今年の映画の主役は灰原哀ちゃんとあってはこれはもう見に行かざるをえません!ということで満を持して初日に行ってまいりました、今年の劇場版名探偵コナン『黒鉄の魚影』。
ということで書き始めたらあまりに長くなってきたので急遽二つに分けた後編です。
それでは以下はネタバレ感想です。
お父さんが狙撃されて泣きながら「私のせいで」とお父さんと志保さんに謝る直美さんに、「あなたのせいじゃ」と言いかけたけど、思いっきり「子どものあなたに何がわかる」って否定されて、かける言葉がなくなる哀ちゃん。
そりゃそうですよね。「私のせいでお姉ちゃんが…」って思っている哀ちゃん自身が一番知っている感情ですもから。いや、ここは本当に見ていて辛かったです。
それから扉の奥で聞いているキールさんもね、これはきつい。組織でNOCを続けるということはこういうことに加担をし続けるということですからね。冒頭の女性も何とか助けようとしたけど失敗して、今回は自分と同じような境遇の女性を作ったわけで、組織壊滅のためのNOCであろうと直美さんにとっては父親を殺した一人でしかないですもん(この辺りについては降谷やら赤井やらに対して思うところはあるんですが、今回は本論ではないのでちょっと割愛)。
で、この前後だったと思うのですが、いつもの新一と蘭の電話シーン。映画のお約束ですから入れざるをえないんですが、さすがに今回は無理から過ぎる気も……。これは彼らの責任ではないんですけど、連載やシリーズが長くなったから、その間に何回も会って告白までしてさらに毎日電話やらメールやらしてる二人にはすでに「離れていて辛い」っていう感覚は皆無ですもん。何ならその辺の社会人カップルの方がよっぽど会えてないと思います(笑)そんなわけでこのお約束を毎回入れるの制作陣は大変でしょうね。
ま、それはともかく哀ちゃんが作った解毒剤の試作品を握りしめるコナンは、哀ちゃんが自分に何をしてくれているかを改めて認識しているようでした。最近は「こいつ、言ったら解毒剤の試作品が出てくるくらいに思ってんじゃないか」とコナンに懐疑的な目を向けていたところは無きにしも非ずなんで、実はちょっとだけ疑ってはいたんですが、そういう意味じゃなかったんですよ。ごめんな、コナンくん。
そうなんですよ、哀ちゃんは別にコナンに解毒剤を作る義理も義務もないんですよ。だって確かにAPTXを作ったのはシェリーでも飲まされて幼児化したプロセスは完全に工藤新一の自業自得です。だけど哀ちゃんはコナンのために解毒剤を作ってくれて、そのことの意味をもしかしてコナンはちょっとだけでも感じられているのかなと思ったりしました。
さて、潜水艦が浮上して探偵バッチで通話ができるようになったコナンと哀ちゃん。
哀ちゃん、探偵バッチをもって逃げてたんですよね。痕跡はちょっとでも持っていない方が良いから、前の哀ちゃんだったらもっていかなかったと思います。だけど今回はコナンの眼鏡と探偵バッチだけは持って行った。何も持たずに体一つで逃げ出した宮野志保だけど、今の灰原哀ちゃんには持っていきたいものができて、それが探偵団との絆のバッチだということがたまらなく嬉しいです。
潜水艦に脱出口があることを聞いた哀ちゃんにそれがどこかをさりげなく教えてくれるキールさん。それにしてもさすがオレ達のウォッカ! 期待通りの活躍ですよ。妙にやさしく潜水艦内の構造やら出口の使い方やらを教えてくれます。ありがとう、キールさん。ありがとう、ウォッカ。
というわけで出口がわかった哀ちゃんが直美さんに脱出を促しますが、ショックのあまりなかなか聞く耳を持たない直美さん。その直美さんに「それでも生きなきゃいけない」という哀ちゃん。
なにこれ、泣ける……こんなの、泣いてしまう……。あの哀ちゃんが、いつでも死ぬつもりだった哀ちゃんの口からこの言葉が聞ける日が来るなんて!!!
そしてこの後ですよ
「子どもの一言で人生が変わることもある」
なにこれ、泣ける……こんなの、泣いてしまう……。これ、自分のことじゃないですか。さっきの言葉を言えるようになったのは、そういう風に自分を変えてくれたのは少年探偵団のみんなだったわけですよね。「米粒一つでも無駄にしちゃダメ」「逃げてばっかりじゃ勝てないから」、全部教えてくれたのは歩美ちゃんと元太と光彦で……この時に直美に手を差し伸べるの哀ちゃんの強い表情が美しいんですよ。こんな顔、できるようになったんだなって、なにこれ、泣ける……こんなの、泣いてしまう……。
ジンの兄貴を迎えるために潜水艦が浮上してからはもう緊張感がすごい。やっぱりいるだけで恐怖感が出るのはジンの兄貴の迫力でしょうか。
それにしてもジンの兄貴、シェリー様会いたさに潜水艦まで来てしまったわけですが、まあそりゃそうですよね。「会いたかった、シェリー」って言いながら、ずっと空振りで名古屋なんてわざわざ新幹線のホームまで向かいに来たのに待ちぼうけでずっと会えてませんもん。なんなら新一と蘭の方がずっと会ってるっていうね。哀ちゃんモンペ勢の私ですらちょっと可哀そうすぎて会わせてあげたくなっちゃうレベルですよ。しかも今回も会えないっていう、そろそろ会いたくて会いたくて震えるんじゃないか?と心配になってきます。
「生かして捕まえなきゃ意味がない」というキールさんの体を張った制止になぜかうっかり乗ってしまうウォッカのおかげでなんとか無事に脱出して博士と蘭の乗る船に助けられる哀ちゃんと直美さん。なんですけど、ここは蘭じゃなくて博士に抱きしめる役はやってほしかった!!
いや、わかるんですよ。ここで「お姉ちゃん」やらないと蘭の存在意義が薄れちゃうし、哀ちゃんとの関係性がでないのもわかるんですけど、ここは博士でしょう。というか蘭も、そこは空気読んで?博士は哀ちゃんの保護者だからね?
今回の博士がとても好きなんですよ。今までも博士と哀ちゃんの関係が見られるシーンはありましたけど、どちらかというと哀ちゃんから博士に対する気持ちが見えるシーンが多くて、ここまで博士が哀ちゃんをどう思っているかというのがはっきりと描かれたのは初めてだった気がします。
今回の博士はコナンのサポートに回ってはいますが、哀ちゃんを助ける場を離れる気は一切ないということが節々で感じ取れて、これまでずっと一緒に過ごして本当の家族になっていった二人の絆を改めて感じました。
さて、ここで救出した哀ちゃんから、やはりシェリー=哀ちゃんの存在がばれてしまったこと、そして「もう、ここにはいられない」と聞かされます。そこでピンガを拘束して一気に形勢逆転しようということになるわけですが、正直に申し上げますと私、ここで哀ちゃんの出番は終了かなと思っていましたが、とんでもなかったです!むしろここからが本番でしたね。
哀ちゃんの知識のおかげでピンガが特定されて、と対決したはいいもののお互いにあおり合戦みたいになってしまって決裂からの、ベル姐さんのファインプレー!!まあ、ベル姐さんとボスにとってこのシステムは出たらマズイものなので、破棄する流れになるのはベル姐さんの思惑ですが、ついでに志保さんも死んだことにしてくれて、事なきをえます。ベル姐さんが哀ちゃんを何故助けてくれたかというと最初の哀ちゃんの行動に繋がっていくわけですが、種明かしはもう少し後でしたね。
そしてジンの兄貴は今回もシェリーには会えませんでしたね。どんまい!
パシフィック・ブイを爆破することになって魚雷を打ち込むジンの兄貴ですが、なんていうかもうほんとパシフィック・ブイ、ゆるゆる過ぎるやろ!?
確かにこんな何もかもゆるゆる過ぎる施設は中途半端に残すより爆破してしまった方が良いと思いますね。
そんなわけでパシフィック・ブイは放棄されて無事廃棄となるわけですが、赤井が米軍から借りぱくしてきたロケットランチャーで潜水艦を打ち抜くことになりましたが、その時に場所を示す役割をコナンが担うことになり、再びコナンは水中へ。そしてそれを見た哀ちゃんがコナンの後を追います。
この行動は今までの哀ちゃんではありえない行動ですよね。直接会わないとはいえ、ジンとの直接対決に自分から挑むなんて、コナンを助けるためとはいえ、哀ちゃんは本当に強くなったなと思います。でも二人とも服で泳ぐのは危ないからマジでやめようね。
首尾よく潜水艦を破壊したと思ったら、案の定流されるコナンとそれを見つける哀ちゃん。意識のないコナンに人工呼吸するわけですが、その瞬間はそれこそそんなこと考える暇はないとはいえ、確かに助かって冷静になったらこれはキスではあるわけですよ。哀ちゃんは組織で閉鎖的な環境にいたからか、案外と年齢よりも乙女指向なところがあるので、まあわからなくはないかなと思いますけど、しかし正直なところまさかここまでやるとは思いませんでした。
意識を取り戻して二人で海上に戻りながら、正体が知られた限りはもう灰原哀の居場所には帰れないと覚悟をしている哀ちゃんにとって、この時間はまさに最初で最後のデートですよね。手を握って、文字通り同じ空気を吸って、これまでのかけがえのない時間と夢に見た一瞬が交差するそんな時間だったことでしょう。けれどそんな哀ちゃんの様子に気が付いたコナンは、「最後にはしない」ということをちゃんと哀ちゃんに約束します(ここで「え?なに?君らテレパスなの?」というツッコミはさすがに無粋すぎるのでしませんよ)。
ゆっくりと浮上していく二人のシーンは本当に美しかったです。コナンが哀ちゃんの手を引いて光の照らす方へと導いていく、コナンと哀ちゃんの関係性の全てが詰め込まれたシーンだったと思います(お願いだからこのシーン、一枚絵にして売ってほしいです)。
なんとかパシフィック・ブイの残骸についた二人に最後のピンチがあって……ここは前後の衝撃が強すぎて実はよくわからなかったので、次回以降ちゃんと見てきたいと思います。
コナンが倒れている哀ちゃんに駆け寄って人工呼吸をしようとしたらそれを手で遮って止める哀ちゃん。そしてそのまま近寄ってきた蘭に口づけをして「ちゃんと返したわよ」って……あああああああ!哀ちゃん、そういう子なんだよう!!!!あなたはそういうことするんだようううううううう!!!!!ここで、灰原オタクの私、無事に撃沈いたしました。
そうかあ、返すのかあ……思い出の中だけでの、自分だけの秘密の宝物にすることすら、あなたは自分に許さないのかああああ……。
本当に頼むからどんな形でもいいから幸せになって、哀ちゃん。
で、ここで映画は終了EDへ。主題歌はちょっと心がそれどころではなく、そして途中でマリオパパが意識回復というのを喜ぶ哀ちゃんに目が行ってて、今回は全く覚えてないです。すいません。次回以降ちゃんと聞いてきますね。ただ、これだけは言っていいですかね?ピンガに村瀬歩さんをキャスティングした人、天才過ぎる
そしてED後パート。私歴代映画の中で、一番好きかもしれません。天カウを超えました。
直美さんを見送る哀ちゃんが良かったですよね。本当のことは言えないけれど、でも大事なことを何とか伝えようとする哀ちゃんがいじらしくて。だって、哀ちゃんにとってはお姉ちゃん以外に生まれて初めて「宮野志保」を望んでくれた人です。そういう人がいたことを哀ちゃんが知ってくれただけで、今回の映画は最高です。
そして直美さんも言葉には出せないけれど、哀ちゃんが志保であることにちゃんと気づいてくれていました。
ああ、世界にはまだ「宮野志保」の幸せを願ってくれている人がいるんですよ。この事だけで、私はまだ25年は哀ちゃんと志保さんの幸せを信じることができます。ありがとうございました。
直美さんとお別れした後、コナンと哀ちゃんとそして博士はいつもの日常へと帰ります。博士の健康管理に厳格な哀ちゃんの言葉に「哀君の愛は厳しい」と嘆く博士。こんなに愛おしさと慈しみに溢れた言葉がありますか。
これからも今まで通りにこうして家族として哀ちゃんと博士は時を重ねていってほしいと心から願わずにはおれません。
ということで2023年劇場版名探偵コナン『黒鉄の魚影』、最高の映画でした。本当にありがとうございました。
これからも灰原哀ちゃんの幸せを見守り続けたいと思います。
ということで書き始めたらあまりに長くなってきたので急遽二つに分けた後編です。
それでは以下はネタバレ感想です。
お父さんが狙撃されて泣きながら「私のせいで」とお父さんと志保さんに謝る直美さんに、「あなたのせいじゃ」と言いかけたけど、思いっきり「子どものあなたに何がわかる」って否定されて、かける言葉がなくなる哀ちゃん。
そりゃそうですよね。「私のせいでお姉ちゃんが…」って思っている哀ちゃん自身が一番知っている感情ですもから。いや、ここは本当に見ていて辛かったです。
それから扉の奥で聞いているキールさんもね、これはきつい。組織でNOCを続けるということはこういうことに加担をし続けるということですからね。冒頭の女性も何とか助けようとしたけど失敗して、今回は自分と同じような境遇の女性を作ったわけで、組織壊滅のためのNOCであろうと直美さんにとっては父親を殺した一人でしかないですもん(この辺りについては降谷やら赤井やらに対して思うところはあるんですが、今回は本論ではないのでちょっと割愛)。
で、この前後だったと思うのですが、いつもの新一と蘭の電話シーン。映画のお約束ですから入れざるをえないんですが、さすがに今回は無理から過ぎる気も……。これは彼らの責任ではないんですけど、連載やシリーズが長くなったから、その間に何回も会って告白までしてさらに毎日電話やらメールやらしてる二人にはすでに「離れていて辛い」っていう感覚は皆無ですもん。何ならその辺の社会人カップルの方がよっぽど会えてないと思います(笑)そんなわけでこのお約束を毎回入れるの制作陣は大変でしょうね。
ま、それはともかく哀ちゃんが作った解毒剤の試作品を握りしめるコナンは、哀ちゃんが自分に何をしてくれているかを改めて認識しているようでした。最近は「こいつ、言ったら解毒剤の試作品が出てくるくらいに思ってんじゃないか」とコナンに懐疑的な目を向けていたところは無きにしも非ずなんで、実はちょっとだけ疑ってはいたんですが、そういう意味じゃなかったんですよ。ごめんな、コナンくん。
そうなんですよ、哀ちゃんは別にコナンに解毒剤を作る義理も義務もないんですよ。だって確かにAPTXを作ったのはシェリーでも飲まされて幼児化したプロセスは完全に工藤新一の自業自得です。だけど哀ちゃんはコナンのために解毒剤を作ってくれて、そのことの意味をもしかしてコナンはちょっとだけでも感じられているのかなと思ったりしました。
さて、潜水艦が浮上して探偵バッチで通話ができるようになったコナンと哀ちゃん。
哀ちゃん、探偵バッチをもって逃げてたんですよね。痕跡はちょっとでも持っていない方が良いから、前の哀ちゃんだったらもっていかなかったと思います。だけど今回はコナンの眼鏡と探偵バッチだけは持って行った。何も持たずに体一つで逃げ出した宮野志保だけど、今の灰原哀ちゃんには持っていきたいものができて、それが探偵団との絆のバッチだということがたまらなく嬉しいです。
潜水艦に脱出口があることを聞いた哀ちゃんにそれがどこかをさりげなく教えてくれるキールさん。それにしてもさすがオレ達のウォッカ! 期待通りの活躍ですよ。妙にやさしく潜水艦内の構造やら出口の使い方やらを教えてくれます。ありがとう、キールさん。ありがとう、ウォッカ。
というわけで出口がわかった哀ちゃんが直美さんに脱出を促しますが、ショックのあまりなかなか聞く耳を持たない直美さん。その直美さんに「それでも生きなきゃいけない」という哀ちゃん。
なにこれ、泣ける……こんなの、泣いてしまう……。あの哀ちゃんが、いつでも死ぬつもりだった哀ちゃんの口からこの言葉が聞ける日が来るなんて!!!
そしてこの後ですよ
「子どもの一言で人生が変わることもある」
なにこれ、泣ける……こんなの、泣いてしまう……。これ、自分のことじゃないですか。さっきの言葉を言えるようになったのは、そういう風に自分を変えてくれたのは少年探偵団のみんなだったわけですよね。「米粒一つでも無駄にしちゃダメ」「逃げてばっかりじゃ勝てないから」、全部教えてくれたのは歩美ちゃんと元太と光彦で……この時に直美に手を差し伸べるの哀ちゃんの強い表情が美しいんですよ。こんな顔、できるようになったんだなって、なにこれ、泣ける……こんなの、泣いてしまう……。
ジンの兄貴を迎えるために潜水艦が浮上してからはもう緊張感がすごい。やっぱりいるだけで恐怖感が出るのはジンの兄貴の迫力でしょうか。
それにしてもジンの兄貴、シェリー様会いたさに潜水艦まで来てしまったわけですが、まあそりゃそうですよね。「会いたかった、シェリー」って言いながら、ずっと空振りで名古屋なんてわざわざ新幹線のホームまで向かいに来たのに待ちぼうけでずっと会えてませんもん。なんなら新一と蘭の方がずっと会ってるっていうね。哀ちゃんモンペ勢の私ですらちょっと可哀そうすぎて会わせてあげたくなっちゃうレベルですよ。しかも今回も会えないっていう、そろそろ会いたくて会いたくて震えるんじゃないか?と心配になってきます。
「生かして捕まえなきゃ意味がない」というキールさんの体を張った制止になぜかうっかり乗ってしまうウォッカのおかげでなんとか無事に脱出して博士と蘭の乗る船に助けられる哀ちゃんと直美さん。なんですけど、ここは蘭じゃなくて博士に抱きしめる役はやってほしかった!!
いや、わかるんですよ。ここで「お姉ちゃん」やらないと蘭の存在意義が薄れちゃうし、哀ちゃんとの関係性がでないのもわかるんですけど、ここは博士でしょう。というか蘭も、そこは空気読んで?博士は哀ちゃんの保護者だからね?
今回の博士がとても好きなんですよ。今までも博士と哀ちゃんの関係が見られるシーンはありましたけど、どちらかというと哀ちゃんから博士に対する気持ちが見えるシーンが多くて、ここまで博士が哀ちゃんをどう思っているかというのがはっきりと描かれたのは初めてだった気がします。
今回の博士はコナンのサポートに回ってはいますが、哀ちゃんを助ける場を離れる気は一切ないということが節々で感じ取れて、これまでずっと一緒に過ごして本当の家族になっていった二人の絆を改めて感じました。
さて、ここで救出した哀ちゃんから、やはりシェリー=哀ちゃんの存在がばれてしまったこと、そして「もう、ここにはいられない」と聞かされます。そこでピンガを拘束して一気に形勢逆転しようということになるわけですが、正直に申し上げますと私、ここで哀ちゃんの出番は終了かなと思っていましたが、とんでもなかったです!むしろここからが本番でしたね。
哀ちゃんの知識のおかげでピンガが特定されて、と対決したはいいもののお互いにあおり合戦みたいになってしまって決裂からの、ベル姐さんのファインプレー!!まあ、ベル姐さんとボスにとってこのシステムは出たらマズイものなので、破棄する流れになるのはベル姐さんの思惑ですが、ついでに志保さんも死んだことにしてくれて、事なきをえます。ベル姐さんが哀ちゃんを何故助けてくれたかというと最初の哀ちゃんの行動に繋がっていくわけですが、種明かしはもう少し後でしたね。
そしてジンの兄貴は今回もシェリーには会えませんでしたね。どんまい!
パシフィック・ブイを爆破することになって魚雷を打ち込むジンの兄貴ですが、なんていうかもうほんとパシフィック・ブイ、ゆるゆる過ぎるやろ!?
確かにこんな何もかもゆるゆる過ぎる施設は中途半端に残すより爆破してしまった方が良いと思いますね。
そんなわけでパシフィック・ブイは放棄されて無事廃棄となるわけですが、赤井が米軍から借りぱくしてきたロケットランチャーで潜水艦を打ち抜くことになりましたが、その時に場所を示す役割をコナンが担うことになり、再びコナンは水中へ。そしてそれを見た哀ちゃんがコナンの後を追います。
この行動は今までの哀ちゃんではありえない行動ですよね。直接会わないとはいえ、ジンとの直接対決に自分から挑むなんて、コナンを助けるためとはいえ、哀ちゃんは本当に強くなったなと思います。でも二人とも服で泳ぐのは危ないからマジでやめようね。
首尾よく潜水艦を破壊したと思ったら、案の定流されるコナンとそれを見つける哀ちゃん。意識のないコナンに人工呼吸するわけですが、その瞬間はそれこそそんなこと考える暇はないとはいえ、確かに助かって冷静になったらこれはキスではあるわけですよ。哀ちゃんは組織で閉鎖的な環境にいたからか、案外と年齢よりも乙女指向なところがあるので、まあわからなくはないかなと思いますけど、しかし正直なところまさかここまでやるとは思いませんでした。
意識を取り戻して二人で海上に戻りながら、正体が知られた限りはもう灰原哀の居場所には帰れないと覚悟をしている哀ちゃんにとって、この時間はまさに最初で最後のデートですよね。手を握って、文字通り同じ空気を吸って、これまでのかけがえのない時間と夢に見た一瞬が交差するそんな時間だったことでしょう。けれどそんな哀ちゃんの様子に気が付いたコナンは、「最後にはしない」ということをちゃんと哀ちゃんに約束します(ここで「え?なに?君らテレパスなの?」というツッコミはさすがに無粋すぎるのでしませんよ)。
ゆっくりと浮上していく二人のシーンは本当に美しかったです。コナンが哀ちゃんの手を引いて光の照らす方へと導いていく、コナンと哀ちゃんの関係性の全てが詰め込まれたシーンだったと思います(お願いだからこのシーン、一枚絵にして売ってほしいです)。
なんとかパシフィック・ブイの残骸についた二人に最後のピンチがあって……ここは前後の衝撃が強すぎて実はよくわからなかったので、次回以降ちゃんと見てきたいと思います。
コナンが倒れている哀ちゃんに駆け寄って人工呼吸をしようとしたらそれを手で遮って止める哀ちゃん。そしてそのまま近寄ってきた蘭に口づけをして「ちゃんと返したわよ」って……あああああああ!哀ちゃん、そういう子なんだよう!!!!あなたはそういうことするんだようううううううう!!!!!ここで、灰原オタクの私、無事に撃沈いたしました。
そうかあ、返すのかあ……思い出の中だけでの、自分だけの秘密の宝物にすることすら、あなたは自分に許さないのかああああ……。
本当に頼むからどんな形でもいいから幸せになって、哀ちゃん。
で、ここで映画は終了EDへ。主題歌はちょっと心がそれどころではなく、そして途中でマリオパパが意識回復というのを喜ぶ哀ちゃんに目が行ってて、今回は全く覚えてないです。すいません。次回以降ちゃんと聞いてきますね。ただ、これだけは言っていいですかね?ピンガに村瀬歩さんをキャスティングした人、天才過ぎる
そしてED後パート。私歴代映画の中で、一番好きかもしれません。天カウを超えました。
直美さんを見送る哀ちゃんが良かったですよね。本当のことは言えないけれど、でも大事なことを何とか伝えようとする哀ちゃんがいじらしくて。だって、哀ちゃんにとってはお姉ちゃん以外に生まれて初めて「宮野志保」を望んでくれた人です。そういう人がいたことを哀ちゃんが知ってくれただけで、今回の映画は最高です。
そして直美さんも言葉には出せないけれど、哀ちゃんが志保であることにちゃんと気づいてくれていました。
ああ、世界にはまだ「宮野志保」の幸せを願ってくれている人がいるんですよ。この事だけで、私はまだ25年は哀ちゃんと志保さんの幸せを信じることができます。ありがとうございました。
直美さんとお別れした後、コナンと哀ちゃんとそして博士はいつもの日常へと帰ります。博士の健康管理に厳格な哀ちゃんの言葉に「哀君の愛は厳しい」と嘆く博士。こんなに愛おしさと慈しみに溢れた言葉がありますか。
これからも今まで通りにこうして家族として哀ちゃんと博士は時を重ねていってほしいと心から願わずにはおれません。
ということで2023年劇場版名探偵コナン『黒鉄の魚影』、最高の映画でした。本当にありがとうございました。
これからも灰原哀ちゃんの幸せを見守り続けたいと思います。
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