母「すごいでしょう、この金のブレスレット、絢爛豪華。
こんな素晴らしい宝が埋まっていたなんてねえ」
猫「とてもすごい財宝です」
母「もしわたしのからだが触れたものがすべてきらめく黄金にかわりますように。
というお話が本当になったらどうします?」
猫「それじゃ、ねこのかりかりが黄金のかりかりになってしまうということですか?」
母「はい、そうです。」
猫「では、いまのままで だいじょぶです」
母「そうねえ、このままで いいわねえ」
☆
美術館へでかけるとリーフレットやチケットをじっくり読みます。
見てほしいものをできるだけ見てみたいから。
この黄金伝説展のチケットには「わたしのからだが触れたものすべて
きらめく黄金に変わりますように」(オウィディウス「変身物語」ミダス王より)
と書いてあります。
金の羊毛、金の雨、金のリンゴ
そんな素敵な言葉が響く
空間を歩きます。
ギリシャ神話が示す通り、金はギリシャ人にとって特別な存在。
ギリシャの金製品は、彼らの美意識の縮図です。
小さなイヤリングの断片さえも、パルテノン神殿と無縁ではありません。
そんなことを思いながら、
6000年前の歴史を目の前にできる
幸せに感謝しながら
お気に入り3点決めてみます。
第一位、アッティカ像式ペリケ、金毛の羊に乗るプリクソス
第二位、何の変哲もない畑から掘り出された12キロの金のなかの
アーモンド3つ風の器
第三位、ヴェルナ銅石器時代墓地第43号
グスタフクリムトの黄金の騎士もよかった。
美術館でお気に入りをさがすのは
いかがですか?
え、もうそんなのやってるって。
では、こんど教えてくださいね。