みつめる
高見 順
犬が飼い主をみつめる
ひたむきな眼を思う
思うだけで
僕の眼に涙が浮かぶ
深夜の病室で
僕も眼をすえて
何かをみつめる
食道癌の手術をうけて ベットに寝ているこの人は
看護の妻も眠って たった一人めざめている真夜中 ・・・
飼い主をみつめる犬の眼(まな)ざしのひたむきさで
・・・ 何をみつめていたのだろう。
「何かを」としか表現できなかった。
それが何であるか はっきり言いあてられないけれども
この人がみつめているというよりも
この人の眼をとらえて放さぬものがある。
これは はたしてなんだろう。
* 2010.11 東ブータンで
高見 順
犬が飼い主をみつめる
ひたむきな眼を思う
思うだけで
僕の眼に涙が浮かぶ
深夜の病室で
僕も眼をすえて
何かをみつめる
食道癌の手術をうけて ベットに寝ているこの人は
看護の妻も眠って たった一人めざめている真夜中 ・・・
飼い主をみつめる犬の眼(まな)ざしのひたむきさで
・・・ 何をみつめていたのだろう。
「何かを」としか表現できなかった。
それが何であるか はっきり言いあてられないけれども
この人がみつめているというよりも
この人の眼をとらえて放さぬものがある。
これは はたしてなんだろう。
* 2010.11 東ブータンで