福生病院「透析中止」 森鴎外著『高瀬舟』 〈来栖の独白2019.4.16〉死刑囚勝田清孝との歳月は私に…

2019-04-16 | 日録

〈来栖の独白 2019.4.16 Tue〉

 本日も、琵琶ちゃん・Bossちゃん・くろちゃん・もうちゃん(白黒=牛柄)たちに会えた。先週、琵琶に会えない日が11日間も続いたのでいま会えることは大きな喜び。

    

 ところで、福生病院「透析中止」の問題が報じられたのは、3月のことだった。メディアの偏向も感じるが、記事を収録して考えてきた。いみじくも福生病院院長さんが森鴎外著『高瀬舟』を引用しておられ、「なるほど」と私は頷いた。『高瀬舟』を読んだのは、ずっと昔、少女の頃だったと思う。まさか安楽死・尊厳死を指さしているとは思わず、それなりに主人公(兄)の優しさに共感したものだった。が、はっきりとは覚えていない。実家の蔵書に森鴎外全集もあるはずなので、読み返してみたいと思ったが、直ぐに取り寄せることもできず、先日(12日)セブンイレブンへ注文。本日、受取。

 包装を開いてみて、びっくり。「デカ文字文庫」という通り、大きな文字。感動。居てもたってもいられず、即、読んだ。以下の内容だが、昔の微かな記憶も蘇って胸いっぱい。

   

 長らく病に苦しんでいた弟は、自らの咽喉に剃刀を突き立て、それを抜いてとどめをさしてほしいと兄に迫る。逡巡の末、兄は剃刀を抜く。結果、彼は弟殺しの罪人となり、高瀬舟に乗せられ島流しに。

 「尊厳死」「安楽死」などと云われるが、生きるとはどういうことなのか、死ぬとはどういうことなのか、しっかり考えたい。このブログはHP『勝田清孝と来栖宥子の世界』のポケットとして十数年前に開いたものだった。死刑囚勝田清孝と歩む歳月は私に「生きるとは何か」「死ぬとは何か」を必然的に考えさせた。---私は死刑廃止運動などはしなかった--- 死刑囚清孝は償いの死を死んだが、私が「死」について考えることはこれからも変わらないだろう。年をとった分、それは、より一層身近な問題でもある。

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HP『勝田清孝と来栖宥子の世界』多くの方のお蔭で長く続けることができ、感謝のうちにお仕舞に 2015.12.01

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