韓国の大学はなぜこんなに演劇関連学科が多いのか
韓国の俳優たちの略歴を見ていると、
多くの共通点を見つけることができる。
大学の演劇関連学科を卒業している俳優が圧倒的に多いのだ。
これは日本の芸能界とは明らかに違う点だ。
俳優をめざす人はまず受験勉強!
俳優という職業に特別な学歴が必要なわけではない。
それでも、韓国の場合は学歴を重視する伝統が社会に根づいていて、
その風潮がはっきりと俳優の世界にも及んでいる。
しかも、人気商売であるだけに「自分をブランドにしたい」
という気持ちがどの俳優にも強い。
そのブランドの最たるものが、
名門大学の演劇学科や映像学科の出身という切り札だ。
韓国には演劇、映画、放送に関する
専門学科を設置する大学が非常に多く、
その数は40前後もある。これはすごい数だ。
それだけ、芸能分野も学術的に体系化されているのだ。
その中に自分自身を組み込むことが俳優になる第一歩だ。
したがって、俳優になりたけばまずはガリ勉に徹して、
ひたすら大学受験をめざすのである。
なお、韓国の大学入試は一発勝負である。
毎年11月の指定の日に受験生全員が同時に共通試験を受ける。
そこで得た持ち点によって、自分が入れる大学が決まる。
その中で演劇関連学科は非常に人気があって、特に名門となると狭き門だ。
しかし、無事に難関を突破できれば大学で
中身の濃い専門指導が受けられるし、
芸能界全体に強固な学閥があってその中の一員に迎えられる。
俳優を数多く輩出する大学は?
やはり大学に入ることは、俳優人生にとっても非常にプラスに働く。
しかし、それとは別に俳優になるルートがある。
たとえば、K-POPで人気者になり、
その知名度を生かして俳優に転身する人も最近は増えてきた。
しかし、いくら成功しても大学出身者に対するコンプレックスは残るようで、
タレントとして有名になったあとで大学に入るケースもある。
大学側も、著名人の入学は宣伝効果が大きいので積極的に誘致したりする。
なお、俳優を数多く輩出する名門大学としてよく知られるのは、
東国大学、中央大学、漢陽大学、檀国大学、ソウル芸術専門大学などである。
この中で、著名な俳優が一番在学した大学は、
やはり東国大学だろう。もともとは仏教の教団が設立した大学で、
仏教系の学問で有名だった。
しかし、後に設立された演劇映画学部が人気を呼び、
人材が多く集まるようになった。
実際に、ハン・ソッキュ、イ・ジョンジェ、チェ・ミンシク、チョ・インソン、
チョン・ジヒョン、シン・ミナ……など、東国大学出身者は大物ばかりだ。
大学卒業の俳優が多い中、ヨンジュンは珍しいタイプだったのね。
テレビ局でバイトしていて、俳優になってしまった・・・
やはり、キラリと光るオーラがあったんだろうな・・・・