随思録

日々思うことを記す。

6/28 ローマ着

2011-07-20 21:19:32 | italia
最悪の出だし。

アエロフロートが不思議な会社で……
妙に機体の翼がたわんだり
機内の空調が死ぬほど寒かったり
乗り換えゲートが現地に着いてから決まったり(空白でチケット渡される)
モスクワの乗換えでゲート39とカウンターで言われ、空港の表示ではゲート31なので31と39を往復して、しかもターミナルが違うのでえらい長い距離をうろついてギリギリまで見極めていたらやっぱり31だったり
なぜかゲート31は2つの航空機が接続され、航空会社が並んで搭乗手続きをしていて、通路奥を右にいくとアリタリアで、左に行くとアエロフロートになっていたり

フィウミチーノ空港(ローマ郊外)からテルミニ駅(ローマ市内)まで直通のレオナルド・エクスプレスが、到着が22時過ぎだったため切符売り場が閉まっており、自販機でしか買えなくて、とまどうオバチャンたち(日本人ではない)を尻目に、注意書きを見ながら操作したら買えたり
でも言葉がわからないから放置したり
度胸がないなあ、ほしいなあと反省して無事テルミニ駅に23:10に到着したが

……ホテルが見つからない。

ローマっ子はかなりの宵っ張りで、24時近くになっても、リストランテやバールは開いており、道は明るい。
エージェントからもらった地図を頼りに駅の出口から歩く。
駅から最初に出なくてはいけない通りの名前もあっている。
しかし空港からの送迎(60ユーロ)をケチったため、30分、同じ区画を延々とさまよう破目に。
Google Earthでは見つかったのに。

仕方ないので裏路地に入ってみたら、急に暗くなり、煙草をふかしている若い男が声をかけてくる。
無視して歩くと、後をついてきた。
さらに笑いながら呼びかけてくる。
どこからともなくもう1人男が合流し、2人となる。
まずい。
こちらはザックを背負っているので、明らかに観光客だ。
背中に冷たいこわばりができるような感覚。
最高速の早足で、広い道路へ。

なんとか撒くが、事態は好転していない。
24時を過ぎ、周囲が店じまいを始めた。
人がいなくなる前に……とまず目の前のホテルに飛び込み、プリントアウトされた地図を見せた。
迷惑そうだったが、背に腹は変えられない。
おそらくこの辺りだろう、とローマで配布されている無料地図に書き込んで、渡してくれた。

行ってみるとホテルはない。
示された位置にはリストランテがあり、そこも店じまいの最中だ。
店長らしき男が地図を見てくれ、あのたばこの広告看板のホテルだ、と教えてくれる。
礼を言ってホテルへ。

しかし、行ってみると違うホテル。
ホテルのレセプションに聞いてみるが、確かに同じ通りにあるようだが、そんなホテルは知らない、という。
周囲にここ以外のホテルはない。
(このあたりのやりとりはすべて英語。)

0時を過ぎた。
焦りと緊張でパニックを起こしそうだ。

公衆電話から電話してみることにし、駅へ。
駅前からユーロのコインでホテルへ電話してみるが、コインが呑まれるばかりで一向につながらない。
かけかたが間違っているのかもしれないが、いまさらガイドブックを広げて確かめる明るさはない。

携帯電話からも試してみることにする。
私の携帯は国際通話対応。
いったん日本につないでからイタリアにかけることになるが、この際多少の通話料は仕方ない。
国際電話識別番号、イタリアの国番号、ホテルの番号を入れ、かける。
つながった。
ホテルの名前を言って確認したら、すぐに切れてしまった。
電波状態の問題かと再度かけたら、「番号を調べろ」とかなんとかイタリア語で怒鳴られる。
どういうわけだか番号が違う。

すべての手がかりがなくなり、しばし呆然。
まさかの野宿?

いや、ガイドブックにテルミニ駅には24時間営業の薬局があると書いてあった(※これは誤った記憶で、そういう記述はない)ので、ここに相談してみよう。
よし、と入り口から入ろうとしたら、職員のオジサンがガラス扉の鍵をかけている。
すべての列車が終わったのか、駅が閉鎖されてしまうようだ。
慌てて走っていき、オジサンに地図を見せて、場所をたずねる。
ろくに見もせずに、「あっち」とばかりに指で方向をさし、扉を閉めてしまった。

絶対適当だろ。
まあいいや、ともかく行ってやる。
最悪タクシーつかまえて1メーターもないところで降りてやる。

と開き直って駅から2分。
ホテルが。

汗だくのローマ0時半。

私が探していたよりずっと北のブロックにあった。
完全に勘違い。

*

私は本当にこういう方向音痴なところがあって、昼間なら笑って済ませるが、夜に着くことを意識せず送迎を手配しなかったことに問題があった。

・異国の地で野宿なのかという恐怖
・代理店の情報が間違いなんじゃないかという被害妄想

どんどん余裕がなくなって、一旦駅に戻り違うエリアをさがすという発想を持てなかった。
正直、初日から、自分は一人旅に向いていない、帰りたい、と感じる。

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追記

これは旅行の最終日に、空港に向かうためテルミニ駅からレオナルド・エクスプレスに乗り込んだとき明らかになったことなのですが……
レオナルド・エクスプレスは通常、24~28番ホームに停車します(日本のようにホームは固定されていません)。
ホームのうち25~29番ホームは、例をあげるなら東京駅の京葉線とか、渋谷駅の埼京線のように、独立した区画にあり、かなり南に位置しているのです。
私は夜だったせいもあり、ホームから北に歩き、そこが北側の出口だと思い行動しましたが、実際は南側の出口だったのです。

また、さまざまな方から、知らない街、しかも外国に夜到着する飛行機に乗るのは非常識だ、と指摘を受けました。
(それを手配した代理店が悪い、という声もあり。)
以後気をつけたいもの。

なお電話に関しては、公衆電話については謎のまま。
携帯電話については、国際通話識別番号を間違えて入力していたようです(イタリアの番号を入れるべきところが、日本の番号を入れていた)。

薬局については、ネット上に「テルミニ駅周辺には24時間営業の薬局がある」という情報があったものを、誤って記憶していた模様。

薄氷の存命だったのかもしれませんね。

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