
『炎のメモリアル』(原題:Ladder 49 )を観ました。
レスキューに命を捧げるアメリカの消防士さんたちの生き様を描いた
ドキュメンタリータッチのヒューマン・ドラマ。
この映画は、
「9.11同時多発テロの救助現場でで亡くなった消防士たちの英雄的な活躍に心からのリスペクトを捧げたい」
そんな純粋な想いから作製されたらしい。
封切りされたとき観ようと思ってたんだけど、なんやかんやで観るチャンスなく。
やっぱり、公開直後に観るべきだったかな。
映画はよくできていた。
CG じゃなく本物の炎をつかったリアルな映像、
家族や仲間との絆に支えられながらあらゆる災害現場に挑む勇気、
自分の危険も顧みずに壮絶な任務を遂行する責任感…etc
名もなきヒーローたちの活躍が丁寧に作り込まれていた。
でも、イラクに大量破壊兵器がなかったっていう現実があきらかになってる今では、
なんとなく心に引っかかるサムシングがある。
もちろん、消防士さんたちの日々の活躍には、なんのイチャモンもありません。
そういうポリティカルな背景を抜きにすれば、
ディザスター・ムービーの傑作といってもいいんじゃないかな。
主人公が結局助からないっていうラスト(スイマセン、ネタバレ)は、
アメリカ国民のナショナリズム(国粋主義)を喚起するためじゃなく、
パトリオティズム(祖国愛)に訴えてるって思いたいですね。