目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

「パラサイト 半地下の家族」強烈な映画…

2020年01月27日 | 映画タイトル は行
アカデミー賞ノミネートの大注目作品。
作品賞、監督賞、脚本賞、外国語映画賞(名称変わったが)などなどですよ!
少し前のレディースデーに、行ったらほぼ満席!(現在、上映館が少ないのもある)

「パラサイト 半地下の家族」(PARASITE / 2019年・韓)

私も、ずっと前は韓国映画やドラマも観ていたのですが、ブームになりすぎてついていけず、チャン・ドンゴンやイ・ビョンホンの頃で止まってます…

ポン・ジュノ監督も「ほえる犬は噛まない」「殺人の追憶」で止まってるな…。
でも、ソン・ガンホは圧倒的な存在感や演技力で常に気になる俳優ではありました!

で、今回の「パラサイト」
失業して内職で糊口をしのぐ両親、浪人の兄、美大を目指すもパッとしない妹というキム一家は家賃の安い「半地下」の住宅に暮らす。
ひょんなことから、兄は裕福な家の家庭教師のアルバイトを得る。信頼を得た彼は、次に妹を絵画の先生として同じ家に送り込む。そして次には…

あー 怖い映画!!
はじめはコメディタッチにすすんでいき、笑える映画なの?と思っていたのですが…いやいや、それバレたらどうするの?バレたらどうなるの?とハラハラして観ていると、とんでもない展開に!

連れ立って観にきていたマダムたち、大丈夫だったかな?と心配になるような怒濤のクライマックス!

今流行りの「香り」の出る映画じゃないのに、強烈な「臭い」や、ジメジメとした湿気に不快さを感じる映画でした。
この気持ちは、金持ちIT社長一家がキム家に感じる気持ちと同じなのかも、と思ったり。

人の足元を見上げる不衛生で薄暗い家に住む家族と、高台で生活感のない美しい豪邸に住む家族。
狡猾に計略を巡らし、人を欺く家族と、人を疑わない単純で頭の空っぽな家族。
豪邸に漂う高級ホテルのような香りと形容しがたい切り干し大根の臭い。

対極にある世界を侵食し蝕んでいく黒い影。
あり得ないような、リアルなような。

ソン・ガンホ演じるお父さんのトリガーになるのが、IT社長が「臭い」に顔をしかめてクンクンするシーン。
体に染み付いた匂いは自分では気がつかないけど、他人には強烈なもの。

アカデミー賞の結果が楽しみだけど、この五感に訴えてくる感じは、欧米人にわかってもらえるかなー?

とりあえず、日本のタピオカ屋さんが潰れて同じようなことが起こらないことを祈ります。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ジョジョ・ラビット」 自分... | トップ | 「フォード vs フェラーリ」池井戸作品ですか... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿