《ビトロス8世の日記5-こたつとらいぞう-》
酔いがまわり、その晩は帰宅をあきらめ、軒下に泊らせて
もらった。翌朝、私は軒下に寝そべったまま、昨晩の小学生の登校を見送った。
「なるほど普通の小学生だわ」
まだ酔いの残った頭で昨晩の話を思い返した。
私を呼び止めた小学生は、実は小学生であって小学生ではなかった。
高い位の神が地上に生まれる場合、考えられる最適な肉体が用意される。
今回はこの地球の最高自然霊の肉体が提供された。
神が起きているうちは自然霊の意識は裏にまわりでてこれない。
昨晩は、神が寝たあとだったので、自然霊が表にでて自分と会話してた。
そのことを昨晩小学生から、いやその自然霊から聞いた。
「酔いはさめましたか」
そういいながらこぶしほどの小さいつむじ風と綿菓子のかけらのような
小さい雲が近づいてきた。つむじ風は「こたつ(小竜)」、雲は
「らいぞう(雷蔵)」といい、最高自然霊の守護精霊である。
ふたりは小学生を「王子」と呼んだ。
「どうもお世話になりました。酔いも醒めましたのでもう帰ります。」
「いえいえ、王子が飲み友達ができてとても喜んでおります。今後も
ちょくちょく来てくださいね。」
私は3回ほどお辞儀をして不思議に満ちている家をあとにした。
その日の夜、私に「酔っ払い」という新レッテルが飼い主から与えられた。
(初稿2007-02-24 14:48:09)
酔いがまわり、その晩は帰宅をあきらめ、軒下に泊らせて
もらった。翌朝、私は軒下に寝そべったまま、昨晩の小学生の登校を見送った。
「なるほど普通の小学生だわ」
まだ酔いの残った頭で昨晩の話を思い返した。
私を呼び止めた小学生は、実は小学生であって小学生ではなかった。
高い位の神が地上に生まれる場合、考えられる最適な肉体が用意される。
今回はこの地球の最高自然霊の肉体が提供された。
神が起きているうちは自然霊の意識は裏にまわりでてこれない。
昨晩は、神が寝たあとだったので、自然霊が表にでて自分と会話してた。
そのことを昨晩小学生から、いやその自然霊から聞いた。
「酔いはさめましたか」
そういいながらこぶしほどの小さいつむじ風と綿菓子のかけらのような
小さい雲が近づいてきた。つむじ風は「こたつ(小竜)」、雲は
「らいぞう(雷蔵)」といい、最高自然霊の守護精霊である。
ふたりは小学生を「王子」と呼んだ。
「どうもお世話になりました。酔いも醒めましたのでもう帰ります。」
「いえいえ、王子が飲み友達ができてとても喜んでおります。今後も
ちょくちょく来てくださいね。」
私は3回ほどお辞儀をして不思議に満ちている家をあとにした。
その日の夜、私に「酔っ払い」という新レッテルが飼い主から与えられた。
(初稿2007-02-24 14:48:09)