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ペ・ヨンジュンが示す「子供への無限の愛」
ペ・ヨンジュンは従来から、
子供たちの未来のために自分に何ができるかを考えてきた。
実際に、チャリティ活動を通して恵まれない子供たちへの支援を欠かさなかった。
特に思い出されるのは、2010年の春に新生児用集中治療ベッドを
日本全国の8カ所の病院に寄贈したことである。
2010年4月6日、ペ・ヨンジュンは神奈川県内の病院を訪問した。
彼は新生児用集中治療ベッドを日本の8カ所の病院に寄贈したが、
その寄贈先の一つの病院に足を運んで実際に病院の施設などを見て回ったのだ。
新生児の診察に当たる医師とじっくりと懇談もしている。
当時のペ・ヨンジュンは、
早期出産によって低体重となった新生児の問題に深い関心を示していた。
それは、全世界的に低体重の新生児に対する
治療用ベッドや担当医師がとても不足している現実があったからだ。
ペ・ヨンジュンとしては、新生児たちが十分な治療を受けて
健康に育ってほしいという願いを込めて、
新生児用集中治療ベッドを寄贈したのである。
彼はこう述べている。
「私の考えなのですが、世界を生きる機会さえないことは、
本当に悲しいことだと思います。
子供たちの苦しみというのは、誰にでも起こりうることでしょう。
汚染された空気や水、良くない食品や環境によって
低体重児がたくさん生まれています。
その原因は私たちにあり、みんなで責任を持って
この問題に取り組んでいきたいと思います。
多くの関心を寄せてください。そして、命をみんなで守っていきましょう」
ペ・ヨンジュンの活動は、韓国でも大きく報じられた。
韓国を代表する通信社、聯合ニュースは
2010年4月7日付けで次のような記事を送信していた。
「韓流スターのペ・ヨンジュンが、日本の病院8カ所に新生児治療器を寄贈した。
所属事務所は『ペ・ヨンジュン氏が日本の病院で
新生児集中治療機器がとても不足している話を聞いて寄贈することにしました。
ペ・ヨンジュン氏は、もっと多くの人たちが関心を持って支援が増えればいいですね、
と語っています』と明らかにした。
ペ・ヨンジュンは寄贈にあたり、6日午後に横浜にある県立病院新生児病棟を訪問し、
新生児やその父母たちに会って慰労した」
こうした記事が韓国で報道されると、ペ・ヨンジュンに対する称賛の声が増えた。
新生児の治療のために集中治療ベッドを寄贈するというところが、
いかにもペ・ヨンジュンらしい。
彼は、従来から地球環境問題に深い関心を寄せており、
未来に向けて自分が何をすべきなのかを常に考えてきた。
ペ・ヨンジュンが夢見る未来とは、
人間が地球環境を守りながら、人々が尊厳を持って幸福な生活を送るということである。
ただ、現実問題として弱い生命が様々に危機に瀕しており、
新生児の問題もその1つである。
特に、低体重で生まれた新生児が十分な治療を受けられないという現状を憂慮し、
ペ・ヨンジュンは自ら率先して立ち上がったのである。
人はとかく、自分の身の回りのことだけに気を取られ、
世の中で何が起こっていてどんなことが必要なのかということになかなか気付かない。
しかし、ペ・ヨンジュンの行動が、手をさしのべるべき対象を気付かせてくれる。
ここで思い出すのは「炭鉱のカナリア」という言葉である。
炭鉱の坑道で働く人たちは、有毒ガスの発生をいちはやく察知するために、
鳥籠の中にカナリアを入れて持ち運ぶ習慣があった。
そして、カナリアを観察することで、坑道内の空気の状態を把握するのである。
こうした事例から「炭鉱のカナリア」は、
「将来起こりうる危機に対していち早く察知する存在」という意味がある。
ペ・ヨンジュンの生き方は、
人間社会が抱えている将来的な危機に対していちはやく知らせてくれる役割を
果たしているように思える。
彼が地球環境問題に深い関心を寄せたり
新生児治療の環境整備をはかろうとしていることは、
多くの人々に問題の重要性を認識してもらう効果があるのだ。
さらにペ・ヨンジュンは、2010年12月14日に
東京ドームで開催されたチャリティ・イベントに参加した。
このチャリティは、アジアの恵まれない子供たちを支援することが
大きな目的になっていた。
イベントの開催前のフォトセッションで、ペ・ヨンジュンはこう挨拶した。
「このプロジェクトは、アジアの子供たちに希望を与えるというものです。
ほほえみを届けられる意味あるスタートを切れればいいと思います。
今後も多くの関心をお寄せくださるようにお願いいたします」
彼はイベントの中でもこうファンにアピールしている。
「私は普段から子供たちや地球環境に関心を持っていました。
アジアの子供たちが笑顔を取り戻すきっかけになればうれしいと思います」
この言葉は多くの人の胸に届いた。
韓国のスターは慈善活動にとても熱心だが、
特にペ・ヨンジュンの場合は「子供たちが安心して暮らせる未来を
どう作っていくべきか」というテーマに強い関心を寄せていた。
そのように子供に無限の愛を示してきた彼が、
今度は自らの子供を授かろうとしている。
特別な感慨があることだろう。
子供の将来については、大人が強い責任を持っている。
そのことを心から痛感するからこそ、
ペ・ヨンジュンは危機感を持って子供と地球環境を守る活動をしてきたのだ。
今後はそうした活動に、
「我が子のためにも」という新しい目的が加わることになるのであろう。
「愛してる韓国ドラマ」ウェブサイト「ロコレ」
文=康 熙奉(カン ヒボン)