大好きな作家の寺地はるな先生。
大阪中央図書館でのトークイベントはまだコロナ禍明けきれない3年前でした。
その時はたっぷりお話を聴けたものの、サイン会もなくて、いつか!!と思っていました。
何度かの機会も都合が合わず、去年やっと!と思ったらコロナに罹ってしまい涙を呑んで欠席。
そして今日、1年越しで同じ枚方蔦屋書店でトークイベントが開催されました。速攻でチケットとったわ!!
前回は椅子の間隔が開いてたので思いっきりメモとったんですが、今回キツキツだったので恥ずかしくて、我慢しようと。
でも、せっかくの機会、もったいないので途中からコソコソと控えめに殴り書きメモ。
それを解読します🤣
大阪ほんま本大賞受賞記念 寺地はるなトーク&サイン会 〜大阪で書くということ、読むということ〜
多作な作家さんである寺地さん。
「エゴサで(笑)本を出しすぎ、という声もあって書くのを抑えていた時期もあったけれど、書かないとしんどい。
書きたくて作家になったのだから、書かないと体調が悪くなってしまう」
読書家でもある寺地さん。
2日に1冊ぐらいのペース。
「5冊ぐらい同時進行で読む。
洗面所やキッチンの電子レンジの横に置いて少しの時間で読む」
「家庭内立ち読みです」
(短時間の時は歌集を読んだりするそう)
「腰を据えてじっくり読む、ということはなかなかない。移動の時間や病院の待ち時間など」
同時進行で複数読む時は、ジャンルの違う本だといいかも、とのこと。
短編集、長編、エッセイ、詩集などなど。
たくさんの本、どうしてますか?
「どうしましょうかねー?」
浅井博章さんはイベントでフリマみたいに売ってらっしゃるそうですよ
「あー!それいいですね!やりたい!」ぜひぜひ!(笑)
最近のオススメ本
「あちらにいる鬼」井上荒野
お父様と瀬戸内寂聴さんの話
「共謀小説家」蛭田亜紗子
女性が小説を書くことが難しかった時代の話。予備知識なしにどうぞ
「森があふれる」彩瀬まる
妻がナッツを食べていたら、身体中から植物が生えてきた話…
どれも、作家が出てくる小説。書く、ということを楽しめる本。
最近読書離れ、と言われますが…
「それを嘆かわしい、という気持ちはない。読書というものを難しくとらえているんじゃないかな、漫画でもなんでも、軽く考えていいと思う」
「学力とは相関しないと思う(笑)」
今回「ほたるいしマジカルランド」で受賞された「大阪ほんま本大賞」について
事務局の方が登壇。
大阪弁を小説で使うのは、はじめは書く勇気がなかった。大阪出身ではないことを気にしていた。
でも、だからこそ書けることもあると思い、作品で書くようになった。
3作目(月のぶどう)からかな。
大阪ほんま本大賞は書店員の投票で決まる。
大阪からベストセラーを、との思いからできた賞。
候補になった、という連絡はなく、大賞を受賞したことを知らされた。
それは良かった!候補になったことも知らなければ、もし選に漏れても自分に負担がかからないので、知らないまま生きていける(笑)
私でいいんですか?という気持ち。
大阪ほんま本大賞の売り上げの一部は、福祉施設の子どもたちに、子どもたちがリクエストした本として寄贈されるそうです。
代わって「ほたるいしマジカルランド」の文庫担当編集小原さんが登壇。
この小説のモデルは枚方パーク。(岡田准一園長でおなじみ)
遊園地を書きたい、とずっと言っていたが、ご縁がなく…たまたまタイミングよくGoが出て書いた。
社員の方に話を聞いたり取材した。
1人で行ったりもしたけど、なかなか良かった!
文庫化にあたり、大幅に加筆修正したが、そういうことはめったになく、それは、未熟な部分も含めて最初に書いたその時にしか書けないものなので。
この作品にはしっかりと向き合いたいと思ったので。
小原さん「寺地さんの頭の中にあった、本編で書かれていなかった設定など聞くことができてよかった。」
デビュー当初から小原さんに担当してもらったので、孵化した雛が最初に見たものについていくように、いろいろお世話になったので、気恥ずかしい気持ち。
小原さん「新人賞の頃から、寺地さんの色がしっかりあった。それがさらに輝きを増していっている」
ここで会場からの質疑応答。
•ほたるいしマジカルランドの表紙絵は単行本も文庫もとても素敵ですが…
小原さん「文庫化も同じ絵を使おうと思ったが、縮小するとメリーゴーランドらしさがわかりにくくなってしまうので、別の絵に。
2案あり、最終的に一方は扉絵になった。」
•本の形態は紙、電子、オーディブルとあるが、今後どうなると思うか
「それぞれの良さがあり、いろいろな形態があっていい。電子はとにかく場所をとらない!(笑)読むことが難しい人に、聴くことができるのは良いことだし、紙は装丁を楽しめたり、コレクターズアイテムの側面もある。あそこに書いてあったあの言葉に触れたいと思った時にすぐ手元にあるのがいい。」
•編集者でよかったと思うことは?
小原さん「最初の読者として一番に読めること。作家さんの頭の中にあるもの、まだ書かれていないものを聞ける幸せがある」
•作品の映画化やドラマ化についてどう思いますか
「うーん うーん なったらうれしい…?うーん是非とも!と熱望はしないけれど、なったらうれしいと思います」
小説を書く時にいわゆる当て書き、はしますか?
「それはないですね。いろんなエッセンスを集めて形作るので」
•本を選ぶ時はどうやって?
「SNSで見たものを読むこともあるが、実際に書店で並んでいるのを見て自分で見つけるのが一番。」
•言葉選びで意識していることは?
「日常の実感の中で浮かんだ言葉、実感を伴う言葉は小説の中で重みがある。
SNSで公にたくさんの人の目に触れるところで発言することは、共感を呼んだりしていいこともあるけれど、誰にもみせないところ、誰にも触れられないところに持っている自分だけの言葉も大切。そういうものは自分の芯になる」
最新作「雫」について
4人の同窓生の話。
45歳から30年遡っていく。
時間を遡るのは書いたことがなかったので。
当初、4人それぞれの視点の連作短編にしようと思った。
最後まで書いて、また書き直したりしたので、30年の話だけど、自分の中では100年分ぐらい書いた気持ち(笑)
最後まで読んだら、また最初に戻って読み直して楽しめるのではないかと。
各章の扉絵もよく見て楽しんでください。
最後に…
寺地さんのエッセイも来年ぐらいまとまって読めそう、とのことです!
みなさん、寒くなってきたので体に気をつけて。
寒かったりお腹が空いてたりすると気持ちが暗くなるので…
とのことでした。
メモとも言えないような走り書きで判読不能な箇所もあり、ニュアンスも違っていたら申し訳ありません。
前回の記録は、あとで何度も読んで楽しんだので、今回も書き起こしてみました。
そして!その後はお待ちかねのサイン会!
ツタヤで買った著書にサインしてくださいました。
1人ずつゆっくり丁寧にイラストまでお話しながら書いてくださり、本当に嬉しかったです。
(ハンコを忘れたそうで、レアな手書きのハンコ)
Twitter(X)もよく見てらっしゃるので、私のハンドルネームで「あ!去年来れなかった…」と覚えていてくださって、涙出そうでした😭
リンクしてる「雫」と「彼女が天使でなくなる日」にサインしてもらったのですが、「気づきました?」と仰ってました😊
また機会があれば馳せ参じようと思います。
寺地はるな先生、どうぞお体に気をつけて、どんどん書いてください。
楽しみにしてます。
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