日本・フランス・アメリカ 3つの国をくらべてみたら

アメリカでの生活を中心に、6年半暮らしたフランスや母国日本との違いに触れながら、気の向くままに書いていきます。

雷雨

2012-06-03 21:46:04 | 生活
日曜日。昨日ドライブから遅く帰ったので、皆で朝寝坊。
昼からは、昨日一緒にドライブに行ったダンナの友達が遊びに来てくれた。
そして外は予報どうり雷雨になり、天気が持てば近くを観光に行こうと思っていたのだが、一日家で過ごすことになった。
娘たちは、外にも出られず退屈な休日に、お客さんが来て大喜び。
私も久しぶりに家族以外の人と日本語で話すことができ、楽しい一日になった。


一日家に居て、特にブログに書くようなこともなかったので、先日ハンガリーで見たポピー(ケシ)の花を紹介しようと思う。
日本でもポピー(ひなげし)の花は良く見かけるが、種を採ったり、麻薬のアヘンを作ったりするポピー(ケシ)は別物。
日本で無許可での栽培が禁じられているこのケシだが、ハンガリーは伝統的にケシの実を使ったケーキなど、料理に多用されているため、
普通に栽培されている。

観賞用ではないため、園芸種のポピーのように庭に植えることは少なく、普通は畑で栽培されるのだが、今年はダンナのお義母さんの
住んでいる家の庭にどこからか種が飛んできて、一株だけケシが生えた。そして、ちょうど私たちがハンガリーに滞在中に花が咲いた。

ハンガリーに着いたときにはつぼみだったケシ↓


数日後には花が咲き↓


授粉すると中の子房が大きくなり始める↓


やがて花弁が落ちて、種ができはじめる↓

このような状態の時に実の部分に傷を付けて、染み出る液体が生アヘン。それを精製すると医療で使用されるモルヒネになり、
更にそれに化学変化を加えるとヘロインになるそうである。

ちなみに日本でも、ケシの実はアンパンの上に乗せられたり、七味唐辛子の原料として用いられているが、ケシの実にはほとんど
アヘンが含まれていないそうなのでご安心を。


私が住んでいた南米のボリビアでは、コカインの原料となるコカという植物が作られていた。ボリビアでは昔からこのコカの葉を
お茶として利用したり、鉱山労働者などが葉を口に含んで噛み、疲労回復などに利用されてきた。ところがやはり麻薬の原料として
コカの葉を栽培するマフィアなどもおり、コカを生産する、しないで、しばしば紛争が起きたりもしていた。私はボランティアとして
ボリビアに滞在していたのだが、そんな理由から規則でコカの一大産地には立ち入り禁止となっていたりもした。

モルヒネ同様、コカインも局所麻酔として医療用に使用されており、また伝統的にコカを利用してきた原住民としては、コカの
栽培規制には納得がいかないものがある。現地では『コカの葉は麻薬じゃない!』などと書かれたTシャツが売られたりしていたが
この問題に決着をつけるのは難しいだろう。



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