アフリカ大陸3番目の大国スーダンで4月半ば以降2つの軍事組織が政権をめぐって衝突、内戦状態になっています。首都ハルツームなど多数の死傷者がでています。
1989~2019年の30年間に及んだバジル独裁政権打倒後の権力闘争が流血の武力衝突となっています。2019年のクーデターで手を組んだ正規軍と「即応支援部隊(RSF)」の権力争いです。RSFは独裁政権時に軍がクーデターを起こしてもそれを迎え撃てるように想定された「第2の軍隊」で正規軍と互角に戦える装備や訓練が施されているのです。
権力争いの中心人物は正規軍の実質的大統領のA・F・ブルハーン将軍と迅速支援部隊(RSF)を率いるH・H・ダガロ司令官で2人の権力争いが衝突に発展したのです。
スーダンは1956年に英国植民地支配から独立し強権的な軍事政権が相次ぎ内戦が頻発している。2011年には「南スーダン」が分離独立したのです。アラブ系やアフリカ系など多様な民族が混在している国です。邦人や米英など退去は終わっているようです。が英国の民間人約2000人は退去できていないようです。互角の内戦で終息は見通せない。調停国も引けています。再度国土分割の可能性もあります。
スーダンの概要です。面積は188万平方㎞(日本の国土の約5倍)・人口は4800万人・首都はハルツーム・人種民族は主としてアラブ人、ヌビア人、ヌバ人、ペルシャ人等・言語はアラビア語(公用語)に英語も通用・宗教はイスラム教、キリスト教、伝統宗教です。
主要貿易相手国、輸出は中国、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、インド、エジプトで輸入は中国、ヨルダン、インド、エジプト、アラブ首長国連邦で輸出品目は石油、食用油、金、家畜(羊)で輸入品目は航空機部品、サトウキビ、医薬品、トラックター、小麦粉等です。通貨はスーダンポンド(SDG)です。
記事報道はBBC参照・概要は外務省㏋参照