KONASUKEの部屋

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オオウラギンスジヒョウモン♀241006

2025年01月25日 | チョウ目
オオウラギンスジヒョウモンの♀。
秋はヒョウモンチョウ類が多いですが、翅はボロボロのことが多いです。

多くのヒョウモンチョウ類は6月ごろ羽化して、盛夏は低地から姿を消し、秋に再び現れます。
高標高地では盛夏にのみ成虫が見られます。

盛夏に低地から姿を消す理由については、一般的に、夏眠をしているからとされています。
しかし、私は今のところ、確実な証拠と言えるものを見たことがありません。

一方で、低地で羽化後、高標高地へと移動し、秋に再び山を下りる、という説を聞いたことがあります。
エサとなる花の開花を追って、山の上へ上へと移動し、秋は逆に秋の花の開花を追って、山の下へ下へと移動すると言うのです。
こちらも物的証拠というか、検証が必要ですが。
低地で初夏と秋に成虫が見られ、高標高地では盛夏にのみ成虫が見られるという事実と、辻褄は合っているように思われます。
秋の成虫の翅がボロボロである説明もつきそうです。
夏眠しているのなら、秋にもう少し、翅が綺麗な個体がいても良さそうな気がします。
皆さんは、どう思われますか?

今後、研究が進めば明らかになるのでしょうね。

オオウラギンスジヒョウモン♀は過去にもアップしていますが、少しずつ画像を増やしていきたいですね。
次は♂も撮りたい。
過去の記事:210221

オオウラギンスジヒョウモン♀の特徴は・・・
①前翅表面基部に「三」字紋
②後翅表面の黒色部がつながる
③♀は前翅頂付近に白紋がある

RDB:
絶滅危惧Ⅰ類:千葉県、長崎県
絶滅危惧Ⅱ類:和歌山県、徳島県、香川県、福岡県、鹿児島県
準絶滅危惧種:埼玉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、奈良県、山口県、愛媛県、高知県、宮崎県
分類:
チョウ目タテハチョウ科ヒョウモンチョウ亜科
翅を広げた長さ:
60~75mm
前翅の長さ:
34~43mm
分布:
北海道、本州、四国、九州
丘陵~山地
成虫の見られる時期:
6~10月(年1化)
卵(卵内初齢幼虫)、1齢幼虫で冬越し
エサ:
成虫・・・アザミ類、クガイソウ、マツムシソウ、オカトラノオ、リョウブ、ヒヨドリバナ、ヨツバヒヨドリ、マルバタケブキ、コウリンカ、ツリガネニンジン、チダケサシ、シシウド、フジウツギ、イヌザンショウ、ノリウツギ、ナガバノコウヤボウキ、ミヤマイボタなどの花の蜜
幼虫・・・スミレ、ヒメスミレ、エイザンスミレ、ツボスミレ、タチツボスミレ、ニョイスミレなどのスミレ類
その他:
後翅裏面の白い筋は1本だが、ハッキリしない個体もある。
(後翅裏面の白い筋が複数あればミドリヒョウモン、前縁側だけハッキリしていればクモガタヒョウモン。)
白い筋の外側は、ウラギンスジヒョウモンよりも濃い緑褐色になる。
前翅表面基部付近に漢字の「三」状の黒紋がある。
後翅表面中央の黒色点列はつながり、一本の線となる。
(ウラギンスジヒョウモンでは黒色点列は離れる傾向。)
前翅頂付近はやや細まり、翅全体がややとがる。
(ウラギンスジヒョウモンは細まらず、全体に丸みを帯びる。)
ウラギンスジヒョウモンでは前翅裏面中ほどに、外縁に平行にぼやけた白色の点列が出るが、本種にはない。
前翅頂裏面は緑褐色を帯びる。
♂の前翅表には、3本の発香鱗条(性標)がある。
♀は♂より大きく、地色は黄色を帯び、前翅の翅頂付近に白色紋がある。
6月中旬頃(ウラギンスジヒョウモンより少し後に出現)から成虫が見られるが、盛夏には低地から姿を消し、秋に再び見られる。
標高の高い所では盛夏のみ見られる。
盛夏に夏眠するという説が一般的だが、確実な証拠に乏しい。
暗い樹林内で少数の成虫が見られるとの情報もある。
飛び方は素早い。
訪花中は、翅を緩やかに開閉運動させる。
♂は日陰の斜面や路傍に水分を求めて飛来する。
食草とは関係のない草の根元に、一卵ずつ卵を産む。
卵は先が尖った巾着型で、縦筋がある。
幼虫は春~初夏に、林縁などの草地で見られる。
頭部は褐色、胴部は灰色。
ウラギンスジヒョウモンより色彩が淡く、棘状突起が太く長い。
背面に2本、黄色の縦縞がある。
終齢幼虫の体長は約40~45mm。
5~6月に蛹化する。
蛹は濃褐色で、銀色の棘がある。
食草はスミレ類であり、管理が行き届かなくなって、スミレ類が減少すると本種も減少すると考えられる。
参考:
茨城の昆虫生態図鑑(メイツ出版)
ポケット図鑑日本の昆虫1400①(文一総合出版)
学研の図鑑LIVEポケット幼虫(学研プラス)
学研の図鑑LIVE新版昆虫(学研プラス)
検索入門チョウ①(保育社)
原色日本昆虫生態図鑑Ⅲチョウ編(保育社)
昆虫エクスプローラ
RED DATA BOOK EHIME
東北大学植物園
神戸の蝶
二つ折りの恋文from Japan(日本の蝶)
福岡県の希少野生生物
愛知県
広島大学デジタルミュージアム
海野和男のデジタル昆虫記
Coocan-大阪市とその周辺の蝶、大阪の蝶
多摩森林科学園と関東・中部地方のチョウ
北海道昆虫同好会ブログ
日本のレッドデータ検索システム

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1 コメント

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Unknown (kazuyoo60)
2025-01-25 07:17:01
オオウラギンスジヒョウモン、名前さえ知らなかったです。大きな蝶のようですね。
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