「胡椒」の原産地はインドのマラバル地方で、現代のように食品の保存技術がなかったころには、非常に存在価値の高い物でした。 ヨーロッパにおいては、肉の匂い消しや防腐剤として、中国では薬用として利用されていたようです。 薬効としては、胃腸を温めて調子を整え、解熱、筋肉の凝りを解します。 今や料理に欠かせなくなった調味料ですから、粉末タイプの市販品も出回っていますが、より高い効用を望むのであれば、胡椒挽きでその都度粉末にした方が効果があります。 胡椒は、黒と白の2種類があり、胡椒の実が熟す前に採り、乾燥したものが黒胡椒です。 辛味が強く、肉料理などに向いています。 白胡椒は、熟した実の外皮を除いたもので、辛味は黒胡椒より劣りますが、香りが強いのが特徴で、サラダや魚など淡泊な料理に適しています。
ちなみに、胡椒には発汗、発散作用などがありますから、風邪のひき始めには、胡椒たっぷりの具沢山スープを作って飲むと、汗が出て熱っぽさが取れ、すっきりするそうです。