昨夜はハロウィン。皆様どうお過ごしになったでしょうか?日本では一部の大都市を中心に仮装などで盛り上がる場所もあるようだが、一般にはまだまだ浸透していない印象だ。私は昨年、初めてアメリカのハロウィンを経験して、各家の飾りつけや夕方から夜にかけて子供たちが「トリック オア トリート」、「ハッピー ハロウィン」などと言いながら家々を回る様子を見た。今年は残念ながら、ハロウィン当日の5時から8時くらい、ちょうど子供たちが家々を回るころに前線が通過し、強い風と断続的な激しい雨、気温も23度から5度まで一気に下がるという激しい気象のために例年ほどの盛り上がりはなかった。それでも、数週間前にはかぼちゃを買って玄関に飾ったり、前日にジャック・オ・ランタンというかぼちゃのランタンを作ったりして楽しんだ。
ところで、ハロウィンはもともと古代ケルト人発祥と言われる祭り。アメリカでは広く一般的に定着している習慣だが、キリスト教による宗教的な祭りではないため、宗派によって受け入れられ方がだいぶ違う。そもそも、ケルト人にとって秋の終わり、そして冬の始まりを意味する10月31日は死者の霊が家族を訪ねてくる日。この死者の日は、国によって1~2日ずれがあるようだが、とにかく、死者の霊がうろうろと辺りを徘徊するこの夜に、悪霊などを近づけないため、自分たちがお化けや魔女に扮して追い払っていた。しかし、時代は流れ、近ごろは単に子供たちが仮装して家々を回り、キャンディーをもらうという行事になり、本来の意味はなくなっている。
しかし、先述のように、キリスト教の宗派によっては、死者の日にこんな馬鹿騒ぎをするのは良くないと、ハロウィンに否定的な人たちがいるのも事実。飾りつけも一切行わないし、子供たちがキャンディーをもらいに来ないように、玄関の明かりを消して、家の中の電気もできるだけ目立たないようにする。私の住んでいるアメリカ南部は、特に宗教色が強い地域で、多くの人が毎週日曜日に礼拝に行き、「IN GOD WE TRUST」と書かれた車のナンバープレートを付けている人も多い。だから、ハロウィンを単に子供の年中行事として楽しんでいる人がたくさんいる中、まじめにハロウィンを否定し家にこもる人も少なくない。
我が家は特に宗教を信じているわけではないので、楽しいものには参加する、という精神で、今年も上の娘は友達を家々を回り、下の娘とダンナ、私は家でキャンディーを配ったり、かぼちゃのランタンを作ったときにとっておいたパンプキンシードをオーブンで焼いてぽりぽり食べたりして過ごした。今年は、ここ数日子どもたちも私もいろいろと忙しく、かぼちゃのランタンを作ったのはハロウィンの前日。しかし昨年は、1カ月ほど前にダンナと娘たちでランタンを作ったのだがこれが意外と日持ちせず、1週間もすると腐って本当のお化けかぼちゃになってしまうので注意したいところだ。
<script src="https://apis.google.com/js/platform.js"></script>