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東武佐野線沿線CITY-GUIDE 〔カテゴリーからお入り下さい〕

こならの森 37号

2008-04-03 | 創刊~100号
       37号 1991.5発行

表紙/レンゲ畑(免鳥町)

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2p三周年あいさつ
3-8p…「こならの森のここが嫌い」
9p…としこ/カラムコラム
10p…結婚=藤浦さん夫妻
11-14p…町案内=大正通り
15p…茂木敏充=Part2
19-20p行楽マップ(手書き)
21-22pその他の情報
23p…本/絵本紹介
24-26p情報
27p…コーヒー
28p…モータースポーツ
29p…我が家の子育て
29p青春の断想
30pき・れ・い 瞬間/街角
31-32p…協賛店名
33p…編集日記
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【本文抜粋記事】

新シリーズ 青春の断想 

「 至 福 の 時 」 
      
 湿気を含んだ空気の中を、サイクリング車でポタリング(自転車によるかるい遠乗り)に出ることがあります。朝の淡い太陽の光のシャワーを浴びながら、急に暖かくなり弛緩(しかん)した少しだるい体を動かしてペダルを踏みます。春の光とは言え春頃になるとやけに目にしみます。帽子を深くかぶり、数メートル先を凝視します。そんな時です、私の体全体が光りに包まれ、自分自身の世界へと旅立てるのは。
 思いは駆け巡ります。友のこと、妻のこと、子供のこと、仕事のこと。学生時代のこと、情熱をかけた山々、ハワイでの自転車、映画上映会、演劇公演などなど。こんなとき、喜びや苦しみ、楽しさ悲しさが一度にどっと迫ってきて不思議な気持ちにおそわれます。この時の気持ちを一言で言い表せば「至福の時」でしょうか。
 自分は大自然の中で生きている、生かされているのだと言う喜び。どう表現したらよいか分からない自分と言う存在。こんなことを考えられるのは、ある意味では歳とったからかも知れません。
 人生には何度か幸せを感じる時があります。そんな時は、いつも頭の中がまっ白で、それでいながら色々な事が浮かんで来て、少し体がかったるい時です。一年に一度くらいは瞬間でも良い、至福の時と呼べる一人だけの時間と空間が欲しいと思っています。生きている証しとして。 大川圭吾