10月27日(日)秋晴れの美しい日、熊本県において第33回全国海づくり大会が行われました。その式典の最もメインとなるプログラムで黒坂黒太郎と熊本の女子高生、大学生によってコカリナが演奏されました。そのコカリナは、水俣川の上流に植林されたクヌギの間伐材から作り上げたモノ。水銀で汚染された海に苦しめられた水俣の人々は海を綺麗にするには森を作らなければ、と、30年ほど前から水俣川の上流に広葉樹の植林を行ってきたのです。場所は熊本県立劇場。両陛下もご出席、美智子皇后様は、水俣の木でできたコカリナをハンドバックと一緒に下げ御登壇してくださいました。「熊本女子コカリナグループ」は何度も練習を積み重ね、大観衆や両陛下の前でも動じることなく、見事な演奏を披露してくれました。そして、僕らが、楽屋廊下で出会ったのはなんと、あの超人気ゆるキャラ「くまもん」。このくまもん、やはり人気者だけあって、サービス精神旺盛で、もの凄く忙しいのだろうに、出演者ひとりひとりと写真を撮ってくれるは、サインはしてくれるは(くまもんにもサインがあるのです)皆大興奮でした。なお、この海づくり大会、熊本県立劇場の式典の後、会場を水俣に移しました。ここで、両陛下が対面したのは、小児性水俣病患者であり、現在水俣病資料館の語り部として頑張っている前田恵美子さん。そして、この場で恵美子さんが詞を書いた曲を水俣のシンガーソングライター柏木敏治さんが歌ったとのこと。翌日の熊本日々新聞に両陛下と対面する2人の写真が大きく出ていました。前田恵美子さんや柏木さんは、40年前、水俣に行き始めた頃からの友人です。そして、この時の皇后様のハンドバックにも「水俣コカリナ」がちゃんと下げられ、光っていました。「何かが繋がった」そう感じました。
くまもんコカリナを吹く
くまもんコカリナを吹く