☆映画の旅の途中☆

色んな映画をどんどん観る旅

『息もできない』(2008)

2014年04月22日 | 西洋/中東/アジア/他(1990年以降)
『息もできない』(2008)

監督:ヤン・イクチュン
サンフン:ヤン・イクチュン
ヨニ:キム・コッピ
ヨン:ジェ イ・ファン

【作品概要】
第10回東京フィルメックスで最優秀作品賞&観客賞に輝いたほか、国内外の数々の映画祭で高い評価を得た韓国発のドラマ。愛を知らない男と愛を夢見た女子高生の運命的な出会いを描く。
(Movie Walkerより)

【感想レビュー】
これは…!!グッとくる映画でした

韓国映画が自分の肌には合わないのかもしれないと、気が重くなり始めていたので、ずいぶん経ってやっと観たのですが…。

やっぱり冒頭は、なかなか映画の世界に入って行けず、悶々としながら観ていましたが、サンフンの子ども時代になり、少年の目を観てからは、もう!惹き込まれるように観ました。
あの目は、青年になったサンフンの行動・言動など、そこに至るすべてに説得力を持たせるものがあったと思う。
怒りの原因となっている父への憎しみ。
当時の怒りを今も尚持て余している…。他人を殴っても殴っても、救いは見出せない。
どんなに人を殴っても、押し殺している怒りを背負った哀しみがヒシヒシと伝わってくる…。
絶え間ないバイオレンスシーンも、切ないほど哀しく映った。

それでも、同じような哀しみを背負っているヨニ、彼の姉や少年との、ぎこちなく始まる心の交流が、彼の渇いた世界に潤いをもたらしていく様に、胸が熱くなりました。

…スクリーンで観たかった…!

『次郎長三国志 第九部 荒神山』(1954)

2014年04月22日 | 邦画(クラシック)
『次郎長三国志 第九部 荒神山』(1954)

監督:マキノ雅弘
小堀明男、田崎 潤、河津清三郎、石井一雄、小泉博、千秋実


【作品概要】
石松の仇を取ろうと、大政を頭に子分らは都田村の3兄弟を匿った尾張の新辰親分の下に討ち入った。しかし、一同は3兄弟を取り逃がした上、火付けの濡れ衣を着せられてしまう。
当初は第八部で終了の予定が、人気シリーズにつき、荒神山の前後編まで撮られることになった。なお、本編は前編であり、後編は予告編まで撮られながらも日の目を見る事はなかった。

【感想レビュー】
いよいよシリーズの最後!…っと意気込んで観たものの…だんだん哀しく…

冒頭の、百姓達のシーンは、あれ、この画は『七人の侍』と出ている俳優さんと同じではないか?と思ったら、やはりそうでした。
高堂国典さんや土屋嘉男さん。
とにかく沢山の百姓の群れで、同方向に動く戦闘シーンは見応えがありました

それでも、石松はもう居ないし、親分には会えないし、濡れ衣はきさせられているし……。

そのぶん、小泉博さん演じる三五郎の美しいアップが妙に沢山あった気が…
やっぱり当時も人気があったのでしょうかね…
美しいから…。やっぱり西島さんに似ている…。

そうこうしているうちに、ようやっと親分と会えて、皆で男泣きして、こちらも、うぅ…とションボリしていたら、なんだか呆気なく終わってしまったのである…

終わったと思ったら、次回予告まであったけれども、結局これは未完成なので…、『次郎長三国志』は…終わってしまったのである…

そういえば、お仲や三五郎、石松が勢ぞろいの第三部だったかな…のお仲のお色気シーンとか、この三人の雰囲気とか、たまらなく良かったなぁと思い出す…

第六部辺りから、雲行きが怪しくなり…だんだん男泣きするシーンも増えていくのだけど、石松の明るさに救われて…

などと、色々思い出しながら浸っております…。