今年の劇場版『11人目の~』を見てきました。
実はいろいろあって夫婦で行くことになっていたのですが「今年の灰原はすごいらしい」と聞いていたところへ、レディースデー&急な休みと来てはもう行かないわけにはいきません。ということで抜け駆けして行ってきました(笑)
それでは以下から感想です。ネタバレありありなのでご注意を。
哀ちゃんについては改めて暑苦しい感想を書きたいと思いますがまずは雑感から(と言いながらも当然灰原ファンとしては触れざるを得ないのですが)。
今年の映画は一言でいうなら「江戸川コナンの物語」だと思いました。いつもは江戸川コナン=工藤新一が前面にでてるのですが、今年の作品を見ているとやはりAPTXを飲んだ時点で同一人物であっても江戸川コナン≠工藤新一なんだなということが改めて認識できました。
今年は例年の「らーん!」もありませんでしたし(笑)新一と蘭の接触も必要最低限で、少年探偵団や哀ちゃんそして博士と言った人々がコナンを支える役割を担いました。でもそれは「江戸川コナンの物語」という視点で見ると当然の帰結です。江戸川コナンという人物を考える時、彼と日常を過ごし、互いに影響を与えあう最も近しい関係にいるのは蘭ではなくて彼らです。工藤新一と江戸川コナンでは生きる社会やとりまく環境が違うわけで、そういう意味では両者は違う存在であるといえます。
工藤新一と蘭の距離感は誰よりも近い位置にいると考えられますが、江戸川コナンと蘭の関係性はそうではありません。ですから「工藤新一の物語」では常に中心に近い位置にいる蘭も「江戸川コナンの物語」では遠く離れた部外者の立ち位置になってしまうといえます。考えてみれば劇場版ではいつも(時には原作でも)必殺の「らーん!」が出る時、コナンの後ろには新一の絵が出ます。つまりコナンと蘭の関係は新一という存在を介入させることによって当事者たりえると考えられるのです。例えば昨年の映画のラストシーンで蘭が新一の携帯に電話をするシーンについても、蘭とコナンの関係の根底にはいつも新一を挟まないと成り立たないという意味においてこの関係性があったからだともいえます(行動の是非は別として)。
そう言った意味から考えると今回の映画では「工藤新一」はほとんど出てこず、主人公はどこまでも江戸川コナンです。ですから蘭や園子といった「工藤新一の人間関係」の人たちの立ち位置は外側にならざるをえません。今年の映画のクライマックスにおいてコナンにボールを回すのが少年探偵団と哀ちゃんだったというのはこの作品が「江戸川コナンの物語」であることからの必然であったということです。
林原さんがおっしゃるまでもなく多くの灰原ファンが望む「工藤は蘭でいいから江戸川は哀ちゃんに」というのはこういう事だったのかなあ、と今年の映画を見つつそんなことを思いました。ま、長々と書いた上ではっきりと結論を申し上げれば
コナンの隣は哀ちゃんで決まりで良いんじゃね?
という事だったりします(笑)
それから映画自体の評価としては「ルパコナ的な企画もの」という印象です。与えられたテーマの中で目いっぱい面白い作品になっているとは思います。全体的に楽しめた作品でした。ただやはりJリーグとのコラボやゲスト声優、もろもろの宣伝などいろいろな制約があり過ぎた結果「名探偵コナンの劇場版作品に相応しかったか?」と言われるとすぐに首肯することはできません。ですから私にとって今回の映画は「面白いけど一回限り」というルパコナと同じ評価です(ただ企画ものとしてはかなり良い出来だと思います。)。
それでは以下ではいつもどおり思いつくままに箇条書きです。ツッコミを多いし辛口の部分もありますので、読まれる方はさらにご注意ください。(哀ちゃんについては別エントリーで改めて)
・最初から最後まで爆発でしたね。最近はもしかして西部警察に挑戦しているのか?などと思ったりしています。
・OPのいつものやつを見て気付いたんですが、兄貴とウォッカは何気に映画皆勤なんですよね。
・爆発はともかく暗号解読は緊張感があって面白いです。
・スタジアム爆破の何がすごいって博士のサスペンダーの万能ぶりがすご過ぎます。あそこで電光掲示板を支えるだけでもすごいのにさらに伸縮するとか、どんな性能なんでしょう?あの技術力があれば世界が変わりますよ。
・いつもどおりコナン無双なんですが、今回特に最初の爆弾の時はスケボー、サスペンダー、眼鏡、とむしろ博士の発明品が無双です。どう考えてもスタジアムを護ったのはコナンじゃなくて博士だよ。
・帽子ににやにや、帽子ににやにや、帽子ににやにや(大事なことなので三回言います)
・Jリーガーの突き抜けたダメさはもうむしろネタにしか見えませんでした。棒読みというか朗読?私なら穴掘って埋まりたいレベルですが、プロはいろいろ大変ですね。
・でもキングカズは上手だったし、カッコよかったです。
・キャラとして真田選手嫌いじゃないです。ただこのキャラはいなくて良かったと思います。それこそ比護さんじゃダメだったのかな。
・タイトルの「11人目の~」の意味が上手いと思いました。これは素直に「なるほど!」と感心しました。
・最後の犯人に説教するコナン。自分がプロのサッカー選手としてやっていくと考えたときに「90分間ピッチにいる」
というのは一つの価値観だと思います。職人的に15分に輝きを見せるというのもプロとしての在り方だけど一試合出場にこだわるというのもプロとしての在り方です。今でもマサカリ投法の村田投手はワンポイントとかならプロでやれるけれど「自分は先発ピッチャーだから」と現役を引退されている、そういう事ですよね。だから犯人の言っていることは必ずしも亡くなった少年のサッカーを否定したことにはならないんじゃないかと。ま、だからってよくわからない因縁つけてスタジアムを爆破して良いってわけじゃありませんが、ズレた説教になんだかなあと思ったので。
・ラストの少年探偵団のボール回しは良かったです。上にも書いてますが江戸川コナンの存在を支えているのは彼らなんですよ。みんなが少年探偵団とコナンの距離感が近くて良い作品だと思えました。
最後に第17弾製作決定おめでとうございます。でも今までのパターンで行くと海ものってハズレが多(ry
実はいろいろあって夫婦で行くことになっていたのですが「今年の灰原はすごいらしい」と聞いていたところへ、レディースデー&急な休みと来てはもう行かないわけにはいきません。ということで抜け駆けして行ってきました(笑)
それでは以下から感想です。ネタバレありありなのでご注意を。
哀ちゃんについては改めて暑苦しい感想を書きたいと思いますがまずは雑感から(と言いながらも当然灰原ファンとしては触れざるを得ないのですが)。
今年の映画は一言でいうなら「江戸川コナンの物語」だと思いました。いつもは江戸川コナン=工藤新一が前面にでてるのですが、今年の作品を見ているとやはりAPTXを飲んだ時点で同一人物であっても江戸川コナン≠工藤新一なんだなということが改めて認識できました。
今年は例年の「らーん!」もありませんでしたし(笑)新一と蘭の接触も必要最低限で、少年探偵団や哀ちゃんそして博士と言った人々がコナンを支える役割を担いました。でもそれは「江戸川コナンの物語」という視点で見ると当然の帰結です。江戸川コナンという人物を考える時、彼と日常を過ごし、互いに影響を与えあう最も近しい関係にいるのは蘭ではなくて彼らです。工藤新一と江戸川コナンでは生きる社会やとりまく環境が違うわけで、そういう意味では両者は違う存在であるといえます。
工藤新一と蘭の距離感は誰よりも近い位置にいると考えられますが、江戸川コナンと蘭の関係性はそうではありません。ですから「工藤新一の物語」では常に中心に近い位置にいる蘭も「江戸川コナンの物語」では遠く離れた部外者の立ち位置になってしまうといえます。考えてみれば劇場版ではいつも(時には原作でも)必殺の「らーん!」が出る時、コナンの後ろには新一の絵が出ます。つまりコナンと蘭の関係は新一という存在を介入させることによって当事者たりえると考えられるのです。例えば昨年の映画のラストシーンで蘭が新一の携帯に電話をするシーンについても、蘭とコナンの関係の根底にはいつも新一を挟まないと成り立たないという意味においてこの関係性があったからだともいえます(行動の是非は別として)。
そう言った意味から考えると今回の映画では「工藤新一」はほとんど出てこず、主人公はどこまでも江戸川コナンです。ですから蘭や園子といった「工藤新一の人間関係」の人たちの立ち位置は外側にならざるをえません。今年の映画のクライマックスにおいてコナンにボールを回すのが少年探偵団と哀ちゃんだったというのはこの作品が「江戸川コナンの物語」であることからの必然であったということです。
林原さんがおっしゃるまでもなく多くの灰原ファンが望む「工藤は蘭でいいから江戸川は哀ちゃんに」というのはこういう事だったのかなあ、と今年の映画を見つつそんなことを思いました。ま、長々と書いた上ではっきりと結論を申し上げれば
コナンの隣は哀ちゃんで決まりで良いんじゃね?
という事だったりします(笑)
それから映画自体の評価としては「ルパコナ的な企画もの」という印象です。与えられたテーマの中で目いっぱい面白い作品になっているとは思います。全体的に楽しめた作品でした。ただやはりJリーグとのコラボやゲスト声優、もろもろの宣伝などいろいろな制約があり過ぎた結果「名探偵コナンの劇場版作品に相応しかったか?」と言われるとすぐに首肯することはできません。ですから私にとって今回の映画は「面白いけど一回限り」というルパコナと同じ評価です(ただ企画ものとしてはかなり良い出来だと思います。)。
それでは以下ではいつもどおり思いつくままに箇条書きです。ツッコミを多いし辛口の部分もありますので、読まれる方はさらにご注意ください。(哀ちゃんについては別エントリーで改めて)
・最初から最後まで爆発でしたね。最近はもしかして西部警察に挑戦しているのか?などと思ったりしています。
・OPのいつものやつを見て気付いたんですが、兄貴とウォッカは何気に映画皆勤なんですよね。
・爆発はともかく暗号解読は緊張感があって面白いです。
・スタジアム爆破の何がすごいって博士のサスペンダーの万能ぶりがすご過ぎます。あそこで電光掲示板を支えるだけでもすごいのにさらに伸縮するとか、どんな性能なんでしょう?あの技術力があれば世界が変わりますよ。
・いつもどおりコナン無双なんですが、今回特に最初の爆弾の時はスケボー、サスペンダー、眼鏡、とむしろ博士の発明品が無双です。どう考えてもスタジアムを護ったのはコナンじゃなくて博士だよ。
・帽子ににやにや、帽子ににやにや、帽子ににやにや(大事なことなので三回言います)
・Jリーガーの突き抜けたダメさはもうむしろネタにしか見えませんでした。棒読みというか朗読?私なら穴掘って埋まりたいレベルですが、プロはいろいろ大変ですね。
・でもキングカズは上手だったし、カッコよかったです。
・キャラとして真田選手嫌いじゃないです。ただこのキャラはいなくて良かったと思います。それこそ比護さんじゃダメだったのかな。
・タイトルの「11人目の~」の意味が上手いと思いました。これは素直に「なるほど!」と感心しました。
・最後の犯人に説教するコナン。自分がプロのサッカー選手としてやっていくと考えたときに「90分間ピッチにいる」
というのは一つの価値観だと思います。職人的に15分に輝きを見せるというのもプロとしての在り方だけど一試合出場にこだわるというのもプロとしての在り方です。今でもマサカリ投法の村田投手はワンポイントとかならプロでやれるけれど「自分は先発ピッチャーだから」と現役を引退されている、そういう事ですよね。だから犯人の言っていることは必ずしも亡くなった少年のサッカーを否定したことにはならないんじゃないかと。ま、だからってよくわからない因縁つけてスタジアムを爆破して良いってわけじゃありませんが、ズレた説教になんだかなあと思ったので。
・ラストの少年探偵団のボール回しは良かったです。上にも書いてますが江戸川コナンの存在を支えているのは彼らなんですよ。みんなが少年探偵団とコナンの距離感が近くて良い作品だと思えました。
最後に第17弾製作決定おめでとうございます。でも今までのパターンで行くと海ものってハズレが多(ry
今回のがだい16弾ですし。