例年は、孫たちの夏休み期間に行っていたが今年の余りにもの暑さは、暑さに強
い、この私でさえ外出を敬遠していた。屋根はビニールハウス、周囲はネットで外
気と通じていても、むせ返るような熱気,湿気は容易に想像でき、ドンキホーテの
ように、敢えて戦を挑むこともなかろう、そんな心境だった。
少々涼しさも感じられるようになり急きょ<ぶどう狩りが決定したのは昨日のこと。
昼前に集合し、我が家から一山越した町にあるぶどう園で、品種は多くないが
近隣に、こうした所があるのを知った初めての場所なので、贔屓(ひいき)にして
いる。それに子供たちには寛大で、小学生2人、幼児1人は無料にしてくれ、大
人5人分だけの入園料で済んだ。
これとは別に我が家から1時間ほどのぶどう園は種類も多く、様々な味が楽しめ
少しながら入園料は安い魅力的な所もある。
しかし、孫の一人が車に弱いこともあり、近場のぶどう園を利用している。
夏休み明けの最初の日曜日、流石に子供連れという客はいなかった。暑さのせ
いか客足も乏しく、たまに新しい客が来るものの閑散としたぶどう園は我が一族
の貸切状態だった。
デラウェアはほぼ終わり、ぶら下がっている大半は皺しわになりかけたもので、た
まに未だ瑞々しい物が残っている状態。主流は巨峰、ピンクの安芸クイーン、マ
スカット、マスカットによく似た皮の薄い物で大粒のものばかり。何れも、その特徴
を表した味を出していた中で、安芸クイーンが一番との裁定が下された。
食べ残したものが1Kg以上あり、これとは別にお土産用に2Kgを持ち帰りにした
ら食べ残しは無料、土産用が1200円と、これまた大サービスだった。
例年は、もっと早く来るからデラウェア主体で、他の品種は殆ど口にすることはで
きなかったから、今年はいい思いをした。
最初にこのぶどう園に来たのは、癌と自己診断し病院に行く前だったから、食べ
物が詰まりやすい状況下だった。身体的にも、倦怠感、食欲不振だから楽しく、
ぶどうの味を楽しむような体調ではなかったから、膝を抱えるような恰好をし座っ
てぶどうを食べている私の姿を猿と重ねて、孫たちが『じいちゃんは猿ぶどう』と
表現していて、ここに来ると話題になる。
同じ場所で同じものを食べているのに雲泥の差、健康の有難さに感謝。
ぶどう園でしこたまぶどうを食べて満腹、もう何も欲しくはない、それは当たり前だ
ろうと言われても仕方がないほど食べているから。だが違う。
帰り道にあるスーパーに立ち寄り、昼食用に軽く何かを買って帰るのがコースに
含まれているのだ。孫たちはカップ麺、大人は蕎麦やら何とか飯を買って帰り、
すぐさま湯を沸かして、先ほどの満腹は無かったかのように食べ始める。
健康な胃に,身体に感謝である。
安芸クイーンと巨峰
貸切り状態のブドウ園と2人の孫
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