統一地方選挙が始まりました。
政治(まつりごと)とは、すなわち祭り事。候補者名を連呼するだけの選挙カーには、実際辟易するのだけれど(それで覚えさせられた候補には決して入れない、というウチの奥様のようなひねくれ者がいる、ということだけは知っておいてほしい)、まあ4年に一度のことですから甘受しましょう。
にしても・・・ワタクシ個人の気分としては、全く盛り上がってきませぬ。
何しろ「全国的に注目されている」大阪府知事選の構図が「維新vs反維新」になったとかで、「いやいや、そんなことで(!)自由民主党から立憲民主党、日本共産党まで仲良くやれちゃうのか」感が漂い、それを証明するかのような映像や写真を見るにつけ「アンタ達が常日頃主張している理念やら信条やらはその程度のもんかい」とため息が出まするよ。地方選挙とはいえ、憲法改正を党是とする(というか、本来そのために誕生した)自民党と、あくまでも護憲(かつては改憲を訴えていたんだけれども)の共産党とが徒党を組んで首長候補を批判するっていうのは、実際、萎えます。
いわゆる「大阪都構想」が、大阪府民・大阪市民の皆さんにとって「小さなコト」でないのは解ります。かねてより都道府県という枠組み自体に疑問をいだいているワタクシとしては、明治維新の折に国家的緊急事態対応として構築され、そのまま大枠手付かずの行政制度に一石を投じるモノとして、それなりに関心も持ってます。
けれど憲法改正が、日本国民として、より「大きなコト」であるのは論を待たないでしょう。
そりゃね、国政選挙と地方の首長選挙や議会選挙とでは、自ずとそのメイン・イシューは違ってきて当然です。中選挙区制になりがちな都道府県議会選挙は白か黒かの投票に向いてないし、市町村議会選挙なんて、所属政党・会派の政策云々よりも日頃の付き合いが相当程度に影響するものだったりもするわけで、そこでワン・イシューの賛否を問われましてもね、候補者も困るでしょうし有権者はもっと困ります。
実際、例えば豊橋市議会選挙で憲法改正云々なんて聞いたこともありません。だからと言って、自民党と共産党が一緒になって市長の方針に反対あるいは賛成する様をみせつけられた日にゃ、多くの有権者が、政治(政治家)不信、あるいは政治的(政治家への)無関心に陥るのも致し方ないことのように思います。
ここで再確認しておきますが、「反自民」(もしくは「非自民」)が政策でないのと同じように「反維新」も政策じゃないからね。そんなんで投票すると、また「悪夢」を見ることになりかねません。何しろ、この統一地方選挙は(いろんな意味で)夏の参議院選挙につながるモノでもあるわけだし。
時に、事を成すには「小異を捨てて大同に付く」とか申します。けれども、何が小異で何が大同なのか、一般論ですが、昨今の政治家はその判断力において大同小異だなとか思ってしまう今日此の頃、・・・
メディアが作り出す「分かりやすい構図」に乗せられることなく、そこに乗っかる候補に丸め込まれることもなく、あくまでも自分自身の中にある「大」に従って判断しなきゃなあと、でもって、ちゃんと選挙に関心持たなきゃなあと、何か無理やり努めて(チオビタ飲んで)この記事書きました。すごく疲れました。
注)冒頭画像は、産経新聞2/1大阪6版より。
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
とにかくね、維新と自民(と公明党)は、もっと上手くやってほしいな、というのが率直なところ。
こちら、前回の衆議院選挙後に書いたものです。
いよいよ真打ち(?)国対委員長(!)、
辻元清美さん、大阪10区です。
(Wikipedia;大阪府第10区より)
おおうっ、清美チャンも共産票ばっちり上積みですね。
っていうか、だからさあ、
日本維新の会、「改憲勢力」として選挙協力しようよ。
「保守(一応だけど)分裂」してる場合じゃないと思うんですけどねえ。
朝日もNHKも、彼女に対しては決して言わないけれど、
清美チャン、またもや「漁夫の利」ですよ。
とまあ、そんな見方もできるんじゃないかと・・・
#220 「野党分裂で与党圧勝」ってホントですか?
→https://blog.goo.ne.jp/kawai_yoshinori/e/cc8975e0ad39abca981d93c5862b09e4
「都=天子様のおわす処」であるからして、そのネーミングはよろしくないと考える一方で、心情的には維新に頑張ってほしいなと思ってたりもします。
こちら時事通信による「大阪ダブル選」に関わる一連のニュース。
⚫維新、過半数獲得が焦点=都構想、ダブル選2勝が前提-大阪(03月29日 13:03)
「大阪都構想」を左右する府議選、大阪市議選が29日告示され、先に火ぶたを切った知事・市長ダブル選とともに論戦が本格化した。地域政党「大阪維新の会」(松井一郎代表)が都構想を実現するには、両首長選で2勝することが前提。さらに両議員選で過半数を握れば、手続きで必要な住民投票への道が開ける。ダブル選を仕掛け、両議員選の争点も都構想に絞る戦略により、維新が府・市議会の過半数を得られるかが焦点だ。
⚫【ニュースQ&A】ダブル選争点の大阪都構想とは?(03月27日 15:33)
「大阪都構想」をめぐる議論が行き詰まり、地域政党「大阪維新の会」代表の松井一郎前大阪府知事と吉村洋文前大阪市長が任期途中で辞職表明し、立場を入れ替えてダブル選に臨む「奇策」に打って出た。どのような背景があるのだろうか。
⚫都構想で真っ向対決=「市存続を」「二重行政なくす」-統一選・大阪(03月24日 13:40)
大阪市長選が24日告示され、既に始まっている知事選とともに、地域政党「大阪維新の会」と自民党など「反維新」勢力が「都構想」を争点に真っ向から対決するダブル選が正式に幕を切った。自民推薦の柳本顕元大阪市議(45)は「都構想の対案は大阪市の存続だ」と主張。維新公認の松井一郎前知事(55)は「二重行政に逆戻りさせない」と都構想実現へ意気込みを見せた。
*JIJI.COM:大阪ダブル選
→https://www.jiji.com/jc/v7?id=1903osakawsen
コトの大小に関して、ちょっと面白い話があったので。
「大同小異」から派生した故事成語・ことわざに“求大同,存小异 qiú dàtóng, cún xiǎoyì”(大同を求めて小異を残す)というのがあります。意見の対立がある時小さな違いは置いておいて同じ方向性でまとまろうという考えです。面白いことにこの故事成語・ことわざを日本では「小異を捨てて大同につく」と言います。中国で意見の違いは一応取っておくのですが、日本では捨ててしまうのです。残すと捨てる、単語一つの違いですが、同じことわざが中国にもあると思って安易に使うと危険です。後で問題が起きた時、日本人は「あの時それはお互い捨てたでしょ」と思っていますが、中国人は「捨てていないよ、棚上げしただけだよ」と思っています。たかが1字、されど1字です。
*:大同小異
→http://chugokugo-script.net/koji/daidoushoui.html
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