『愛の嵐 Il Portiere di Notte(35mm)』
1973年
監督:リリアーナ・カヴァーニ
主演:ダーク・ボガード、シャーロット・ランプリング、フィリップ・ルロワ、ガブリエレ・フェルゼッティ、イザ・ミランダ、アメディオ・アモディオ、マリノ・マーゼ
【作品概要】
1957年ウィーン。ホテルのナイトポーターとして働く元ナチス突撃隊将校のマクシミリアンは、高名な指揮者の妻・ルチアを見て驚愕する。過去の秘密を共有する二人は…。シャーロット・ランプリングが、ナチスの制服を着てディートリッヒをまねて歌うシーンはあまりにも有名。背徳的、退廃的、倒錯的と批判された本作であるが、エロティシズムと死との関係を追及した「悲痛で残酷で怖ろしいほどの傑作!」(ヴィスコンティ)。(シネマヴェーラHPより)
【感想レビュー】@theater
ようやく、是非行きたいと思っていた『ナチスと映画Ⅱ』特集に行けました!
その世界観にひたすら圧倒的され、気付いたら終わっていたという感じ。
記憶に残る数々のシーンがあります。
古い映画独特の始まりの音楽。
石畳みを歩く男。この始まり方、好き
です。
男と女が偶然に再会してしまうまでの状況描写や心理描写が、実に綿密に、そして緊張感をもって描かれています。
『魔笛』を鑑賞中の描写も印象的でした。魔法の笛とパパゲーノ!
フラッシュバックするように間に差し込まれる強制収容所内の映像、記憶。
それでもまだ、2人の過去は明らかにはならない。
それが一転。ひとたび再会してしまった2人のボディーランゲージはもう圧巻です。収容所での関係が徐々に明らかになっていきます。支配する者と支配される者。この支配従属関係における行為は、愛なのか…。求め合う2人。
彼女の立場でナチス親衛隊の将校を拒む事などできようか。それでも女は満更でもない様子。
確かに背徳的で退廃的な魅力があります。シャーロット・ランプリングの存在感とナチスの制服を着てディートリッヒをまねて歌うシーンが脳裏から離れません。どんな衣装を纏っても、どんな姿であっても、彼女の気高さにただただ心酔してしまうのでした。
戦後ウィーン。元ナチス親衛隊が社会においてある一定の力を持っていた様子も伝わってきます。この許されない愛の結末まで含めて、記憶に残る映画となりました!
1973年
監督:リリアーナ・カヴァーニ
主演:ダーク・ボガード、シャーロット・ランプリング、フィリップ・ルロワ、ガブリエレ・フェルゼッティ、イザ・ミランダ、アメディオ・アモディオ、マリノ・マーゼ
【作品概要】
1957年ウィーン。ホテルのナイトポーターとして働く元ナチス突撃隊将校のマクシミリアンは、高名な指揮者の妻・ルチアを見て驚愕する。過去の秘密を共有する二人は…。シャーロット・ランプリングが、ナチスの制服を着てディートリッヒをまねて歌うシーンはあまりにも有名。背徳的、退廃的、倒錯的と批判された本作であるが、エロティシズムと死との関係を追及した「悲痛で残酷で怖ろしいほどの傑作!」(ヴィスコンティ)。(シネマヴェーラHPより)
【感想レビュー】@theater
ようやく、是非行きたいと思っていた『ナチスと映画Ⅱ』特集に行けました!
その世界観にひたすら圧倒的され、気付いたら終わっていたという感じ。
記憶に残る数々のシーンがあります。
古い映画独特の始まりの音楽。
石畳みを歩く男。この始まり方、好き
です。
男と女が偶然に再会してしまうまでの状況描写や心理描写が、実に綿密に、そして緊張感をもって描かれています。
『魔笛』を鑑賞中の描写も印象的でした。魔法の笛とパパゲーノ!
フラッシュバックするように間に差し込まれる強制収容所内の映像、記憶。
それでもまだ、2人の過去は明らかにはならない。
それが一転。ひとたび再会してしまった2人のボディーランゲージはもう圧巻です。収容所での関係が徐々に明らかになっていきます。支配する者と支配される者。この支配従属関係における行為は、愛なのか…。求め合う2人。
彼女の立場でナチス親衛隊の将校を拒む事などできようか。それでも女は満更でもない様子。
確かに背徳的で退廃的な魅力があります。シャーロット・ランプリングの存在感とナチスの制服を着てディートリッヒをまねて歌うシーンが脳裏から離れません。どんな衣装を纏っても、どんな姿であっても、彼女の気高さにただただ心酔してしまうのでした。
戦後ウィーン。元ナチス親衛隊が社会においてある一定の力を持っていた様子も伝わってきます。この許されない愛の結末まで含めて、記憶に残る映画となりました!