さゆりのひとり言-多発性骨髄腫と共に-

多発性骨髄腫歴20年/'08年4月臍帯血移植/「病気は個性」時にコケながらも前向きに/はまっこ代表/看護師/NPO所属

別件の動揺の話

2006年11月15日 14時04分43秒 | 日記
ちょうど一年前、看護短大の友人のご主人が亡くなった。
前日まで、一緒に犬を連れて散歩していたというのに。
詳細は忘れてしまったが、大腸の憩室炎が破れて腹膜炎→敗血症という展開だったようだった。腹痛を訴えてから丸一日ももたなかった。

突然、夫を亡くした妻。

一周忌を前に、先日彼女と会った。
いろいろ話して、いろいろ感じあって。

その後、やり取りするメールの中に、こんなことが書かれていた。

「私も何度も頭を抱え絶叫しながら耐えられない…と思った。
でも、耐えられないという状況はどうしたらいいのかまったく分からず
誰も答えをくれず、日々を送るうちに結局時は流れ、耐えてきたことになってしまった。耐えたくなかったのに。」

私は、何度読み返しても涙が止まらなくあふれてきた。
彼女のこの一年の苦悩が、この文章で表わされていた。

状況や立場はまったく違うのに、
でも、そんな彼女の苦しみが分かってしまうことがつらくて仕方なかった。

ふだん、自分の思いや気持ちが人に伝わる、分かってもらえるということって
嬉しいことだと思っていたのに、
こんなにつらいこともあるのかと思うと、どうしたら良いのか分からなくなった。

私はもしかしたら、分かってはもらえないことを前提に、
何で分かってくれないのか、何で察してくれないのか、とまわりに発していたかもしれない。
なんて浅はかで、なんて自分勝手なんだろう。

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4 コメント

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Unknown (まり)
2006-11-15 18:00:52
そうね。そんな風に自分を責めたり、周りに気を使いすぎて今度は逆に気づかれなかったり・・・と周りと自分の空気が微妙に変わります。
悲しみが時間で癒されるなら、自分の存在も時間とともにあるのだから、この時間を楽しむことに専念できるといいですね。
なんだか、解りにくい文章になってしまいました。
大賞にノミネート、おめでとう!です。
こんど、その文章を読ませてくださいね。
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まり猫ママ?? (さゆり)
2006-11-15 20:11:16
この時間を楽しむ、そうですよね。
その基本的スタンス、思い出さなきゃ、と思いました。
そうそう、ノミネートされたものはそのうち全部「Jハーブ」のHPにupされるようです。
今は、タイトルのみ出ていますが。
なんか、他の方のを読むのも楽しみです。
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Unknown (すいぎゅう)
2006-11-15 21:26:55
そうですよね、誰も分かってくれないよね、そして分かってって言えないんですよね。僕も家内や子供に「あんたたち分かってんのMMがどういう病気か」って思うことありますよ。でも知識として分かってても
それは所詮「あっそフ~ン」ですよ。結局体験したものでないと分かりっこないんです。抗がん剤治療ってつらいんでしょうって言われても「あっそ、あれがきついの、ふ~ん、あれがつらいの」そりゃあ僕もきつかったと思う、でも比較できる体験が無いんですよね
僕も初めてだから、所詮自分が経験しないと身につきません。身についたら自分が飲み込むしかないでしょうね、たぶん。
すみません、ごめんなさい、つらいよね。
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すいぎゅうさんへ (さゆり)
2006-11-17 21:32:09
・・・ですよね。
私、その友人と話していて、
「結局、親もまだ成長過程だからさ。なんていうか、イライラすることもあるよね」って言ったら、
「成長?それって成長なのかなあ・・・」って言われて、ハッとしました。
この、なんともいえないニュアンス。
そう、身についたら自分が飲み込むしかないんだと思いました。
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