うんたま森のキジムナー

タコ捕りオジィ

冬の寒い日でも、素っ裸で、タコ捕りをしている
オジィがいた。最近、見かけないので、
「タコ捕りオジィを見ないね。」と聞いたら、
10年ほど前にアメリカに渡ったそうだ。
ついこのあいだまで、見かけていたような気がしたが、
もう10年以上たっていたなんて・・・・

一人乗りの小さな船で、沖縄では珍しい櫂を
操る人だった。宮古島で、櫂を使う人は後にも先にも
このタコ捕りオジィだけ。

平均して1日に20㌔以上のタコを捕るので、水揚げは
沖釣りの漁師よりあるだろう。
子供の頃に「イチュマンウリ」にされた経験を持つオジィ。
「糸満売り」とは、沖縄にかって存在していた丁稚奉公で、
現実は人身売買。どんなにうるさく泣く子供でも
「糸満に売るぞ!」と言われたら泣き止んだと言われている。

海のカウボーイと呼ばれる、追い込み漁師のオジィたちも、
この糸満売りを経験した人達が多い。
戦後、日本国憲法で人身売買が禁止されてからも、
10年以上この制度は続いたそうだ。

北風が強く吹く寒い日に、漁から戻って船を片付けている
オジィに「寒くないの?」と聞いたら
「海の中の方が暖かいさぁ 寒くてふるえているなら、
海に行け。」と言われたことがある。
確かに海水温は20℃以上あるのだから、陸上よりは温かい。
しかし、寒いからと言って、海に飛び込む人はいない。

つい、このあいだまで、見たような気がしていたが、
もう10年以上になるなんて、
気付かなかった・・・・


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