目の中のリンゴ

20年ぶりにオペラ座熱が再燃!!

「地下鉄(メトロ)に乗って」 浅田次郎

2006年08月13日 | 読書
この小説も映画化されるようです。
先日、ほんの短い予告を観ました。(2006年11月公開)
その感じがなかなかよかったので、
原作を読んでみました。

「地下鉄(メトロ)に乗って」(浅田次郎 講談社文庫)

毎日地下鉄に乗って 女性下着を売り歩く弱小企業の
セールスマン小沼真次は、実は世界的企業の小沼グループの
御曹司。男三人兄弟の次男であったが、
ワンマンで横暴な父を嫌って家を出、絶縁状態。
兄は中学三年の時、地下鉄に投身自殺してしまった。

ある日、真次が見慣れない地下連絡通路の出口を上がると
そこは30年前の東京オリンピックに沸く昭和39年の街だった。
しかも、兄が自殺を図るその夜・・・。

それから現実世界に戻り、またタイムスリップ。
今度は時間を少し遡った戦後すぐ。
そこで、真次は、ヤミ市でたくましくしたたかに
生きる若き日の父に出会う。
驚いたことに、同僚で不倫の恋人であるみち子も
真次と同じ時へのタイムスリップを体験していた。

タイムスリップして、若き日の両親に会う、
という話は映画によくありますね。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」とか。
香港映画の「月夜の願い」とか。

このお話は、タイムスリップのハラハラどきどきや
過去を変えて現在を云々・・・というのがメインではなく
ただ、嫌悪している父の人生を知るのです。
そして、恋人みち子がこの体験を共有する意味が
最後にわかります。

それは 切なくて哀しいものでしたが・・・。

このラストにたどり着くまでが少し意外で、
またしても私は結末が最後まで読めませんでした。
哀しい話なんだけど、生きる力が湧いてくるような。
地下鉄はたくさんの人の思いを乗せて、
いつも走っていたのですね・・・。

私は東京のややこしい地下鉄網がぜーんぜんわからないので
小説を読んでいて 駅名や路線の名前が出てきても
ぴんとこなかった(笑)

きっとこの映画が公開されるときには
東京メトロがキャンペーンするんだろうなぁ。

で、映画化です
主役の真次は 堤真一(スキ!)
恋人のみち子は 岡本綾
若き日の父親は 大沢たかお
若き父の恋人お時は 常盤貴子

うーむ 
堤真一、「ALWAYS 三丁目の夕日」に続いて
昭和の中に入り込んでしまうのか・・・。
昔の地下鉄や、戦中戦後の様子、モボやモガの時代の
銀座を再現したりするんだろうなぁ。

プラス、切ないラブストーリー、父と息子の確執と理解など、
いかにも映画に向きそうなお話ではありますが、
浅田次郎の初期の作品を今ごろ映画化するということで
正直、昭和回顧ブームに乗っかった印象を受けます。

さて、どんな映画になっているんでしょうね。
コメント (13)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「スーパーマン リターンズ... | トップ | 堺さん Dr.コトーに出演! »
最新の画像もっと見る

13 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
浅田次郎さん! (チェブ)
2006-08-15 22:30:59
わー!偶然っ!



って、この本ではないのですが

今、浅田次郎さんの本読んでました!

「蒼穹の昴」という中国清朝末期の話なのですが

面白くて仕事も手につかないほどハマっちゃってました。



同じ作者さん繋がりで読んでみたいです!
返信する
堤真一! (choro)
2006-08-16 07:35:33
私も一度だけ予告を観て、この本も気になっていたのですが面白そうですね。

11月公開なのね。又読みたい本が増えちゃったよ~

 

kinoさんも堤真一好きですか~?(笑)

この人本当に上手いよね~いろいろな役をこなしちゃうものね。私も好きです!
返信する
読んでますねー (☆kino)
2006-08-17 00:54:03
>チェブさん

へぇ~!中国歴史小説かぁ。

私、浅田さんの本は、ほんの少ししか読んだことないんですよ。

でも、ぐいぐい読ませますよね。

映画化されてる作品も多いし。

「地下鉄に乗って」はあっというまに読めますよ。



>choroさん

はっ また好きな俳優が見つかってしまった(笑)

好きな人多すぎますよねー!

堤さんは、「フライ ダディ フライ」で良いなぁと思い、

お芝居を見てさらに好きになりました。

ドラマもよく出てらっしゃいますよね。

(こういうとき、連ドラを見ていないので

"見てたらよかった!”と悔しい思いをします)



予告はノスタルジックでいい感じでしたよね。

原作をどういじってるのかも興味あります。
返信する
たまたま古本屋で (のら)
2006-08-17 16:29:37
浅田さんの本なら面白いだろうなぁって

買ったのがこの作品でした。なんとも切なく

涙が出るところもありながら、最後には希望のもてる

いい作品だったなぁって思ってます。

その後映画化されるのがわかったんだけど

さてさて、どんな感じになるのかな~?



堤さんはいい俳優さんですよね。

しゃべると面白い「大阪の兄ちゃん」ですけどね(笑)
返信する
読まれたんですね! (☆kino)
2006-08-17 21:59:39
>のらさん

映画の予告を先に観ていたので、ちょっと予想に反した内容だったけど

なかなか面白かったです。

堤さん、オモロイですよね(笑)

JAC出身ってのも なんか驚きです。
返信する
申し訳ありません (SAK)
2006-08-31 22:28:18
trackback、2重にお送りしてしまいました……

お手数をおかけ致しますが、片方を削除しておいていただけませんでしょうか。



どうかよろしくお願い致します。
返信する
了解しました (☆kino)
2006-09-01 08:19:51
>SAKさん

ご丁寧にありがとうございます。削除しておきました。

この映画、デートで見るもよし、親子で見るもよし、

楽しみですね。
返信する
私も好きです! ()
2006-10-05 13:17:51
こんにちは!私も堤さん、大好きです♪

映画では、どのような真次が見れるのか楽しみですね。

でも、みち子の運命は、あまりにも切ないので、直視できるか不安です(涙)

そうそう、最後、のっぺいには、驚かされました!

TBさせて下さいね(^^)
返信する
もうすぐですね (☆kino)
2006-10-10 07:43:37
>空さん

お返事おそくなってすみません。

もうすぐですねー。しっとりとした映画になっていそう。

やっぱりみにいこーっと!!
返信する
俄然もりあがってきました! (Ageha)
2006-10-16 11:15:42
・・・とはいえ、

一月にまあ4,5本クリアできていいほうなんで

見れるかどうかな~と思って

原作を先に読んだんですが

とっかかりは結構詰まっちゃったものの

あとはスラスラスラでした。



にしてもあのオチはちょっと・・・。



映画のレビューなのに

メイキングでもりあがったことがありましたが

この本もあとがきについてるリアルなお話のせいで

すっかりハマってしまいました。

映画がとっても見たいです。
返信する

コメントを投稿