唐突に哀ちゃんの登場回を読み直してみよう!というtwitter企画第二弾。といっても#灰原さんの魅力 を付けて感想をつぶやくだけという温い企画ですが。
第二回は単行本19巻File9~20巻File1のアニメタイトルは「競技場無差別脅迫事件」シリーズです。
さてさっそく再読していきたいと思います。灰原さんの涙から始まった19巻の最後の話の表紙は探偵団勢ぞろいで当時のサッカー日本代表のユニフォーム。ちょっと不敵な笑顔が可愛いです。表紙はモノクロですが、色味としては青なんでしょうね。哀ちゃんの青い衣装というのはなかなか珍しい気がします。哀ちゃんの背番号は「8」灰原の「8」ですかね。
サッカー天皇杯の決勝というキャプションで始まりますが、考えてみるとこれが哀ちゃんのファースト試合観戦なんですね。思えば灰原哀になることでこの後もたくさんの「人生初体験」を重ねたんだなと思うと感慨深いです。
しかもよく見れば対戦してるチームは東京スピリッツ対BIG大阪のビッグカードじゃないですか!今だったら探偵団と大騒ぎしてみてる試合なんでしょうが、この時はまだまだ関心は薄いご様子。
日本代表がW杯初出場を決めたフランス大会(!)で子どもたちにツッコまれてタジタジのコナンに揶揄の笑いを向ける灰原さん。ううう、何という大人びた態度。我関せずでサングラスつけて足を組んでサングラスつけてファッション誌を読む姿、何となくシェリー時代が垣間見える一コマですね。こういう感じで過ごしてたのかなあ。
そんな哀ちゃんのサングラスを取り上げて帽子をかぶせるコナン。この時の哀ちゃんのキョトンとした顔が可愛いんですよね。さっきまでの大人びたシェリーの顔とは違う見た目相当の子供の顔。このギャップが灰原さんの魅力ですよ!あとこの時から哀ちゃんのサッカー観戦に必須の帽子が始まったんですね。今は自分で買ったBIGの帽子をかぶってるんですよね。これだけでも色々と思うところが湧いてきます。本当に灰原哀の奥深さたるや、です。
驚く哀ちゃんの手を引いて試合を見せるコナン。今は一つ一つ好きなものが増えてるけど、そういうものの扉を開いて行ったのが江戸川なんですよね。この頃の哀ちゃんにとって、間違いなくコナンが明るい世界への導き手だったんでしょうね。それも無邪気で無意識に。それはそれで残酷だけど、でもそこに救われてたのかもしれません。今はその役目は探偵団に移っているところもありますが、哀ちゃんにとってコナンは特別な存在なんだよなあ、とこういうとこを見てて思います。コナンは当たり前のことをしてるだけだから、意識はしないけど、哀ちゃんにとっては特別なことだったという矢印というか認識の差が初期コ哀の醍醐味ですよ。
試合のかぶりつき席に引っ張られながらも、そこは素直にコナンの言う通り試合に夢中になったりしないブレない哀ちゃん。さすがです。さっきまでの無防備さを感じさせないモノローグとともに試合じゃなくてコナンをチラ見。この温度差ですよね~。クールと可愛いがコロコロ入れ替わる、その切り替えがやっぱり良い!と改めて思います。
そんなクールな哀ちゃんに先ほどの揶揄いのお返しとばかりに「クールだねぇ…」と話しかけるコナン。「普通こんな面白い試合観てたらああなるぜ?」という自分が面白いものはみんな楽しいと思っているあたりがいかにもオレ様江戸川様なわけですが、さすが哀ちゃんはこれをさらっと「あなたがいたのもの……」と返します。
ところでこの時の探偵団みんなの並び、右から元太、光彦、歩美ちゃんはぴったり引っ付いてますが、そこからちょっと離れてコナン、さらに距離が開いての哀ちゃんというそれぞれの距離感。最初読んだときは何とも思ってなかったんですが、今読み返すと組織から出てすぐなこの頃ならではの一コマだと思います。
で、とまどうコナンに
あのクラスにあなたがいたから、冷静でいられたのよ…
という哀ちゃんですが、これ本当は違いますよね。その前に「ガキに混じって勉強なんてはずかしくてしょーがねーのに、オメーは平然と授業を…」とコナンが言いますが、彼がはずかしいのは小学生生活が二度目だから、つまりかつて子どもの自分がやっていた事を高校生の自分がもう一度やるから恥ずかしいわけです。しかし子供のころからアメリカに留学し組織の中で暮らしていた哀ちゃんにとって日本の小学校生活は初めて。そこにコナンがいたことは立ち居振る舞いにおいてとても助かったとは思いますが、コナンが問うていること
から絶妙にはぐらかしたこの返答。この頭の良さ!これこそ灰原哀の真骨頂です!!
そんな哀ちゃんに思わず「オメー本当は何歳だ?」と聞くコナン。ここのコナンの戸惑いが面白いです。人より優秀な頭脳と鋭い推理力を持つ彼はこれまでの人生の中でずっと「実年齢よりも大人」と扱われていたことでしょう。クラスメートも警察を含めた周りの大人たちもだれも「高校生の少年」として工藤新一を見てはいません。ために蘭が「ガキ」って言ったりしますが、これは完全にこの「大人びた工藤新一」を背景にした言葉遊びです。なのにここにきて、明らかに哀ちゃんはコナン=工藤新一を「自分より年下」の「年相応の少年」として認識しています。哀ちゃんの能力と生い立ちから考えると当然なんですが、それでも全く今までにないタイプでしょうから、戸惑うのも無理はありません。そういう意味で灰原哀というキャラクターの登場は作品にとってもコナンにとっても画期的な存在だったということですね。
そして来ました!シリーズ屈指の名台詞「84歳…」「ウソ…」「本当は…」のコンボ!!かっこいい!!!可愛い!!そこ帽子を飛ばす風が吹きます!!風!!!良い仕事した!!!
事件が動き出し、自分たちも捜査に向かう探偵団(笑)への態度もなかなかこの頃ならではですね。子どもたちがスタンドに向かったことに全く動揺しない哀ちゃんと子供たちに怒るコナン。今だったら哀ちゃんが引率が一緒に怒りますものね。でもそんなコナンに「あなたもガキじゃない」というのが言外に見える態度がとても素敵です。
推理の決めてが見つからず焦るコナンにこれも名言が来ましたよ!!!
あせっちゃダメ……時の流れに人は逆らえないもの…それを無理やり捻じ曲げようとすれば…人は罰を受ける…
はい!!名セリフいただきました!!ひとりごとのようなポエム、さすがです!!素晴らしいです!かっこいいです!!最近、モノローグも含めて哀ちゃんの素晴らしいポエムが無くなってきて実に寂しい限りです。
そんな哀ちゃんの助言のおかげで事件は無事に解決。アニメで言うとCパートなんですが、ここの「あなたとお似合いの18歳よ」の哀ちゃんの笑顔が可愛い。めちゃくちゃ可愛い。可愛すぎて私がサッカーボールなら模様消して真っ白になるくらい可愛い。天皇杯優勝の可愛さですよ。
あとこれは灰原さんの魅力を反芻する会参加者の方のツイートを見て知ったんですが、この時が記念すべき初
なーんてね…
なんですね!!これはもうしっかり書き留めてかつ心のメモ帳にチェックしておかなければなりません。
さて改めて読み返した競技場無差別脅迫事件ですが、この頃の哀ちゃんはまさに初期灰原、良くも悪くもまだ精神的に組織にいた感覚が残ってる印象です。コナンとの関係も始まったばかりというところでしょうか。
しかし別の角度からコナンにスポットを当てられる、この作品における灰原哀の役割がよくわかる、そんな回でもありました。ある種、コナンの鏡であり、彼の強さ、弱さ、正義感、残酷さ、明るさ、暗さといったものが哀ちゃんを前にすると全て明らかになる、そういう存在が彼女なんだと思います。そこが蘭と違う決定的なポイントとして彼女の役割なんだと再認識できました。この鏡としての役割をコナンが認識できてたら、もっと違うんだろうけどなあ、と思いつつ、灰原さんの魅力は十分に堪能できる物語で満足です。
次回は「青の古城探索事件」にするつもりです。
第二回は単行本19巻File9~20巻File1のアニメタイトルは「競技場無差別脅迫事件」シリーズです。
さてさっそく再読していきたいと思います。灰原さんの涙から始まった19巻の最後の話の表紙は探偵団勢ぞろいで当時のサッカー日本代表のユニフォーム。ちょっと不敵な笑顔が可愛いです。表紙はモノクロですが、色味としては青なんでしょうね。哀ちゃんの青い衣装というのはなかなか珍しい気がします。哀ちゃんの背番号は「8」灰原の「8」ですかね。
サッカー天皇杯の決勝というキャプションで始まりますが、考えてみるとこれが哀ちゃんのファースト試合観戦なんですね。思えば灰原哀になることでこの後もたくさんの「人生初体験」を重ねたんだなと思うと感慨深いです。
しかもよく見れば対戦してるチームは東京スピリッツ対BIG大阪のビッグカードじゃないですか!今だったら探偵団と大騒ぎしてみてる試合なんでしょうが、この時はまだまだ関心は薄いご様子。
日本代表がW杯初出場を決めたフランス大会(!)で子どもたちにツッコまれてタジタジのコナンに揶揄の笑いを向ける灰原さん。ううう、何という大人びた態度。我関せずでサングラスつけて足を組んでサングラスつけてファッション誌を読む姿、何となくシェリー時代が垣間見える一コマですね。こういう感じで過ごしてたのかなあ。
そんな哀ちゃんのサングラスを取り上げて帽子をかぶせるコナン。この時の哀ちゃんのキョトンとした顔が可愛いんですよね。さっきまでの大人びたシェリーの顔とは違う見た目相当の子供の顔。このギャップが灰原さんの魅力ですよ!あとこの時から哀ちゃんのサッカー観戦に必須の帽子が始まったんですね。今は自分で買ったBIGの帽子をかぶってるんですよね。これだけでも色々と思うところが湧いてきます。本当に灰原哀の奥深さたるや、です。
驚く哀ちゃんの手を引いて試合を見せるコナン。今は一つ一つ好きなものが増えてるけど、そういうものの扉を開いて行ったのが江戸川なんですよね。この頃の哀ちゃんにとって、間違いなくコナンが明るい世界への導き手だったんでしょうね。それも無邪気で無意識に。それはそれで残酷だけど、でもそこに救われてたのかもしれません。今はその役目は探偵団に移っているところもありますが、哀ちゃんにとってコナンは特別な存在なんだよなあ、とこういうとこを見てて思います。コナンは当たり前のことをしてるだけだから、意識はしないけど、哀ちゃんにとっては特別なことだったという矢印というか認識の差が初期コ哀の醍醐味ですよ。
試合のかぶりつき席に引っ張られながらも、そこは素直にコナンの言う通り試合に夢中になったりしないブレない哀ちゃん。さすがです。さっきまでの無防備さを感じさせないモノローグとともに試合じゃなくてコナンをチラ見。この温度差ですよね~。クールと可愛いがコロコロ入れ替わる、その切り替えがやっぱり良い!と改めて思います。
そんなクールな哀ちゃんに先ほどの揶揄いのお返しとばかりに「クールだねぇ…」と話しかけるコナン。「普通こんな面白い試合観てたらああなるぜ?」という自分が面白いものはみんな楽しいと思っているあたりがいかにもオレ様江戸川様なわけですが、さすが哀ちゃんはこれをさらっと「あなたがいたのもの……」と返します。
ところでこの時の探偵団みんなの並び、右から元太、光彦、歩美ちゃんはぴったり引っ付いてますが、そこからちょっと離れてコナン、さらに距離が開いての哀ちゃんというそれぞれの距離感。最初読んだときは何とも思ってなかったんですが、今読み返すと組織から出てすぐなこの頃ならではの一コマだと思います。
で、とまどうコナンに
あのクラスにあなたがいたから、冷静でいられたのよ…
という哀ちゃんですが、これ本当は違いますよね。その前に「ガキに混じって勉強なんてはずかしくてしょーがねーのに、オメーは平然と授業を…」とコナンが言いますが、彼がはずかしいのは小学生生活が二度目だから、つまりかつて子どもの自分がやっていた事を高校生の自分がもう一度やるから恥ずかしいわけです。しかし子供のころからアメリカに留学し組織の中で暮らしていた哀ちゃんにとって日本の小学校生活は初めて。そこにコナンがいたことは立ち居振る舞いにおいてとても助かったとは思いますが、コナンが問うていること
から絶妙にはぐらかしたこの返答。この頭の良さ!これこそ灰原哀の真骨頂です!!
そんな哀ちゃんに思わず「オメー本当は何歳だ?」と聞くコナン。ここのコナンの戸惑いが面白いです。人より優秀な頭脳と鋭い推理力を持つ彼はこれまでの人生の中でずっと「実年齢よりも大人」と扱われていたことでしょう。クラスメートも警察を含めた周りの大人たちもだれも「高校生の少年」として工藤新一を見てはいません。ために蘭が「ガキ」って言ったりしますが、これは完全にこの「大人びた工藤新一」を背景にした言葉遊びです。なのにここにきて、明らかに哀ちゃんはコナン=工藤新一を「自分より年下」の「年相応の少年」として認識しています。哀ちゃんの能力と生い立ちから考えると当然なんですが、それでも全く今までにないタイプでしょうから、戸惑うのも無理はありません。そういう意味で灰原哀というキャラクターの登場は作品にとってもコナンにとっても画期的な存在だったということですね。
そして来ました!シリーズ屈指の名台詞「84歳…」「ウソ…」「本当は…」のコンボ!!かっこいい!!!可愛い!!そこ帽子を飛ばす風が吹きます!!風!!!良い仕事した!!!
事件が動き出し、自分たちも捜査に向かう探偵団(笑)への態度もなかなかこの頃ならではですね。子どもたちがスタンドに向かったことに全く動揺しない哀ちゃんと子供たちに怒るコナン。今だったら哀ちゃんが引率が一緒に怒りますものね。でもそんなコナンに「あなたもガキじゃない」というのが言外に見える態度がとても素敵です。
推理の決めてが見つからず焦るコナンにこれも名言が来ましたよ!!!
あせっちゃダメ……時の流れに人は逆らえないもの…それを無理やり捻じ曲げようとすれば…人は罰を受ける…
はい!!名セリフいただきました!!ひとりごとのようなポエム、さすがです!!素晴らしいです!かっこいいです!!最近、モノローグも含めて哀ちゃんの素晴らしいポエムが無くなってきて実に寂しい限りです。
そんな哀ちゃんの助言のおかげで事件は無事に解決。アニメで言うとCパートなんですが、ここの「あなたとお似合いの18歳よ」の哀ちゃんの笑顔が可愛い。めちゃくちゃ可愛い。可愛すぎて私がサッカーボールなら模様消して真っ白になるくらい可愛い。天皇杯優勝の可愛さですよ。
あとこれは灰原さんの魅力を反芻する会参加者の方のツイートを見て知ったんですが、この時が記念すべき初
なーんてね…
なんですね!!これはもうしっかり書き留めてかつ心のメモ帳にチェックしておかなければなりません。
さて改めて読み返した競技場無差別脅迫事件ですが、この頃の哀ちゃんはまさに初期灰原、良くも悪くもまだ精神的に組織にいた感覚が残ってる印象です。コナンとの関係も始まったばかりというところでしょうか。
しかし別の角度からコナンにスポットを当てられる、この作品における灰原哀の役割がよくわかる、そんな回でもありました。ある種、コナンの鏡であり、彼の強さ、弱さ、正義感、残酷さ、明るさ、暗さといったものが哀ちゃんを前にすると全て明らかになる、そういう存在が彼女なんだと思います。そこが蘭と違う決定的なポイントとして彼女の役割なんだと再認識できました。この鏡としての役割をコナンが認識できてたら、もっと違うんだろうけどなあ、と思いつつ、灰原さんの魅力は十分に堪能できる物語で満足です。
次回は「青の古城探索事件」にするつもりです。
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