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東武佐野線沿線CITY-GUIDE 〔カテゴリーからお入り下さい〕

こならの森 86号

2008-04-19 | 創刊~100号
       ■こならの森86号■1995.6発行

C・o・n・t・e・n・t・s

■こならの森7月号■

おぞねとしこのポエム…くちなし………3p
その他の情報…/猫バス……4p
知らんの5つの市/ディスク=…5p
海棠市子の映画評……………6p
書評・絵本紹介………………7p
創作童話第1回………8p
結婚しました…落合幸一さん&一江さん…95/5/7=9p
JC・JOURNAL………………
不思議ランド「赤見」12-18p
トピックス………サントリー=19p
インフォメーション94………20-25p
現代国語/カクテル………26p
杜 @皇が占う今月の運勢…………
協賛店マップ
新・こならの森から…………………30p

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【本文抜粋記事】

特集

不思議ランド「赤見」

幻の滝?を追って
 始まりは一つの、ハイキング案内だった。その地図には、なんと「佐野にも滝がある、」と書いてあった。かつてこならの森では、『〃安佐〃の滝を見にいく』という、企画を組んだことがあったが、安佐のうちの佐野市だけは、それから外れていた。無いと思っていたのだ。しかし、佐野市内に滝があっても不思議はない。三毳山にも、小さなクリーク(小川)があり、かつてはサワガニも生息していた。探せば、ちょっとした〃タキ〃があるところもあるのではないかと思っていたからだ。

あいにくの雨

 何事も、初めのアプローチは、トキメキだらけである。
 こならの森編集室ご一行様が訪れたときは、午前中はモツだろうといわれた天気予報にもれず、あいにくの雨模様。(雨でめげてしまった)連絡係の二名を出発点に残し、編集長と(将来?)有望な編集部員の2名による、ミニ探索が始まった。
 先に示した、案内図によれば、その幻の滝までは、ほんのちょっと、(五分ぐらい)で到達できるものと思った。しかし、そんなにすぐに幻の滝、「佐野にも滝があった」の滝に出くわしてしまったら、何のことは無い。
 やはり、思った通りの長い?(個人差があるが)山道を行くことになった。それでも、数十分の話だった。なんだか悪いのではないか。こんなに早く、幻の佐野の滝に巡り会ってしまって………。
 そんな後ろめたさも何のその、帰り道では、来るんじゃ無かった。どこが、滝なんだよ~。と思う一念にさいなまれていた。念のため滝の上流らしきところまで、さらに川を上ってみたのだがそれらしきものは何も無かった。今になって冷静に考えてみれば、標高が300メートル前後のところに、落差数十メートル位の滝が存在するわけがない。何のためにここまで来たのだ………。しかし、弁護する訳ではけして無いが、今時は大変水量が少ない時期。その点を考慮願いたい………。
 ……本当に、回りの地形からして、最盛期に訪れたなら、きっと素晴らしい滝が出現するのではないかと、期待して今回はこの企画を一時終了します。その後、追加取材ができれば、きっと優美な景観の写真をお披露目できると思います。………

弁天様

 以前から、赤見の弁天様は知っていたが上まで(見晴らし台?)登ったことは今までなかった。あまりに近くにあり過ぎたのかもしれない。 はじめて、階段を一歩一歩上ってみると、下から見上げたよりもかなりきつい道程だった。息が切れる。だが、そこからの眺望は、そのことをすぐに忘れさせてくれた。平日ということもあってか、辺りには誰もいない。しかし、この楼は、あきらかに明け方から来客者をじっと待っていた。
 誰もいない空間なのにどこまでも人の気配を感じさせる。そして、外へ開かれた展望。まさに、ここは地上から遥か彼方の天空に突き出したバルコニー(縁台)のようであった。
 ここから最上階へつづく階段があった。狭く急である。人間の体内に誘うような錯覚にさえ陥る。それは、ある種の考え抜かれた演出にも思えた。また、この楼の他に、この山地一体がまとまった一つの空間であるとさえ思える。そのための回廊(散歩道)も巡っている。誘われるままに、一周するかのごとき回廊を回ってみる。さらに先へ。そして、ほどなくして頂上まで。
 しかし、ここには何も無い。ちょっとした鳥居と祠、休憩用の施設だけである。拍子抜けさせられたが、これも何らかの演出のひとつだろうか?
 回廊を下りしばらく行くと、思わず息を飲む光景に。辺り一面が霧に包まれかと思う程の幻想。それが、弁天池の陽炎だと気づくまでには、かなりの距離下らなければならなかった。突如として現れる、この光景はまさに蜃気楼と言っていいかもしれない。
 回廊は、弁天池の湧水の吹き出し口まで続いている。すべての源。しかしこの水はどこから
来ているのか。更なる疑問は続く。
 展望台から見ても、地上から見ても本当に水の湧き出るところ、水の町というイメージがさらに膨らんでくる。この水源からの湧き水をたよりに、辺りの水田は田植えを待つ。

新・旧トンネル

 越床峠には、新しいトンネル工事が進行中だが、ここにはもともと越床トンネルと呼ばれた古いトンネルがある(古くは越所隧道と言った)。
 近くにある、足利市と田沼町を結ぶ須花坂トンネルは明治十三年の竣工。長さ117メートル、明治二十五年完成。
 越所トンネルは明治十二年起工、明治二十八年完成。長さ195メートル。
 同じ時期に、同じ地域でトンネル工事が始まったことには、ある種の「トンネルブームでもあったのであろうか」と興味を引かれる。当時のトンネル工事は思うように行かなかったらしく、測量の不備から貫通しなかったり、資金難で、立ち往生したりと困難を極めたらしい。
 そればかりではなく、越所トンネルは、昭和十三年にトンネル中央部で多量の落石が起き、その後も危険性ありということで現在は使用されなくなっている。須花坂トンネルとは違ってほとんど忘れさられた存在だ。その辺が〃幻〃と言われている所以である。
 少し前にに入ってみたことことがあったが、ブキミなしずけさの中に滴れ落ちる水の音だけがしていて、トンネルというより洞窟という感じだったことを覚えている。
 「『幻のトンネルを発見」ってそれ、旧越所トンネルのことじゃだったんじゃないですか。』「そうかもしれないね。だけど、きっとここには別の秘密の入り口があるのさ、タイムトンネルのようなね………。」




こならの森 85号

2008-04-19 | 創刊~100号
       ■こならの森85号■1995.4発行

C・o・n・t・e・n・t・s

■こならの森6月号■

おぞねとしこのポエム…すずらん………3p
その他の情報…/猫バス……4p
知らんの5つの市/ディスク=…5p
海棠市子の映画評……………6p
書評・絵本紹介………………7p
創作童話第1回………8p
結婚しました…前原大樹さん&里江さん…95/6/10=9p
ローカル線の旅………10-19p
インフォメーション94………20-23p
JC・JOURNAL………………24-25pp
現代国語/カクテル………26
杜 @皇が占う今月の運勢…………27
協賛店マップ………28-29p
新・こならの森から…………………30p

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【本文抜粋記事】


創作童話第1回
『ハッピー流れ星』

 第1回

           作・野々原槙眞龍
 「あーあ、またピーマンと魚だわ、ちーちゃんこれ取りかえて」
 「リナちゃん魚食べないの。わたしも煮たじゃがいも好きじゃないの。いいわこれと交換しよう」
 給食に魚が出ると、いつもこうなってしまうリナは、ピーマンと魚が大きらい。その理由はいやなかおりと生臭い臭い。
 そんな好ききらいの多い、青白い顔の少女でした。でも妹のカナは、正反対で魚が大好物。家では、姉の分まで、平らげてしまう元気な妹ですが、姉思いの気だてのやさしい少女です。
 そんなある日、リナは朝から気分がすぐれず、朝食する気にもならなかった。
 お母さんは、顔色のよくないリナに、医者に行こうと、説得したのですが、休みたくないリナは
 「大丈夫よ」 
 「お姉ちゃん、医者へ行った方がいいよ。わたし先生に言ってあげるから」
 「いやよ、わたしそんな悪くないんだから」
 「やーい! お姉ちゃんのヒステリー!」
 「いったな、こいつ!」
と言ったが、何か重苦しいリナは、追いかける元気もなかった。それをおさえて学校へ向かった。お母さんは、風邪くらいにしか思わなかった。
 五時間目も終わろうとした頃、うつむきかげんのリナに気づいた先生は
 「リナちゃん、どうしたの」
みると、目もどろんとしていて元気がない。先生は、保健室にて、休ませた。それがこう良くしてか、三十分位にして、再び元気になりその日は、何事も無く、帰ってお母さんに話した。お母さんは、暖かいネギのミソ汁をつくり、早くふとんに休ませた。          つづく



こならの森 84号

2008-04-19 | 創刊~100号
       ■こならの森84号■1995.4発行

C・o・n・t・e・n・t・s

■こならの森5月号■

おぞねとしこのポエム…おだまき………3p
その他の情報…/猫バス……4p
知らんの5つの市/ディスク=小沢…5p
JC・JOURNAL………………6-7p
ミステリータウン…………8-9p
誰も知らない旅の話………10-15p
協賛店マップ16-17p
サントリーのお知らせ………18p
結婚しました…飯野宏さん&陽子さん…95/4/8=19p
インフォメーション94………20-25p
海棠市子の映画評……………26p
書評・絵本紹介………………27p
現代国語/カクテル………28p
杜 @皇が占う今月の運勢…………29p
新・こならの森から…………………30p

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【本文抜粋記事】

書評

「お役所のご法度」
           宮本政於・著
            講談社・刊
 ベストセラーを紹介する機会の少ない本コーナーですが、今回は久々にちまたで話題になっている本を紹介しましょう。著者は「お役所の掟」・「在日日本人」で有名な、神戸検疫課長であった宮本政於氏です。本書の宣伝文によりますと、ついに宮本氏は本書に記されているような行動により、クビになってしまったようです。
 読んでみると、なかなか面白い。著者は「霞ヶ関界隈に約二十万人以上の国家公務員がいても、その中に身を置きながら、実名入りで属している組織の問題点を指摘しているのはいまだに私ひとりであるからだ」と語っています。
 内容は、事務所のエアコンのスイッチを入れてよいかどうかを決めるのに、四枚にも及ぶ文書を作成し、二〇人以上の決裁が必要となって、しかも決裁が下りるのに一〇日もかかっていること。また、新任の挨拶回りだけで四日間もかかってしまうムダとか。そして、何よりも恐ろしいのは、役所が外部の人の意見を専門の人達に聞く、審議会の事でしょう。全てが役人が作ったシナリオ通りに事が運ばれ、結論づけられて行く。反対の結論に導いて強いそうな人は、参加さえさしてもらえない。
 私はこの本を読んで、役人(特にキャリア組と呼ばれる高級官僚)は、一般国民を一段下に見ているのではないか、と思っていやな気分にさせられました。そしてそのキャリア組の人達は〃国民を指導しなければいけない〃と考えているのはないでしょうか。
 組織は多かれ少なかれ、特に組織そのものが巨大になるほど本書に書かれたように官僚化してくるのでしょう。しかし、一般社会は、利益の減少と言う現実があり、ある程度の処で〃どうにかしなくちゃ〃と言う力が働きますが、官僚組織はそれがありません。ここらの差が役所の最も大きな欠点だと思われます。著者は最後に「官僚制度は国民のためにあり、国民が官僚制度のために存在しているのではない」と語っています。 




こならの森 83号

2008-04-19 | 創刊~100号
       ■こならの森83号■1995.3発行

C・o・n・t・e・n・t・s

■こならの森4月号■

おぞねとしこのポエム…なのはな………3p
その他の情報…/猫バス……4p
結婚しました…斉藤榮一さん&恵さん…94/9/18=5p
知らんの5つの市/ディスク=小沢…6p
ミステリー7p-9p
ポラーノ村10-15p
協賛店マップ16-17p
JC・JOURNAL………………18-19p
インフォメーション94………22-25p
海棠市子の映画評……………26p
書評・絵本紹介………………27p
現代国語/カクテル………28p
杜 @皇が占う今月の運勢…………29p
新・こならの森から…………………30p

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【本文抜粋記事】

■ DISC REVIEW ■■■■■■■■■■■■■■

[犬は吹えるがキャラバンは進む]/小沢 健二
                
♪カローラ@に乗~って、ブレイクしまくり男・小沢の1St『犬キャラ』である。私の〃生涯のべスト5〃に入れてもいい、静謐で文学的香りも高い超お気に入りの一枚なんだけど、ガーツ!ダメだ~、今日は小沢の気分じゃね~。っつうのも昨日、パール・ジャムの武道館ライブでさ。これがもうカッコ良すぎ! 野良犬の街角みたいな雰囲気のステージ(もち、セットじゃないよ)。シャウトされるヘビーでパワフルな音。大半がヤローと外人で占められた客席はもう溶鉱炉。これぞロック! ああその上どうしよう、ボーカルのエディが愛しいじゃないか@ 深津絵里(ってこういう字?)とデキてると噂(渡辺満里奈はどうした)の軟弱な小沢なんて言ってる場合じゃない。
 ってそれこそ言ってる場合じゃないな、『犬キャラ』の話をせねぱ。でもこのアルバムには言葉を重ねる愚は必要ないんだ。ただ聴くだけ。その純粋さ、透明さ、儚さに、心の曇が拭われていくような、あの救われるような感覚は聴いてもらわにゃ始まらん。だから歌についちゃあんまり言いたくないんだ。だからそれ以外でオススメを一つ。本人の書いたライナーノーツ、これが実にナマイキでいい! はい、はい、天才にはかないませんです(笑)。う~んやっぱ、エディもいいけど、小沢も好きだぜ。


こならの森 82号

2008-04-19 | 創刊~100号
       ■こならの森82号■1995.2発行

C・o・n・t・e・n・t・s

■こならの森3月号■

おぞねとしこのポエム…かたくり………3p
その他の情報…こころみ/猫バス……4p
結婚しました…山尾俊樹さん&陽子さん…94/9/18=5p
知らんの5つの市/ディスク…6p
阪神大震災7p-15p
協賛店マップ16-17p
JC・JOURNAL………………18-19p
インフォメーション94………22-25p
海棠市子の映画評……………26p
書評・絵本紹介………………27p
現代国語/カクテル………28p
杜 @皇が占う今月の運勢…………29p
新・こならの森から…………………30p

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【本文抜粋記事】

阪神大震災レポ

 今回の日程では車中泊するなどがたたったためか、メンバーの中には帰宅後39・5度の熱を出す人もいたとか。かなりハードな内容の救援だったことが伺える。
 実際に見た被災地の感想などを、先頃おこなわれた報告会から収録してみた。

ガレキの後片付けをする
くらいの覚悟だった。

 休日出勤の予定だったが急遽参加させてもらった。出発前はどういう状況で行くのかが分からなかった。自分のイメージとしては、ガレキの後片付けをするくらいの覚悟だった。文化会館に集まるとものすごいほどの救援物資が集まっていた。4トンのロングボディのトラックに山積み状態だった。そういうものを見て胸が詰まる思いだった。 現地に着くとまず、神戸市役所へ行った。こういう活動をしてください、物資はここへ、という指示を仰ぐつもりだったが、役所自体がパニックという感じで指示が出せない状態だった。そういった中でどうしたらよいか参加したメンバーで議論し、災害対策本部から指示が出ないのであれば、ゲリラ的に困っている人のところへ直接、手渡しでもって行ったらいいのではないか、ということになった。  たまたま近くを通った人にどこへ行ったらいいですかと聞くと、山の手の住宅街、芦屋とか三宮がすごい状態だったが、そうではない、被害が少ないと言われているところにあまり救援物資が来ていない、ということを聞いたものですから、地図を見ながら行きました。余談ですが、GPSを持って行ったのですがすごい活躍をしました。地図だけでは目的地にたどり着けなかったと思います。建物を目安にして角を、曲がるといってもその建物はありませんからね。

他のところへも配ってくれ

 まず、小学校へ行きました。何が必要ですかと聞き、リクエストに答えた。その中ですごく感激したのは、自分のところもそうだけれど、他のところへも配ってくれという思いが伝わって来ることです。何でもいいから降ろしてくれというのではない。自分のところは下着がないからそれは降ろしてくれ、ここは給水が始まったから、水は大丈夫だ。といってくれる。

分けてくださいといって行ったけれども、分けてくれなかった

 救援物資は先に役所に送られ山積みで、そうしたトラックが数珠繋ぎになっている。
 また、学校に救援物資を分けてくださいといって行ったけれども、分けてくれなかった、といって自治会長さんが怒っていた。そこでその自治会長さんを車に乗せて救援物資を公園まで届けに行ったりもしました。そのときは、災害を受けて五日目の活動でしたが、五日目にして始めて救援物資をもらったということです。大きな目立つ学校とかに避難している人は、どうにか物資が届いたけれども、家が何とか壊れないで、避難しないでいた人には後手後手で、物資が届いていないというような状況だったようです。

被害者が暗い表情なのかなと
思ったが、そんなことはない

 共通して言えたのは、被害者の人達が私が私がという気持ちではなくて、みんなを思いやっている。初めてトラックをつけたときには、よこから物資を取っていってしまうのかなと心配したのですが、そんなことは全然ないんですね。降ろすのも手伝ってくれるし、待っていてくれる。被害者の方々がうなだれていたり、暗い表情なのかなとも思ったのですが、ぜんぜんそんなことはないんですよ。結構明るいといったら語弊があるのですが、逆にこっちが勇気づけられるような感じなんです。そう言った意味ではすごく救われた。たぶん今回の災害がある特定の町内、一部分だけがやられたのはないからだと思う。お互いに助け合っていこうという連帯感が生まれて来ている。
 最初に受けた印象からずれている部分も感じており、災害に対する認識を新たにしなければいけないと思った。そして、みんなが災害に対して思っているイメージ、こんなに極端な状況だったらこうなるんだということ、こういうことをきっかけとして、家族と災害ということを話し合ってほしい。今は、救援に参加出来て良かった、という思いから感じたことを人に伝えていきたいという思いに変わって来います。

建築上の観点から

 私は建築屋なのでその観点から見たお話しをします。
 まず、どうして壊れる建物と、壊れない建物があるのか。被災地へ向かう際には、揺れ方の少ないところから、だんだん被害が大きくなっていく所へ行く訳ですが、土で葺いた瓦の屋根は雪崩のように落ちていた。それが第一段階。次の段階になりますと、建物の壁にひびが入る。外壁の仕上げ材が落ちる。木造ですと筋交いというものがありますが、それが入っていない家は揺れたとたんにグシャッとなっている。二階建の家が平屋になってしまったというのは、そのせいです。それを助長させているのが、二階部分の重み。頭でっかちですと、一階が潰れてしまう。ただ、木造で瓦屋根はだめということではありません。壁材にしろ、屋根材にしろ地震が来たときに揺れないような状況にしておけば大丈夫です。
 鉄筋コンクリートでは建築基準法が改正され、その前と後では建物の造りかたがかわった。古い建物は、壊れているけれどもその隣の新しい建物はしっかりしている、というような状況です。
 また新しい建物の壊れる一番の原因は一階が店舗のように柱だけあって壁がないもの。
 柱に力が加わるので、亀裂が入って柱が倒れる。

ボランティアをしているところの写真を撮る必要はない

 カメラを持っては行ったのですが、記録が充分にできませんでした。現地に行く前にあるメンバーと話をしていまして、「ボランティアで行くんだから、ボランティアをしているところの写真を撮る必要はない」という意見がありまして、自分の中でも葛藤があり、積極的に写真を撮るところまで頭が回らない状況でした。

行きは12時間、帰りは延20時間

 私はバスの運転をしたのですが時間的には、行きは12時間、帰りは延20時間かかりました。丸一日神戸にいたのですが、非常に耳に残ったのがけたたましいサイレンの音です。これは止む事なく続きました。

確実に帰って来る

 行くのはいいがもし余震でもあって帰って来られなくなったどうするんだと家族からいわれました。確実に帰って来るという、いいかげんな約束をしまして、何とか説き伏せて行きました。
 高速道路は、施工の基準が改定前ですので、鉄筋の量ですとか、ピッチが違っていたりした、ただそれが倒壊の原因になったというのは、テレビに出ている評論家が胆略的に言っていることで、本来これは土木技術の根底を揺るがす問題です。今後の設計の在り方が変わることですから、今後に生かしてもらいたい。
 メディアに対してですが、どの局を見ても一カ所の避難所だけを取り上げており、そこばかりが被害を受けているような印象を受けますが、それ以外にも家が辛うじて残っていてその中で生活しているという人もたくさんいる。ですが、そういう人には救援物資は届かない。そこだけ悲惨だと思うとボランティアの人もそこにしか行きません。物資もそこにばかりしか持って行かされない。ですから、実際の現実を見極めてメディアの人も均等に報道していただかないと不公平が起きるのではないか。 また神戸市内を抜けるのに、6時間近くもかかった。なぜかというと国道43号線と国道2号線という二つしか道がない。異常だと思えるくらい渋滞している。43号線は高速道路が倒壊している現場です。信号機があるのですが、電気が来ていないのでついていない。交差点に四方から勝手に車が入って来て、一時間に10メートルくらいしか進まないというような状況でした。


こならの森 81号

2008-04-19 | 創刊~100号
       ■こならの森81号■1995.1発行

C・o・n・t・e・n・t・s

■こならの森2月号■

おぞねとしこのポエム…なんてん………3p
その他の情報…田中正造/猫バス……4p
結婚しました…永瀬さん夫妻…=5p
ミステリータウン…………6-7p
8p-12p…………1995年はこうなる
筆者今年の抱負…………………………13
JC・JOURNAL………………14-15p
協賛店マップ16-17p
女性企業家…………………………18-21p
インフォメーション94………22-25p
海棠市子の映画評……………26p
書評・絵本紹介………………27p
現代国語/カクテル………28p
今月の運勢…………29p
新・こならの森から…………………30p

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【本文抜粋記事】
こならの森の筆者今年の抱負

「としこの巻頭詩」の小曽根さん  
新年にあたって   
 空と話す。土と話す。木と話す。草と話す。花と虫と話す。風と雨と話す。動物たちと話す。そして・・・大勢の中の「あなた」とも話したい!
 しなやかな心で、いのちの輝きを感じとれる生活を大切にしたい。

「深夜発猫バスに乗って」の飯塚さん
 家内安全、学業成就、商売繁盛…すべて年頭にあたって、つつがなく願うところです。年月が巡り、体力もやや減退、それでもわくわく、どきどきすることがたあ~くさんあるようにと、生活の充足を求めて新年を迎えます。魅力的な人との出会いもきっとあると思います。毎年、年齢を重ねてゆくことは、本当に緊張感があって、切羽詰まると思うときがあります。

「ヤンバルの~子の見知らんの5つの市」のヤンバルの~子さん
 目指せ食べつくし&毒舌快挙100軒。ぜ、ぜーんぶ食べつくす。《お皿だけは、残してくださいね 編集ぶ。》 それから、もっと広域にまでその食手(ショクシュ)《触手でしょう 編集ぶ 》延ばすのだー。負けるなヤンバルごーごーごー……?

「ロックオンKONARA」の藤原さん
 94年は、増えたものが酒量と体重くらいなもん(………涙)だったので、95年は、通帳の数字(マイナスじゃな~い!)と人脈&度量(おお!)を増やしたいな~、なんて思っています。あとは、インドにでも行くかぁ。

「銀幕画廊」の海棠さん
 そろそろ何か新しいことを始めたいですね。流れていないと水も腐りますので。で、抱負というよりは楽観的希望なのですが、もう少し映画や演劇、音楽に関わる仕事に移って、ハードに働くつもりです。

「書 評」の大川さん
 今年の抱負、何回か20キロ以上を走りたい。中断中のエッセー「食べる楽しみ」を再開したい。民族学の初歩を勉強したい。久しぶりに海外にも行きたい、などなど。

「カクテル」の大伴さん
 私のは抱負というより、希望・お願いなんですけれども………もうこれ以上三毳山を虫食い状態にしないで! ということかな。
 最近よ~く三毳山を見てみたらなんとも無残なお姿。まるでモグラがはってあるいたみたい。昨夏のアバタ(大人の火遊び…あれも、もうやめて欲しい)の跡はいざ知らず、蛇がはって歩いたようになってしまってはもはや万葉の名山、三毳山の美観もメチャクチャよね。自然を生かしたっていうこと結局、自然を壊したという日本語の新解釈だってこと実証してしまったみたい。霧降高原のゴルフ場じゃないけど、栃木県のやることっていつもチグハグ。イメージダウンは確実よ! わたしの好きなカクテルは甘口系なのに、ついつい辛口になっちゃうのよネこれが。

「今月の運勢」の杜さん
 今までは、世のため人のために家庭のためにとやって来たが、今年は自分の星が悪い(八方ふさがりの年なので)、自分のため、家庭のため、人のため世のためという形にならざるをえない。今まで以上に神仏を敬いたい。そのために神社仏閣回りを今年も精力的に行う。1月恒例の人穴神社に始まり、伊勢神宮、秩父十三仏巡りなどなど。また占いの勉強は一生であると思っている。抱負ではないが、今年の3月にはグアムでダイビングに挑戦する。五十四才の挑戦となる。


こならの森 80号

2008-04-19 | 創刊~100号
       ■こならの森80号■1994.12発行

C・o・n・t・e・n・t・s

■こならの森1月号■

おぞねとしこのポエム…すいせん………3p
その他の情報…第九/猫バス……4p
結婚しました…三宅さん夫妻…94/9/18=5p
知らんの5つの市…葡萄屋……………6p
「ロッキンオン」…麗蘭……7p
JC・JOURNAL………………8-9p
特集…………10-15p
協賛店マップ…………………………16-17p
骨髄バンク…………………………18-19p
インフォメーション94………20-25p
海棠市子の映画評……………26p
書評・絵本紹介………………27p
現代国語/カクテル………28p
杜 @皇が占う今月の運勢…………29p
新・こならの森から…………………30p

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【本文抜粋記事】


カクテルバー

 クリスマスのロマンティックなディナー。始まりにはさわやかなアペリテフ(食前酒)を、おしまいにはデザートのようにスイートなカクテルを添えれば、―層素敵な夜になることでしょう。食後のカクテルは、口直しと胃腸の消化を助ける意味あいのあるものですから、べースはジンやラムよりブランデーやリキュールが適しています。
 食後のカクテルの代表格といえば、その名も『アフターディナー』。アプリコットブランデー2・オレンジキュラソー2・ライムジュース1をシェイクした、柑橘系の香りと色合いが爽やかなカクテルです。優しく甘い口当たりでアルコール度数も低いため、女性に特にお勧めです。もう少しきつめのものがお好みということであれば、『フレンチコネクション」などはいかがでしょうか。マルセイユとアメリカを結ぶ麻薬密輸組織の名であり、ジーン・ハックマン主演の映画タイトルでもおなじみの名前を持つカクテル。ブランデー(コニャック)45@とアマレット15@を、氷を入れたグラスに注いだものです。アマレットの持つ芳酵なアーモンドの香りが印象的で、少しピカレスク的な酔いを楽しめそうな一品です。


こならの森 79号

2008-04-19 | 創刊~100号
       ■こならの森79号■1994.11発行

C・o・n・t・e・n・t・s
■こならの森12月号■

おぞねとしこのポエム…はなやつで……………3p
その他の情報…秋のフリスビー……4p
「ロッキンオン」…金子マリ……5p
知らんの5つの市…たこ七……………6p
結婚しました…須永正幸さん&まゆみさん…94/9/18=7p
特集…ランかスター紀行………8-15p
協賛店マップ…………………………16-17p
JC・JOURNAL………………18-19p
インフォメーション94………20-25p
 22-23p猫バス
現代国語/カクテル………26p
書評・絵本紹介………………………27p
海棠市子の映画評……………28p
杜 @皇が占う今月の運勢…………29p
新・こならの森から…………………30p

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【本文抜粋記事】

「ロッキンオン」…金子マリ……

金子 マリ(またはMAMA)
 つ~いに女性アーチィスト初登場ぉ~!! 日本人の女性シンガーはほとんど嫌い、という私がダントツ、いやもう唯一好きな人、金子マリさん。おおらかで、強くて、やさしくて、愛に溢れていて、引き込まれる実力の持ち主。ホントに素敵な女性。マジで憧れやもん@ 当然、歌は最高!
 「声量はない、表現力はない、だけど顔(立場)だけは一人前以上」っていう、流行のガールズポップ連中じゃ、束になって逆立ちしても敵わない天賦の歌姫!〃下北沢のジャニス〃の異名はダテじゃないよ。心臓を掴まれるような、圧倒的な歌を歌うからね。他にそんな日本人シンガーっていうと、私は美空ひばりと大失郁史(しつこいけど毎度おなじみSHADY DOLLS)くらいしか知らん。とにかくパワフルでソウルフル! その歌唱力はハンパじゃない。何度ライヴ行っても烏肌立つもん。言わしてもらうど、吉田〇和を最高だとか言ってるヤツは、マリさん聴いたことないだろう。マリさんの、むしろ歌詞がジャマに思えるほど、感情(魂)が迸るボーカルを聴いたら、あの耳を突き抜ける高音は胡散臭いだけだぜ(おお、久々に挑戦的な発言)さらにマリさんの魅力といえば、かのジャニス・ジョプリンに匹敵する才能を持ちながら、ちっとも葢ってないこと。ナチュラルで、全然片意地張って生きていないんだ。だから無欲。いっくらでも世界に出ていける人なのに、全然、出しゃばらんのよ。ただ私はこれは少々もどかしいんだけどね。もっと表に出て歌って欲しいよ。ジョニー吉長氏のよい妻であり、二児(確か)のよい母なのはわかるんだけどさ。十年近く前、マリさんが引退して家庭に引っ込もうとしたとき、Charと忌野清志郎が必死で止めたのも当然だって。マリさんほどのシンガーは他にいないんだから。でもまぁ、無理してほしくないから、今のままでも十分か。で、家庭メインで歌っていたから、ずっとゲストやコーラスでしか歌ってなかったマリさんだけど、お子さんの手も離れた現在、ようやくMAMAというバンドを組んで不定期ながらライブをやってます。アルバム『Wie Pie (神の石)』が出てるから、とりあえずみんなはそれを聴くだな。絶対、KOされるぜ~! 
★今月の〃CITTAの呪い〃
 何度行っても、ロクなことがない川崎クラブチッタ。開場時間が押して極寒の中を40分も持たされる。客がまだ入場中に開演する。オールナイトライブでオールスタンディング。ステージ撮影をミスる。差し入れのシーバスを割る。川崎駅を寝過ごす………だがら今回も行きたくなかったんだけど、久々のMOJOのワンマンライブだっていうから無理に行ったのさ。だ~がしかし、始まってみたら前座1時間半、メイン1時間という時間割り。これのどこがワンマンだって!? チツタ~!
★今月の感動 
 SIONって、いっつもダボッとした長袖の服を着てたじゃん。実はそれって昔患った小児マヒのせいで、右腕がちよっとだけ不自由で小さいのを隠すためだったんだ。これはSIONのすごいコンプレックスだったから、結構タブーになってたんだよね。ところが、10月10日の10周年記念ライブのアンコールで、SIONは初めて上着を脱ぎ右腕を人目に晒した。もちろんコメントなんてなかったけど、右腕のことを知ってる連中はほとんど泣いてたよ、SIONの勇気に。私? 私は泣くよりむしろ、ようやく自らのカセを解き放ててSION良かったねって、ホッとして微笑んじゃったよ。
★今月のすっぽかし
 と、そんな感動をくれたSIONなのに、2日後のチャボのライヴをすっぽかしました。チャボが参加したアルバムもサンプルを送ってないそうだし、オヤジ~、ヒンシュク買いまくりだぞ~。あのエミさん(チャボのマネージャー兼事務所社長)を敵に回すなんて、そのほうがよっぽど勇気あるわ。



こならの森 78号

2008-04-19 | 創刊~100号
       ■こならの森78号■1994.10発行

C・o・n・t・e・n・t・s

■こならの森11月号■

おぞねとしこのポエム…いちょう……………3p
その他の情報…青い空をみる会……4p
結婚しました…島崎丈博さん&栄子さん…10/9……5p
6-9p 若き芸術家の世界
特集…イギリス海岸…10-13p
ミステリータウン…………14-15p
協賛店マップ…………………………16-17p
JC・JOURNAL………………18-19p
知らんの5つの市………20
「ロッキンオン」横道坊主…21
インフォメーション94………………22-25p
情を糧にし東かな  (12回) ………22-23p
海棠市子の映画評…「ファー」…………26p
書評・絵本紹介………………………27p
現代国語………28p
杜 @皇が占う今月の運勢…………29p
新・こならの森から…………………30p
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【本文抜粋記事】

深夜発猫バスに乗って
 =第2回=

 一瞬、自分の耳を疑った。まるで地下鉄の轟音と思えた。その時の店内の大層な音のボリュウムが、私のJAZZ初体験なのです。
 以後、思い起こしてみると、東京での学生生活において、実に、〃ジャズ喫茶〃は私の心のオアシスになっていた。
 当時、六十年代後半、一種若者文化の象徴として、若者の社会現象として、ジャズ喫茶なるものが全盛であった。
 薄暗い店内だった。そこに流れる異様な静かな熱気は、麻薬のように私に心地よく浸透して行った。コーヒーの味などどうでもよかった。語らうこともなく、音の共有感で連帯していたような気がする。マイルスに出会い、コルトレーンに心酔し、ビリーホリデイに至っては、訳のわからない心のせつなさがどうしようもなかった。とにかく何かを学ぶかのように、ジャケットを見ては音を確かめ、音を聞いては、好き勝手に心を興奮させていった。
 今となって、あんなふうにあのボリュウムの中でジャズを楽しんだ頃が実になつかしい。長年、熱心にジャズにかかわってきた。が、研究家タイプでもないし、ましては評論家タイプのかかわり方ではない。唯、気持ちよく、心に響くままに、名曲、名演を満喫してきたような気がする。
 知的でリリカルなビルエヴァンスのピアノに聞き入っていった私は、実に孤独を気取っていた頃だ。ハンニバルの超人的テクニックを駆使するトランペットの音色に共感していた頃は、確か、自分自身もかなりエネルギッシュな生活を打ち立てていた気がする。
 時にはネイティヴに、時には洗練度をましてジャズは私に響いてくれる。時の流れと、社会の移り変わりの中で、音楽も才能と共に変化を遂げている。が、そんな中で、自己主張の強いという点では相も変わらないジャズが、私は大好きだ。