雨戸を開けると路面は濡れていたが、朝食後、ジジの走る頃には、大きな通りはスリップの心配が無い程度には乾いてきた。空は薄曇に覆われていたが、堤防道路に乗っても以前ほどの冷たさは感じなくなった。むしろ、顔に当たる風が生ぬるく感じた。つい先日まで厳しい寒さの中を走って居たので一瞬物足りない気もした。そんな爺の気持ちに関係なく季節は確実に進んでいた。走りながら見る堤防法面では、枯れれ草の下からヨモギの新芽が出て来ていた。そして、それよりも何よりも、水仙だけがドンドン伸びて、綺麗な花を咲かせていた。強いというか、健気というか。
走行データ D:21.21 T:1.15.16 A:16.9 M:32.4 O:98373.15


