『Nebraska』は初めてリアルタイムで買ったボスのアルバムということになる。
ボスとバンドのフィル・スペクター風ウォールサウンドを期待していた僕は、
当時、このレコードに針を落として、正直がっかりした。
陰鬱なリリック、アコギとハモニカだけの地味な演奏しか、そこにはなかった。
Nebraska Bruce Springsteen 価格:¥ 1,890(税込) 発売日:2005-06-22 |
後で知ったことだけど、この作品は2年後にリリースされたモンスター・アルバム
『Born in the U.S.A.』とほぼ同時進行で制作された。
このことは、ボスのコマーシャリズムに対する、音楽ビジネスに対する
何ごとかをうかがい知ることができる。
「連続殺人に罪の呵責を感じない殺人犯」
「どん詰まりの状況の中でかすかな希望にすがって駆け落ちする男」
「罪を犯した兄をあえて見逃す警察官の弟」
「高速道理で犬の死骸を突いている男」
and more...
このアルバムに登場する人物たちは、要するにロクデナシばかりだ。
今回、20年ぶりくらいに、このアルバムを通しで聴いた。
当時ガキすぎて理解できなかった事どもが色々みえてオモシロかった。
このアルバムの収録曲たちも、
後にフルバンドのアレンジで演奏されることもあったから、
聞き心地がよくなっていたのかもしれない。
ティーンエイジャーのころにこのアルバムを聴いたせいで、
僕はネブラスカ州ときけば、何か暗い土地だという印象がある。
けれどネブラスカ州は、初めて「インディアンは人間である」と文言に明記された
歴史的な合衆国判決をだした地でもある。
ところで、ネブラスカという地名の由来は何なのだろう?
音感的にはロシア語(東欧語)っぽく僕には響くんだけど...