「彬」by 東郷嘉奈語霜久泉月衣
諦められないシャンチャー(郷嘉)
間違った女達に挟まれ 動けない彬々は若い男なのに ハリツケのイエスだな チャーは悪い女らしいけど釣っても何も分からない むしろ近づかないぞ?
俺様の魅力に参らない女はいないのに
羅列の階段を登らせられ 下りられない黒豹
見上げる女は夏の草いきれをキラキラと飛ばし
この間‥ いつだっけ 軽いハグを雨粒で思い出し
女豹が小鹿に見える そこで止まる歩幅
行けないよ 俺には 小鹿を手にかけるなんて
黒い模様はバラか梅 似たような毛並み
何かオカシイ そこの木々も似ているのでは?
‥業火に‥苛まれる‥なんて‥ ‥とても‥‥オカシイ‥‥
10余年経ったある日 アメジスト色の風がフワリ
相変わらず可愛い藍風の涼 かつての輝きは俺にはなく 萌える小さな恋の花をただ 吹き抜ける風に揺らすだけ あの‥ファンデーションはいかがですか?‥見上げるチャーは怪訝に目を開き‥ いえ、メイクはほとんどしないので‥ 誰かに肩を叩かれたように信号を渡る‥ 最後まで平行線