アメリカに引っ越して驚いたことの1つに、学校のクラブ活動がある。クラブ活動というと、学年または学校生活を通じてさまざまな技術を磨き、人間関係を築き上げる場というイメージがある。しかし、ここアメリカでは少し様子が違うらしい。州や地区によっても違うのだろうが、私たちの住むサウスカロライナでは、スポーツ系にしろ、文科系にしろ、クラブ活動は選ばれし精鋭だけが参加できるもののようだ。
例えば、娘の通う中学校には、スポーツ系のクラブとして女子のバレーボールとチアリーディング、男子のアメリカンフットボールがある。そして、これらのクラブに参加するには、毎年、新年度の始めにトライアウトと呼ばれる選別試験を通らなければならない。トライアウトは学校が始まるとすぐ1週間に渡って行われ、その間、クラブへの参加希望者は練習に参加しなければならない。そして、担当の先生が毎日「はい、あなたはダメ。あなたもダメ」と生徒を選別していくのだ。最終日にはその年クラブに参加できる人が決められる。今年は、女子のバレーボールに40~50人の参加希望者がいたが、最終的に残されたのはわずか9人。
なぜこんなシステムなのだろうと疑問に思ったが、それはすぐにわかった。なぜなら、トライアルが終わるとすぐに学校対抗の試合が始まるのだ。つまり、この大会に勝っていい成績を残すことで学校の知名度を上げるのがクラブ活動の目的なのだ。だから、最初から上手な生徒だけをクラブに入れ、大会で戦わせて良い成績をあげなければならない。しかも、クラブ活動は通年行われるわけではなく、大会シーズンと共に数カ月で終わってしまう。だから、生徒たちには練習して技術を向上させる時間など無いのだ。では、初めてそのスポーツをする生徒やトライアルで選ばれなかった生徒はどうするかというと、市のクラブに参加することができる。そして、練習を積み重ね、上手になれば翌年の学校のクラブのトライアルにまた挑戦することができる。
そしてこれは、スポーツ系のクラブに限ったことではない。例えば、美術クラブなら、年度初めに参加申し込み用紙と共に自分の作品を提出しなければならない。参加できる生徒の数はスポーツクラブよりは制限が緩いようだが、それでも提出した作品のでき栄えによっては門前払いをくわされることもある。もちろん、これも来たるべきコンクールで良い成績を残すのが目的だからだ。
いかにも、合理的なアメリカ的発想だが、教育機関で行われているクラブ活動としてはいかがなものだろうと思う。努力を重んじる日本文化と、結果を重んじるアメリカ文化の違いなのだろうか?生徒たちは、これらのクラブ活動を通じで何を学ぶのだろう?自分の適性を見極めるという意味では良いのかもしれないが、努力して何かを身につける機会を奪われてしまうのはちょっと悲しい気がする。
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アメリカにお暮らしなんですね(*^_^*)
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私は神奈川県に住んでおり、3年前に夫が病気で亡くなり
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