本日7月5日(日)の朝日新聞に「見えない痛み知って」というタイトルの記事が載っていた。
がん経験者が手術直後など、外観からはわからない痛みやつらさを抱えている人がいることを理解してもらおうと啓発用のキーホルダーを作ったというのだ。
妊婦さんが持っているマタニティーマークのようなもので、
「知ってほしい 元気に見えても辛いカラダがあります」と書かれている。
目の前に立った女性からマタニティーマークを見せられ、「譲って下さい」と言われた外来で抗がん剤治療中の女性、などのエピソードが載せられていた。
おそらく多くのがん患者さんが同じような経験を一度はしていることだと思う。
私も2004年に発病し、9回の入退院を繰り返し、休職と復帰を3回経験した。
外来で抗がん剤治療をしながら通勤していたこともあった。
貧血、吐き気、倦怠感、末梢神経障害・・・。
立っているのがやっとだったことも多いが、そんなことは同僚でさえ言わないとわからない。
電車に乗り合わせた人に分かってもらおうなんて、難しい話なことは十分理解していた。
途中で降りて休み休み帰ったこともあった。
見かねた同僚の妊婦さんが、マタニティーマークを譲ると言ってくれた。
お腹が大きくなくたって、つわりでしんどい人には見られるから、と。
そんなこともあり、臓器障害や目で見えない痛みやつらさを抱えている患者さん
が、それをアピールするものがないか、とずっと思っていた。
早速取り寄せたく、連絡することにした。
しかし、今は杖を使わざるを得ないおかげで、優先席を譲っていただけることも多く、本当に感謝している。
先日、そうはいってもすぐに座れず手すりにしがみついていた時のこと・・・
白髪の、私の母よりおそらく高齢であろう女性が、電車の揺れに伴ってあまりによろよろとよろける私のことを見るに見かねたのか、優先席から立ち上がって席を譲って下さった。
それはとんでもない、とお断りしたのだけれど、とにかく大丈夫だからと私を座らせてくれた。
大きなスーツケースとカバンを持っていたので、次の駅から空港に向かう電車に乗り換えるのかもしれない、なんて、都合良く納得し恐縮しながらも座り続けた。
しかし女性はすぐには降りず、程なくして私の隣に座っていた若い男性が降りたので、並んで座ることになった。
私は女性が降りるまでは申し訳なくて落ち着かず、喉が渇いたからと乗る前に購入した飲み物にも手をつけず、うつむきがちに座っていた。
しかし、私が降りる駅まで40分、女性はまだ降りない。
それなのに、女性は私に席を譲ってくださった。
その温かい気持ちと、自分自身の情けなさでうつむいたまま涙が止まらなくあふれていた。
記事にもあったが、優先して座りたい、と権利を主張したいのではない。
座ってしまえば、一見普通のOLにしか見られない私が、
優先席で目の前に白髪で高齢の女性を大荷物抱えさせて立たせていたら、
次に乗ってきた乗客にどう見られるか。
逆に、杖をついている私の前でウトウト寝ている若者が、本当は辛くて、具合が悪くて寝ているのだとしたら・・・。
出来上がったキーホルダー、世の中に広がっていけばいいな、と思いました。
そんなものがなくったって、お互いに思いやり、譲り合える社会になればいいな、と思いました。
でも、杖をついて通勤して3ヶ月、今まで働き続けることができているのは、
席を譲って下さる心温かい皆様のおかげです。
本当に感謝しています。
この通勤の問題がクリアできていなかったら、
おそらく既に、ギブアップしていたと思います。
心からありがとうございます。
がん経験者が手術直後など、外観からはわからない痛みやつらさを抱えている人がいることを理解してもらおうと啓発用のキーホルダーを作ったというのだ。
妊婦さんが持っているマタニティーマークのようなもので、
「知ってほしい 元気に見えても辛いカラダがあります」と書かれている。
目の前に立った女性からマタニティーマークを見せられ、「譲って下さい」と言われた外来で抗がん剤治療中の女性、などのエピソードが載せられていた。
おそらく多くのがん患者さんが同じような経験を一度はしていることだと思う。
私も2004年に発病し、9回の入退院を繰り返し、休職と復帰を3回経験した。
外来で抗がん剤治療をしながら通勤していたこともあった。
貧血、吐き気、倦怠感、末梢神経障害・・・。
立っているのがやっとだったことも多いが、そんなことは同僚でさえ言わないとわからない。
電車に乗り合わせた人に分かってもらおうなんて、難しい話なことは十分理解していた。
途中で降りて休み休み帰ったこともあった。
見かねた同僚の妊婦さんが、マタニティーマークを譲ると言ってくれた。
お腹が大きくなくたって、つわりでしんどい人には見られるから、と。
そんなこともあり、臓器障害や目で見えない痛みやつらさを抱えている患者さん
が、それをアピールするものがないか、とずっと思っていた。
早速取り寄せたく、連絡することにした。
しかし、今は杖を使わざるを得ないおかげで、優先席を譲っていただけることも多く、本当に感謝している。
先日、そうはいってもすぐに座れず手すりにしがみついていた時のこと・・・
白髪の、私の母よりおそらく高齢であろう女性が、電車の揺れに伴ってあまりによろよろとよろける私のことを見るに見かねたのか、優先席から立ち上がって席を譲って下さった。
それはとんでもない、とお断りしたのだけれど、とにかく大丈夫だからと私を座らせてくれた。
大きなスーツケースとカバンを持っていたので、次の駅から空港に向かう電車に乗り換えるのかもしれない、なんて、都合良く納得し恐縮しながらも座り続けた。
しかし女性はすぐには降りず、程なくして私の隣に座っていた若い男性が降りたので、並んで座ることになった。
私は女性が降りるまでは申し訳なくて落ち着かず、喉が渇いたからと乗る前に購入した飲み物にも手をつけず、うつむきがちに座っていた。
しかし、私が降りる駅まで40分、女性はまだ降りない。
それなのに、女性は私に席を譲ってくださった。
その温かい気持ちと、自分自身の情けなさでうつむいたまま涙が止まらなくあふれていた。
記事にもあったが、優先して座りたい、と権利を主張したいのではない。
座ってしまえば、一見普通のOLにしか見られない私が、
優先席で目の前に白髪で高齢の女性を大荷物抱えさせて立たせていたら、
次に乗ってきた乗客にどう見られるか。
逆に、杖をついている私の前でウトウト寝ている若者が、本当は辛くて、具合が悪くて寝ているのだとしたら・・・。
出来上がったキーホルダー、世の中に広がっていけばいいな、と思いました。
そんなものがなくったって、お互いに思いやり、譲り合える社会になればいいな、と思いました。
でも、杖をついて通勤して3ヶ月、今まで働き続けることができているのは、
席を譲って下さる心温かい皆様のおかげです。
本当に感謝しています。
この通勤の問題がクリアできていなかったら、
おそらく既に、ギブアップしていたと思います。
心からありがとうございます。
試してみてね。おいしいよ。
http://ninjiom-hk.cwahi.net
同じgooブログで闘病記書いています。
どうぞよろしくお願いします。
大変なご病気を抱えて、なお、働かれているさゆりさんのお辛さ、お気持ちは察するにあまりあります。
どうか、お大事になさってください。
見た目ではわからない患者の体のつらさは、
どうやったらわかってもらえるのか?と
私も常々悩んでいます。
脳脊髄液減少症は、いまだに病名さえ、認めない医師もいて、
唯一のブラッドパッチ治療に健康保険もききません。
脳脊髄液減少症は、体のつらさだけでなく、高次脳機能障害もでるのですが、これもまた、見た目ではわからないので、「何やってんだ」と怠慢だと誤解されたり、非難されがちです。
さゆりさんのような、ナースでご病気経験者の方なら、
見た目ではわからないつらさもあるってこと、
わかっていただけるような気がします。
なお、私のブログは、以前、嫌がらせコメントに嫌気が差していらい、ほどんど閉じています。
たまにあけるときもあるのですが、
ほんの一瞬で、ほとんど閉じめです。
ほとんど書き込みできませんので、
どうかご了承ください。
ゆめさんも、頑張って生活していらっしゃるんですね。
メッセージいただけて、とっても嬉しいです。
脳脊髄液減少症、知っていますよw
確かに医療者でも、ちゃんと診断し、ケアできる人は少ないのではないかと思います。
世の中にはまだまだ解明できないことがたくさんあるんですよね。
いつまでたっても分かりえないことが沢山。
だから、とにかくハッピーに生きられるようにしたいものですね。
ほんとそうですよね。
合わない人もいるけれど、家族以上に分かってもらえる人もいる。
今日もすっと席を立って譲ってくれた女性のおかげで、安全に帰宅できました。
今日は足のしびれと感覚麻痺がひどくて、危うくこけそうになりました。
気圧のせいかなあ。。。
初めまして。
2007年4月に手術をした乳がん経験者です。HOPEプロジェクトの桜井さんとは、シンポジウムでお会いしたこともあり、今回のキーホルダーについて私もブログで取り上げて紹介しました。
アサヒコムにこの記事が出ていないかなと探していて、さゆりさんのブログにたどり着き、さっそくトラックバックを貼らせていただきました。
理想を言えば、こんなマークがなくても必要な人に必要な配慮がなされる社会になればいいんでしょうが……。
わたしも、その年配の女性のように、下自分が大丈夫な時は人に譲れる人間でいたいと思います。