湯島3丁目20と21の間に
実盛坂があります。
有名な坂ですので、
みてみましょう。
実盛坂とは、
江戸志によれば、
「・・・湯島より池の端の辺りをすべて長井庄といへり、
むかし斎藤別当実盛の住居の地なり・・・」とあります。
この坂の南側に実朝塚や首洗いの井戸があったという伝説めいた話が
「江戸砂子」や「江撰江戸志」に載っています。
この実盛のいわれから実盛坂と名がつきました。
実盛とは、長井斎藤別当実盛のことで、
武蔵国に長井庄を構え、平家方に味方しました。
1183年(寿永2年)源氏の木曽義仲と加賀の国篠原(石川県加賀市)
の合戦で勇ましく戦い、光盛に討たれました。
実盛は出陣に際して、
敵に首を取られても見苦しくないようにと
白髪を黒く染めていたといいます。
この話は「平家物語」や「源平盛衰記」にくわしく記されています。
湯島の実盛塚、首洗いの井戸の伝説は、
実盛の心意気に打たれた土地の人々が実盛を偲び、
伝承として伝えられたものとおもわれます。
住宅街の一見普通に見える坂も物語があるんですねぇ。
じーんとしてしまいました。
東京だより