きつねゆりセカンドハウス

きつねゆりは「グロリオサ」の和名です。
あの方の復帰を願いながら、
ぶつぶつつぶやいています(o'.'o)

ボラれる楽しみ

2018-12-23 13:43:58 | ぺ・ヨンジュン


韓国のビックリ/「ボラれる楽しみ」

初めて韓国に行くとき、母から「勘定でボラれないように気をつけて」と言われた。
このアドバイスが効いた。少々のことでは驚かなかった。
むしろ、相手がどの程度の金額を言ってくるのかを楽しむところもあった。

運転手が一枚上手

ソウルでタクシーに乗ると、遠回りをされることが何度かあった。
私は地図を見るのが好きで、どこを走っているかをいつも地図で確認していたから、
すぐにわかった。 少々のことなら目をつぶっていたが、あまりに遠回りをされると、
ムキにならないように注意しながら言った。 「なんで近い道を行かないんですか」
答えはきまってこうだった。「渋滞に巻き込まれるから」
そう聞いて、それ以上は突っ込まなかった。
本当に渋滞が理由のときもあるからだ。
あるとき、金浦(キムポ)空港からソウル中心部に行くとき、
タクシーの運転手がこう言ってきた。
「メーターを倒さないから3万ウォンを払ってください。
みんなそうしているから」
倍近く取ろうというわけだ。それでも、私は「オーケー」と言った。
とても愛想のいい運転手だったので、
当時の韓国の世情について車内で聞こうと思ったのだ。

案の定、痛烈な政府批判が飛び出した。
そういう話を聞くのが大好きなので、身を乗り出して運転手の話に耳を傾けた。
「3万ウォンでも安いくらい」
そう思ってタクシーを降りたのだから、運転手が一枚上手だった。

飲み屋での話に移ろう。
地方の食堂で食べながら酒を飲むときは、メニューの代金が決まっているので、
勘定は規定どおりになる。違うのは、スナックのような店の場合だ。
原州(ウォンジュ)の橋の上の飲み屋に行ったときのこと。
とても愛想のいいママがカウンター越しに酔客の相手をしていた。
一応、メニューと価格が壁に張ってある。他の客の勘定を聞いていると、
だいたい1人1万ウォンくらいだった。
私は日本から来た友人2人を連れていた。
楽しく飲んで、ママとワイワイ地元の話をして、気分がとても良かった。

そろそろ勘定の時間となり、頭の中で予想を立ててみた。
私たちが地元の人間なら、1人1万ウォンで合計3万ウォンだろう。
私たちがソウルから来た韓国人の3人連れなら、5万ウォンだと言われそうだ。
さて、私たちは日本から来た3人連れだ。
ママはいくらと言うだろうか。
当のママが金額を言ったとき、私は心の中で「当たった!」と叫んだ。
自分の予想どおりになったことで、意外にも、気持ちよく飲み屋を出ることができた。
勘定はピッタリ10万ウォンだった。

日本から来た客の場合は?

ソウルの南大門(ナムデムン)にある露店の飲み屋も忘れがたい。
通りに丸いテーブルがいくつも出してあって、
心地よい風が吹く夜に私は家族と一緒にマッコリを飲んだ。
となりには、夫婦と娘2人の4人連れがいた。
その家族が帰り際に店の主人ともめてしまった。勘定のことでかなりの言い争いがあり、
中年の女性が声を荒らげて去って行った。
主人は30代後半の男性。あとで私たちのテーブルに来て、こうぼやいた。
「見たでしょ。さっきのお客さん、あまりにひどいと思いませんか。
娘2人を外国に留学させたと私にさんざん自慢していたんですよ。それが会計になって、
2万5千ウォンと言ったら血相を変えて、あんなに怒っていたんですよ。
あれだけ食べて飲んで2万5千ウォンなら安いくらいですよ。本当にやっていられませんよ」
あまりに嘆くので、私も「まあ、いろいろな客がいるから」となぐさめるしかなかった。
その後、私は若い主人と世間話をして、ときには笑い合った。
楽しく過ごしたあと、ホテルに帰る時間になったので、勘定をしてもらおうと思った。
私はいつもの癖で、勘定を予想してみた。
「うちは4人の家族。前に怒って帰った4人家族の勘定は2万5千ウォンだった。
若い主人は『ウチは安い店だ』という雰囲気をにおわせているので、
私たちが日本から来ているとしても、3万ウォンがいいところかな」

そんなことを思いながら、主人の一言を待った。

彼は金額を言う前に、頭の中でいろいろ計算をしているような雰囲気を漂わせた。
その様子を見ながら、私はますます予想金額に自信を持った。
「キリがいいし、間違いなく3万ウォンだ」
頭の中で計算するポーズを終えた主人は、一瞬、ゴクリをツバを飲み込むような仕種をした。
あとで考えれば、あれで金額がはねあがったのかもしれない。
「5万ウォンです」
主人の声を今でも思い出す。勘定をめぐるトラブルを見ていた私たちに対しても、
あるいは、とてもフレンドリーに話し合ってきた私たちに対しても、
主人は臆することなく、日本から来た人向けの金額を言ってきた。
ブレないと言えば、その通りだ。
亡き母のアドバイスは、今に至るまで効いている。

文=康 熙奉(カン ヒボン)


「ぼられること」は、やっぱり不愉快です・・・・」
タクシーの遠回り・・・
屋台の値段・・・・
お店の鞄の値段・・・・
どれもぼられるのを経験済みです。
多少の事は目をつむってきたけど、気分がいいわけがない・・・
そのようなことが、外国人観光客が減っていく原因かも・・・

鞄屋さん・・・
韓国人への値段と日本人への値段が違う・・・
私たちがわからないと思っているのかしら・・・
おみやげ屋さんの値段が、日本で買うより高い・・・
それがわかる日本人は、おみやげ屋さんで買わなくなった。
私たちももっぱら、ロッテマートやEマートでお買い物・・・
友人は「高くつけているのだから、ちゃんと値切りなさい」という・・・
でも、秋田県人はねぎれない県民なのです・・・とほほ
いや、私だけなのかな・・・・