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東武佐野線沿線CITY-GUIDE 〔カテゴリーからお入り下さい〕

こならの森 40号

2008-04-05 | 創刊~100号

       こならの森 40号1991.8発行

表紙/夏祭り、ブレ神輿

目 次

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2p…看板娘=藤井みよ子さん
3-4p…その他の情報
5p…結婚=岡田さん夫妻
6p…おぞねとしこ/カラムコラム
7-18p…特集=双体道祖神を巡る
19p-22p…佐野のここがダメ
22p…街角の肖像
23p…モータースポーツOCR
24p…アウトドアー/コーヒーOCR
25p…我家の子育=山本さん/青春の断想
26p…本/絵本紹介
27-29…情報
30p…本10/きれい瞬間
31-32p…協賛店名
33p…編集日記
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【本文抜粋記事】

「佐野のここがダメ」

他市出身者による覆面座談会
(名称は各人の出身地名となっています)

▲福島 はっきり言って度量が広くない。批判というものが建設的なものにもかかわらず。そういう度量がない町ですね。
●足利 安佐地区では足利に本社があるというと人が集まるが、足利では、宇都宮に本社があるというとばかにしてしまうんです。
▲福島足利はどちらかというと、東京経済圏にあるが佐野は地方経済圏の中にある。
●足利 足利は近隣の市を集めて一つの県を作ろうというノリなんですね。そこを一つの経済圏にしようというんです。
 足利の人は太平記ではないんですが、いまだに反体制なんですよ。佐野と比べると歴然ですね。足利だと民間組織が強かったりします。市民運動なども強いんです。
▲福島 みんなの第一印象はどうなのかな。
■東京 星がきれいだなあーと思ったね(笑)。それから寒い。
人柄としてはほのぼのとして純朴だ。
●足利 わたしも最初に来たときにそう思いました。
▲福島 駅前の話ですけれども核になるものがないですね。
「市」というよりも東北のとある「町」と言った感じですね。
■東京 核になるものというのは何だろう。
▲福島 やはり駅前だろうね。
■東京 駅前の商店街ということかな。
▲福島 それがなくても駅ビルがあるとかね。わたしが大学に通っていた町もシンボライズなものがなかった。そこへ大手デパートが出て来て駅ビルを造ってからは大きく変わったね。人口10万くらいだったけれど若者の町となった。
 佐野では市役所があんなところになくてもいいよ。市役所というのは市の真ん中にあればいい。そういうことからすればあんないい立地条件のところになくもいい。あそこは駅前商店街だよね。
★佐野 みんなそう言っているんですけれどもね。
■東京 核が駅であると言うけれどそれが出来ていないというのはどうしてかな。
▲福島 一つには都市計画が後手後手に回っているんだよ。極端に言えば都市計画が無いような、無くても済むみたいなそんな感じかな。
★佐野 現在の駅南も、もう十年遅いと言われ続けています。
▲福島 十年というより、二十年遅いよ。
●足利 私の第一印象はらーめん店が多い。それから、本当にいい人ばかりなんですよね。発展するしかない訳なんです。ですが選挙でも何でも、もろ足の引っ張り合ですよ。
▲福島 面積は足利と変わらないのかな。
●足利 面積も人口も商店件数もみんな半分ですよ。それから、文化的なものが非常に多いんですよ。足利の食い倒れ、桐生の着倒れ、佐野の見倒れ。文化的なものや史跡とかも多い。らーめんでもなんでもそういう「仕掛け」をするものが多いけれども、ただそれが風化するのを待つだけなんです。そこが一番信じられないんです。それにロマンチックな伝説も残っているんです。そういうのは、足利だったらすぐに話題になるんですが、ならない。
★佐野 そういう意味では、足利の人はマスコミの使い方がうまいよね。
●足利 先にニュースだけ流すやり方ね。それから、やはりこういうことに理解のある人というのは地元に対する執着が非常に薄いんです。ボーンとダイレクトに東京とかへもって行ってしまうんですね。非常に分かっている人は地元なんかかえりみないんです。要するに言っても分からないというような。
■東京 それは諦めであって、諦めの中に安住の地があるんでしょう。あなたたち諦めの世代駅前の話ですけれども核になるものがないですね。
「市」というよりも東北のとある「町」と言った感じですね。
はいいかもしれないけれども次の世代のことも考えなくてはいけない。
●足利 そのことに対してものんびりしてしまっているんです。場所があって交通の便がよくてそれさえあれば後はどうでもいいんだと、後は知らない、という企業が多いですね。それは、それ以外に魅力がないんです。ですから引っ掛かりもないんです。ところが、足利はいじめられていますからね……。そういうのがある。
 それから「隠れ家の無い町」とも言えます。例えば仕事サボって喫茶店にいこうとか思うと、そういう場所はどこにでも何カ所かあるんです。ところが、佐野には無い。だから佐野が嫌いでとにかく好きな町にしたい、愛する町にしたいんです。それから、どこの商店街でも特に足並みが揃うということはないんですけれども、佐野は特に揃わないんです。
▲福島 もともと栃木というのは文化不毛の地なんだよ。なぜかと言うと大藩が無いんだよ。歴史的に言って小藩ばっかり何だよな。徳川幕府が江戸の近くに大藩ばっかりをおくと反逆されたとき困るから全部小藩に画一している。だからいろんな意味で文化が育たない。歴史を動かすようなエネルギーがうまれるような土壌というのはないんだよ。
★佐野 だから田中正造が出て来たのが不思議だといわれる。
▲福島 本来栃木の土壌からすれば出て来ない人なんだよね。だからここの人は田中正造を評価していないんです。自分たちの郷土の偉人という意識は全く無いね。
●足利 若い世代からすれば、やはりクライんですよ。だから賞を取るようなあれだけ立派な博物館に銅像がありながら、特別展示室がありながら「クライ」んですよ。
▲福島 だって公害じゃ暗いよ。華やかさが無いよ。
■東京 それはそうだけど、たてついた訳だからね。しかし、今言えばエコロジーだよ。
▲福島 最先端の学者なり、公害問題をやっている人間からすれば教祖だよ。
●足利 地元にはやはり応援している団体はいます。しかし、足利尊氏みたいな棟梁ではない。
■東京 だからそこまで出るスケールじゃない。
▲福島 日本の政治家の原点なんだよな。どうあるべきかということのね。
 日本の政治がもっと変革されれば田中正造ももっと評価されたかもしれない。そうじゃないからね。
★佐野 村おこし、町おこしが叫ばれて久しいんですけれども、何も無理しなくても、佐野には素晴らしいものがたくさんある。逆説的ですけれども、何でも起こせはいいという商業主義はもうこれからの時代必要ないと思うんです。ですから、起こさなくていいと思うんですね。だから、「おこす」んでなくてそのことに目覚めてほしいんです。
▲福島 ここの人は田中正造を評価していないんです。若い世代からすれば、やはりクライんですよ。


こならの森 39号

2008-04-05 | 創刊~100号

       こならの森39号 1991.7発行

表紙/すいせん「菖蒲」

目 次
………………………
2p…看板娘=小竹泰子さん
3-4p…町案内=
5p…結婚=三木さん夫妻
6p…おぞねとしこ/カラムコラム
7-14p…水紀行
15-16p…ミニ特集=宝探し顛末記
17-18…その他の情報
19p…お店紹介
20p…マン&ウーマン=深津朝雄さん
21-22p…トピックス/街角
23p…モータースポーツOCR
24p…アウトドアー/コーヒーOCR
25p…我が家の子育て=四家さん
27…きれい瞬間
28-32p情報/本ベスト10
33p…編集日記
………………………

【本文抜粋記事】

ミニ特集
宝探し顛末記

【星は招くよ】
 前回目的の山まで来て捜索をやめたのにはそれなりの理由があった。仮に地図上で求めた地点に来ても目印となるもの、石碑や木々などがなければ何にもならない。辺りかまわず掘り返すわけにもいかないからだ。
【東の空の大三角形】
 5月12。日来るべき日が来たと思った。この日は、太陽系内の三つの星が東の空に正三角形を描く、という二百数十年に一度の珍しい日なのだ。正三角形。これから何が連想されるかは明白だろう。今までは地図上の三角形を思い浮かべてきたのだが、発想を変えて大宇宙に思いをはべらせる時がやって来たのだ。こうも偶然が重なるとは思いもしなかった。その時間に、山頂に行っていればなにか新たな目標物が発見できるかもしれない。三角形が指し示す東の空には何かがきっとある。
【時間制限】
 もういても立ってもいられない。捜索隊の編成を待たずにひとり東の空を目指した。しかし、やっぱりかと思わされるのはこの時間帯。正三角形になるのは夜の8時という限定つきだったのだ。夏至に近いこの時期だからぎりぎり7時半くらいまでは何とか手元が明るいだろうと思い、とにかく現地へ向かって見ることにした。7時28分。向かう途中の東の空にはかすかな夕日が見えていたのに、現地へいって見るとすっかり暮れて、空に星は輝かなかった。ぎりぎりまで待ったが晴れる様子もない。天を仰ぎながらも無常なる空に別れをつげて、帰ることにした。やはり個人の力で掘り当てることは無理なのだろうか。
【東がだめなら南】
 事務所に帰ってから、三角形の中心点にばかり目を向けずに、頂点の先(南)に何かを暗示するものが有るはずだとふと思い、また地図に目を走らす。この一瞬がまたたまらない。二枚の地図を正確に合わせ先に引いた2点間の延長線上に同間隔の線を引く。地図上で十五センチだった。よく見るとその線に合わせるかのように細い昔ながらの道が続いているではないか。これも何かの偶然でないことは明らかであろう。十五センチめに差しかかろうとするとき道は大きく曲がってしまった。
地図上では田園地帯でさしたる目標物はない。ここにはないのだろうか。しかし、気を取り直してさらに、元の長さの2倍にあたる地点に延長線を引く。すると、そこは渡良瀬遊水池入り口の新開橋地点となる。ここしかない。そう合点する。しかし、行ったところで新開橋のどこを掘っていいのか、またしても見当もつかない事態に陥ってしまう。
【3×3=?】
 ここに来て迷宮に入ってしまったようだ。もちろんそれでも諦めずさらに十五センチ先に延長してみようと思った。三角形の延長線上なのだから距離も三倍は当たり前。なぜそんな簡単な事に気がつかなかったのだろうと思いながら先に目を移すと、あろうことかこの先の地図が手元にないことに気がついた。古河地区の二万五千分の一の地図が用意していないのだ。まったく先が思いやられる。
 (もう次回にはつづかない。)
【金塊を探せ】
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