随思録

日々思うことを記す。

野次に作法は?

2005-11-27 02:21:42 | Sports
柏が圧勝 柏-東京V評 (共同通信) - goo ニュース

今日は柏サポーターに誘われて、柏レイソルと東京ヴェルディの試合を観に行った。ヴェルディは引き分け以下でJ2降格が確定する。レイソルも得点差をつけて勝てば、入れ替え戦を免れる可能性あり。荒れそうな予感があった。
ホーム側の自由席に潜りこんだが、すぐに後悔。フクアリは自由席もゆったりしているが、柏は立ち見のうえ、応援が激しい。以前国立へ五輪代表の試合を見に行ったときにも感じたが、自由席は「応援席」であって、「観戦席」ではない。黄色のビニール製ビブスが配られる。周囲への礼儀と思ってかぶった。応援は手拍子をつきあったが、それ以上は観戦の妨げになるのでしなかった。柏サポのみなさま、ごめんなさい。

しかし、サポーターの野次は、ひどいね。どこもこんなものなのかわからないが、例えばヴェルディのGK高木義成に対して、
「ピンクキショイ!」
「恥ずかしくねーのか!」
ユニフォームがピンクなだけで、サッカーと関係ねーだろ。
後半ゴール前の接触で倒れたヴェルディの選手に対して、
「ロスタイムまで寝てろよ!」
「所詮、お前らもう無理なんだよ!」
もし柏の選手に対してそんなこと言われたら、この人たちはどう思うのか。入れ替え戦あたりでテストしてみようか。
とくにひどかったのは主審に対しての野次。確かに後半いくつかおかしなジャッジはあったが、私から言わせれば宇野沢祐次(柏)なんて、わざとファウルをもらうために転んでいるのがあからさまで(若いからね)、いつイエロー出るのか冷や冷やしていたが、出なかった。そうしたことも含めてミスジャッジを指摘してほしいと感じる。
主審は意図的に試合をコントロールしていたふしもあるので、ただ味方に有利なジャッジを導こうとする姿勢は、どうも共感できない。不当なジャッジも適切なジャッジもブーイングを続ければ、圧力もなにもないと考えるのは私だけか。

でも野次も時折おもしろいのがあって、「川崎に帰れ!」には笑った。
日ごろのストレス発散としては、いいのかもしれない。

さて、試合は前半は互角の1-1。中盤のボール支配はヴェルディが握るが、サイドはレイソルが形をつくるといった攻防に見えた。
だが後半は始まるや否や、矢野貴章(柏)が何気なく放り込んだようなボールがサイドネットを揺らしたのを機に、4点もレイソルが得点する。好機をつかんだときに見せるレイソルの縦へのパス、そしてクロス、うまいとうなるプレイの連続だった。運動量も豊富で、守備も粘り強い。このサッカーを続ければ上位も狙えるはずなのに、不思議。ヴェルディは次第にプレイも荒っぽくなり、自滅気味となる。それほど差がある展開ではないのだが、ゴール前での流れが違う。レイソルはシンプルにいく。ヴェルディは小技を挟みすぎる。地力はヴェルディも劣っていないが、今日はレイソルがいいサッカーをした。観に行ってよかった試合だった。平山智規と増田忠俊はとくにいい動きをしていた。波戸の空振りにはびっくりしましたが。(なんか後半も中途半端なプレイがありました。)ヴェルディでも山田卓也は奮闘してましたな。いい選手だと思う。

それにしても、野次はどこまで許されるものなのだろう。
ブーイングもそうだが、作法ってのはないものなのか。すべてのコーナーキック、フリーキックでブーイングを熱心なサポーターから求められたが、どうなのだろう。PKもブーイングのせいか、ワシントン(東京)が外したからプレッシャーはあるのだろうけど、それが12番目の選手の役割とも思えない。なんでもブーイングというのはいかがなものか。

それに思わず笑うような野次は好きだけど、ただの文句は見苦しいだけだと感じる。サポーター全般は、野次やブーイングについてどう考えているのだろう。