光市母子殺害事件 鑑定書の示す事実 

2007-07-09 | 光市母子殺害事件

弁護人安田好弘さんの講演(2006/6/19)から。

 たとえば奥さんのほうの鑑定書に書いてある文字を図示すればこういう図になるわけです(本書63ページ参照)。右頸部にこういう指の痕が残っているんですよ。
 検察官が言い続けた、馬乗りになって両手で思いきり首を絞めつけ、全力を尽して、全体重をかけて首を絞めたというのとは、まったく形が違うんです。検察官の主張であれば、左右の両側頸部に順手の蒼白帯がなければならないのです。⇒
光市最高裁判決と弁護人バッシング報道〔2〕検察が「凶悪」事件を作り上げた 裁判から疎外された被告人


4 コメント

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Unknown (ゆうこ)
2007-07-14 16:57:14
 理解できていないのでしょうが
>小さく、脆く、鋭敏な心
>周りの人間がその変調を早期に察知し、寄り添い、気づかい、愛の存在を実感させてやっていれば

 清孝や酒鬼薔薇君たちに、感じてきたことです。とりわけ、
>小さく、脆く、鋭敏な心
 というのが、胸に痛切に響いてまいります。手前味噌で恐縮ですが、この裸の魂に対し聖書は“あなたを捨てて孤児とはしない”と言っています。光市の被告の心象風景も極めて寂寞としたものだったろうと思います。意識から離れぬのです・・・。
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Unknown (rice_shower)
2007-07-14 15:33:40
魔界、
間違っているかも知れませんが、私なりの解釈は、“真善美の存する仏界”の陰画、即ち“欺瞞、暗愚、醜悪の棲み処(すみか)”とでも表すべきもの
でしょうか。 そこは脆弱な精神にとって、この上なく棲み心地のよい領域。 聖者も鬼畜と淫靡に同衾する場所。 人の道を外れては“安堵感、成就感”がもたらされる世界、そんなイメージでしょうか。

私は貴女より一回りほど下の世代になります。
宮崎勤、麻原、酒鬼薔薇らモンスター達の魔界に興味を引かれ続けています。 彼らに関する、少なからぬ文章、資料を読んで、当たり前かもしれませんが、生来のモンスターなどではなく、小さく、脆く、鋭敏な心が、何某かの切っ掛けで変異するのだけれど、周りの人間がその変調を早期に察知し、寄り添い、気づかい、愛の存在を実感させてやっていれば、モンスターはフィクション化、無害化されていたであろうに、という無念の思いを強くします。
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rice_shower様 (ゆうこ)
2007-07-13 17:29:35
 返信コメントが大変遅くなってしまいました。心よりおわび申し上げます。
 弁護人安田好弘さんの講演をHPになぞる作業をしていますが、流石に体が痛んでまいりました。気分的にも些かの高揚が持続しており、この週末はHPを離れてのんびり近くの温泉にでも、なんて思っています。家族のやさしさの中で気儘に過ごした私の半生でした。

 拙い本をお読みくださいまして、なんと申し上げてよろしいやら、恐縮の極みでございます。ただただお礼のみ申し上げます。
 魔界というのはよく解らないのですが・・・。清孝は生前真言宗の教誨を受けていました(本にも書きましたっけ)。罪責任は深く認識していましたが、遺品の書物を見てみましても、彼が仏教的に地獄を信じていたなどとは思えません。それなりの救済を感じていたのではないか、と思います。真言宗でしたから、親鸞さんの「悪人こそ救われる」とは教えを異にするでしょうが、彼が光を見なかったとは思えないのです。また菊池寛氏の『恩讐の彼方に』を大きな心の拠り所にしていました。

 安田さんのお話は、まだ少し続きます。昨年の「在廷命令」のことなども出てきます。興味深いです。だから転写作業が出来ているのかも、と思います。
 それにしましても、司法の将来はどうなるのでしょうか。闇夜に灯心の消える思いです。

rice_shower様への感謝の内に。
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Unknown (rice_shower)
2007-07-10 10:07:22
安田弁護士の真骨頂ですね。 不謹慎ながら、上質なミステリーを読んでいるかのような、知的興奮が得られます。
私が同氏の存在を知ったのは麻原裁判です。 そして、同裁判のプロセス(安田さんの逮捕、長期拘留も含め)を見ていて、この国の司法がまともに機能していない、時に常軌を逸していると言っても過言ではない暴走、短絡を露わにし、メディアはこれを平気で看過し、また我が国民は、欧米先進国に比して、リーガルマインド、メディアリテラシーが著しく劣っている、これら暗澹たる実態を知ってしまったのでした。

『勝田清孝の真実』読み終えました。
「仏界入り易く、魔界入り難し」という一休和尚の言葉を思い出しました。(私、宗教にはとんと無知で、この言葉は川端康成のノーベル賞受賞記念講演『美しい日本の私』で知った次第)
結局、彼の魔界には踏み込めなかった。 いや、大事な貴女だからこそ、彼としても、そこにだけは踏み込ませなかった。
そんな印象を受けられませんでしたか? 
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