目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

11月に読んだ本

2024年12月21日 | 読書
11月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1142
ナイス数:175

だだ今インフルエンザにてふせっております。(もう治りかけ)
積読が捗るかといえば、そうでもなく。
今年もあとわずかでございます。
みなさまお身体に気をつけて!


砂嵐に星屑 (幻冬舎文庫 い 75-1)砂嵐に星屑 (幻冬舎文庫 い 75-1)感想
イマドキはもう、テレビ画面の「砂嵐」なんて知らない人が多いのかな。関西のテレビ局で働くいろんな人たちの物語。一穂ミチさんの関西弁の語り口が大好き。読みながら関西ローカルのアナウンサーとかお天気キャスターとか思い浮かべてしまった。情報番組の1コーナーなんて気楽にながら見して消え去っていくものだけど、それを作る側の苦労や葛藤を覗き見た感じ。社会の中で働いて人付き合いして生きていくってめんどくさいけど、日々の小さな輝きに支えられてがんばってる。
読了日:11月29日 著者:一穂ミチ

いつだって喫茶ドードーでひとやすみ。 (双葉文庫 し 45-03)いつだって喫茶ドードーでひとやすみ。 (双葉文庫 し 45-03)感想
シリーズ第3作。都会の片隅でひっそり木々に囲まれたおひとり様専用カフェ「喫茶ドードー」。ちょっと曇ったお客さんの心をほぐすメニューが。今回は主に4人の女性が登場し、各章ごとではなく並行して話が進む。だから、はじめのうち混乱して戻りながら読んだ。どの人もモヤモヤを抱えていて、そのネガティブな感情は自分にも思い当たるふしがあるがゆえに、読んでいてちょっとイヤな気持ちになるというか、そこまで言う?!と若干引いてしまうほど。わかりすぎるんだけどね。コロナで人気店になったドードーもお疲れ気味で、ひと休み。
読了日:11月25日 著者:標野 凪

川のほとりに立つ者は川のほとりに立つ者は感想
気まずくなって疎遠になっていた恋人が歩道橋から転落して意識不明だという連絡を受けた主人公。ミステリー仕立ての出だしにドキドキし、不穏なムードにバッドエンドを想像しつつあっという間に読了。DV、ADHD、精神的虐待、ディスレクシアなど、外からはわかりにくいけれど深刻な問題を抱えた登場人物たち。完璧な人間はいない。他者のことを少しずつ理解していくしかない。苦しんでいる人の周りに、理解しようとしてくれる人がいるだけで救われることもあるかもしれない。いつもながらタイトルが好き。天音だけは好きになれなかったけれど。
読了日:11月22日 著者:寺地 はるな

雫感想
30年続く中学の同級生4人の男女の物語。5年ごとに遡る構成を途中で読み返しつつ堪能。友達の、良くないと思うところもはっきり言える関係は難しいけど羨ましい。他人を自分のものさし、あるいは世間の常識とされるもので型にはめようとすることが自分にも無意識のうちにきっとある。それは無意味なことで、我慢しなくていいんだ、受け入れなくていいんだ、と思わせてくれる。人生の選択が良かったのか悪かったのかなんて、死ぬ直前までわからない。みんな選びながら進んでいく。好きな物語だった。「彼女が天使でなくなる日」もあわせてどうぞ。
読了日:11月19日 著者:寺地 はるな

九月姫とウグイス (岩波の子どもの本)九月姫とウグイス (岩波の子どもの本)感想
寺地さんの「いつか月夜」に出てきてたので図書館で借りた。なんと!1954年出版。昔懐かしい「貸出カード」がついていた。 サマセット•モーム唯一の童話らしい。そして、挿絵は先日「グレーテルのかまど」で見た武井武雄。お話の内容や絵も昔っぽくてなんとも言えない懐かしさ。当時の欧米人のエキゾチック趣味が反映されているのか、舞台はシャム。 細部のツッコミどころはさておき、なかなか深い。 「じぶんのしあわせよりも、じぶんのすきなひとのしあわせを、だいいちにかんがえるのは、とても、むずかしいことだからです。」
読了日:11月02日 著者:サマセット モーム

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