天体望遠鏡:MAK127SP[1-4]にイメージセンサSV305[5-8]を取り付けて、火星[9]の直焦点撮影を試みた[27]。
撮影データのスタック処理にAS!3(AutoStakkert!3)[11]を用い、その後処理にRegiStax6[12-13]を用いた。
ここでは、AS!3の出力画像、1枚、4枚、8枚を、それぞれRegiStax6に入力し、画像処理した結果を記す。
(1)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影概要
MAK127SPにイメージセンサSV305を取り付け、ポルタ経緯台に搭載し、火星の撮影を行った[27]。
SV305からの映像信号は、SharpCap3.2[10]を用い、WindowsノートPCに取り込んだ。
火星の望遠鏡の視野への導入は、付属のファインダ(レッド・ドット式)を用いてアライメントし、ノートPCの画面に火星が写ることを確認することで行った。
火星の撮影は、ノートPCの液晶画面を見ながらピントを合わせ、SharpCap3.2のキャプチャ機能を用いてaviファイルを取り込んだ。
撮影時間は、約15秒(約450フレーム)である。
取り込んだaviファイルは、AS!3を用いてスタック処理(取り込みフレームの品質上位50%をスタック)を行った。
AS!3からの出力画像(tif)は、RegiStax6に入力し、画像処理を行った。
具体的には、次の3種類の処理を行った。
(a)AS!3からの出力画像1枚を、RegiStax6に入力し、Wavelet処理を行った。
(b)AS!3からの出力画像4枚を、RegiStax6に入力し、スタック処理、および、Wavelet処理を行った。
(c)AS!3からの出力画像8枚を、RegiStax6に入力し、スタック処理、および、Wavelet処理を行った。
また、RegiStax6からの出力画像(bmp)は、ImageMagick[14]を用いてトリミング処理を行った。
(2)火星の撮影結果(上が北)
2020-09-21 21:52 火星(等級:-2.3、視半径:10.9")[15]
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, 露出 4.4ms, WB(B=223 G=100 R=135), 1920x1080, RGB24, 30fps
(a)AS!3からの出力画像1枚をRegiStax6で画像処理
2020-09-21 22:11~22:14(3分間) 火星(等級:-2.3、視半径:10.9")[15]
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, 露出 2.6ms, WB(B=223 G=100 R=135), 1920x1080, RGB24, 30fps
(b)AS!3からの出力画像4枚をRegiStax6で画像処理
2020-09-21 21:52~22:14(22分間) 火星(等級:-2.3、視半径:10.9")[15]
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, 露出 2.6~12.4ms, WB(B=223 G=100 R=135), 1920x1080, RGB24, 30fps
(c)AS!3からの出力画像8枚をRegiStax6で画像処理
RegiStax6での処理パラメータ例
(a)AS!3からの出力画像1枚をRegiStax6で画像処理(拡大)
(b)AS!3からの出力画像4枚をRegiStax6で画像処理(拡大)
※理論上ノイズが1/√4(=1/2)に低減[13]
(c)AS!3からの出力画像8枚をRegiStax6で画像処理(拡大)
※理論上ノイズが1/√8(=0.35)に低減[13]
・口径:127mm
・ドーズの分解能:0.91"[16]
・イメージセンサ分解能:0.80"相当[16]
(イメージセンサ画素ピッチ:2.9μm[17])
(3)まとめ
MAK127SPにSV305を取り付け、火星の直焦点撮影を試みた。
撮影データのスタック処理にAS!3を用い、その後処理にRegiStax6を用いた。
AS!3の出力画像1枚、4枚、8枚を、それぞれRegiStax6に入力し、画像処理した結果を比較した。
その結果、AS!3の出力画像を複数枚用いることで、ノイズの低減効果(運用上は4枚が効果が高い)があることが確認できた。
参考文献:
(1)Maksutov Cassegrains
(2)マクストフカセグレン式望遠鏡-Wikipedia
(3)Sky-Watcher-Wikipedia
(4)Sky-Watcher Global Website
(5)SV305デジアイピースの使用方法
(6)SVBONY SV305 取扱説明書
(7)Svbony SV305 Camera FAQ
(8)SVBONY
(9)火星-Wikipedia
(10)SharpCap
(11)AUTOSTAKKERT!
(12)RegiStax6
(13)RegiStax-Wikipedia
(14)ImageMagick
(15)今日のほしぞら
(16)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
(17)IMX290NQV
(18)極冠-Wikipedia
(19)大シルチス-Wikipedia
(20)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影-goo blog
(21)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(2)-goo blog
(22)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(8)-goo blog
(23)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(13)-goo blog
(24)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(15)-goo blog
(25)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(17)-goo blog
(26)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(18)-goo blog
(27)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(22)-goo blog
(28)火星最接近2020
(29)Mars-The Red Planet-NASA
(30)火星くるくる
撮影データのスタック処理にAS!3(AutoStakkert!3)[11]を用い、その後処理にRegiStax6[12-13]を用いた。
ここでは、AS!3の出力画像、1枚、4枚、8枚を、それぞれRegiStax6に入力し、画像処理した結果を記す。
(1)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影概要
MAK127SPにイメージセンサSV305を取り付け、ポルタ経緯台に搭載し、火星の撮影を行った[27]。
SV305からの映像信号は、SharpCap3.2[10]を用い、WindowsノートPCに取り込んだ。
火星の望遠鏡の視野への導入は、付属のファインダ(レッド・ドット式)を用いてアライメントし、ノートPCの画面に火星が写ることを確認することで行った。
火星の撮影は、ノートPCの液晶画面を見ながらピントを合わせ、SharpCap3.2のキャプチャ機能を用いてaviファイルを取り込んだ。
撮影時間は、約15秒(約450フレーム)である。
取り込んだaviファイルは、AS!3を用いてスタック処理(取り込みフレームの品質上位50%をスタック)を行った。
AS!3からの出力画像(tif)は、RegiStax6に入力し、画像処理を行った。
具体的には、次の3種類の処理を行った。
(a)AS!3からの出力画像1枚を、RegiStax6に入力し、Wavelet処理を行った。
(b)AS!3からの出力画像4枚を、RegiStax6に入力し、スタック処理、および、Wavelet処理を行った。
(c)AS!3からの出力画像8枚を、RegiStax6に入力し、スタック処理、および、Wavelet処理を行った。
また、RegiStax6からの出力画像(bmp)は、ImageMagick[14]を用いてトリミング処理を行った。
(2)火星の撮影結果(上が北)
2020-09-21 21:52 火星(等級:-2.3、視半径:10.9")[15]
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, 露出 4.4ms, WB(B=223 G=100 R=135), 1920x1080, RGB24, 30fps
(a)AS!3からの出力画像1枚をRegiStax6で画像処理
2020-09-21 22:11~22:14(3分間) 火星(等級:-2.3、視半径:10.9")[15]
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, 露出 2.6ms, WB(B=223 G=100 R=135), 1920x1080, RGB24, 30fps
(b)AS!3からの出力画像4枚をRegiStax6で画像処理
2020-09-21 21:52~22:14(22分間) 火星(等級:-2.3、視半径:10.9")[15]
SV305, MAK127SP 1500mm F12
SV305, Gain 30, 露出 2.6~12.4ms, WB(B=223 G=100 R=135), 1920x1080, RGB24, 30fps
(c)AS!3からの出力画像8枚をRegiStax6で画像処理
RegiStax6での処理パラメータ例
(a)AS!3からの出力画像1枚をRegiStax6で画像処理(拡大)
(b)AS!3からの出力画像4枚をRegiStax6で画像処理(拡大)
※理論上ノイズが1/√4(=1/2)に低減[13]
(c)AS!3からの出力画像8枚をRegiStax6で画像処理(拡大)
※理論上ノイズが1/√8(=0.35)に低減[13]
・口径:127mm
・ドーズの分解能:0.91"[16]
・イメージセンサ分解能:0.80"相当[16]
(イメージセンサ画素ピッチ:2.9μm[17])
(3)まとめ
MAK127SPにSV305を取り付け、火星の直焦点撮影を試みた。
撮影データのスタック処理にAS!3を用い、その後処理にRegiStax6を用いた。
AS!3の出力画像1枚、4枚、8枚を、それぞれRegiStax6に入力し、画像処理した結果を比較した。
その結果、AS!3の出力画像を複数枚用いることで、ノイズの低減効果(運用上は4枚が効果が高い)があることが確認できた。
参考文献:
(1)Maksutov Cassegrains
(2)マクストフカセグレン式望遠鏡-Wikipedia
(3)Sky-Watcher-Wikipedia
(4)Sky-Watcher Global Website
(5)SV305デジアイピースの使用方法
(6)SVBONY SV305 取扱説明書
(7)Svbony SV305 Camera FAQ
(8)SVBONY
(9)火星-Wikipedia
(10)SharpCap
(11)AUTOSTAKKERT!
(12)RegiStax6
(13)RegiStax-Wikipedia
(14)ImageMagick
(15)今日のほしぞら
(16)望遠デジタルカメラの分解能-goo blog
(17)IMX290NQV
(18)極冠-Wikipedia
(19)大シルチス-Wikipedia
(20)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影-goo blog
(21)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(2)-goo blog
(22)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(8)-goo blog
(23)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(13)-goo blog
(24)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(15)-goo blog
(25)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(17)-goo blog
(26)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(18)-goo blog
(27)MAK127SPとSV305を用いた直焦点撮影(22)-goo blog
(28)火星最接近2020
(29)Mars-The Red Planet-NASA
(30)火星くるくる
火星のコンポジット(4、8枚合成)写真を拝見しました。
コンポジット枚数を増やしますと、写真の像が滑らかになります。1枚では像がザラザラして粗いです。
惑星(火星・木星・土星等)の写真も星雲・星団写真同様にコンポジット枚数を増やした方がきれいな写真になります。但し、ファイルデータ量が多大になりますが。
貴殿のソフト現像処理はRegiStax6ソフト処理が最終のようですが、私はステライメージ8ソフトとフォトショップソフトを使って写真仕上しています。
この方が写真の像が更にきれいに仕上できます。まるで作画しているような感じです。
尚、私は火星の動画撮影を1回1000フレーム、6回撮影、50%または20~30%スタック処理しています。試験撮影して大体この条件に決めました。
以上、書きましたが、参考になればと思います。
益々のご活躍を願っています。
それでは、今後も更にレベルアップした写真を掲載して頂きますようよろしくお願いします。
コメント、ありがとうございます。
おかげさまで、当方の環境における現実的な火星の撮影手順が具体化できそうです。
ご指摘いただきました貴重な撮影条件や画像処理ソフト等につきましては、今後の撮影の参考にさせていただきます。
秋晴れの星空が待ち遠しいですが、引き続き「火星の最接近2020」を楽しみたいと思います。
これからも、ご指導よろしくお願いいたします。