KONASUKEの部屋

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ゴイシシジミ20210712

2021年07月16日 | チョウ目
ゴイシシジミ。
日本産の蝶の中で唯一、幼虫が純粋な肉食性。
ササやタケ類につくアブラムシを捕食します。
成虫もこのアブラムシの甘露に依存するため、分布は局地的で、生息数・生息地が安定しません。

分類:
チョウ目シジミチョウ科アシナガシジミ亜科(カニアシシジミ亜科)
翅を広げた長さ:
25~30mm
前翅の長さ:
10~17mm
分布:
北海道(南部)、本州、四国、九州
平地~丘陵
成虫の見られる時期:
5~10月(暖地5~6化、寒冷地・山地2~3化)
幼虫で冬越し
エサ:
成虫・・・甘露
幼虫・・・ササやタケ類に寄生するタケノアブラムシ、ササコナフキアブラムシなどのアブラムシ類
その他:
翅裏は白地に碁石状の黒紋を多数散布する。
翅表は暗褐色。
雌雄の色彩・斑紋はほぼ同じ。
(春型の♀は翅表中央に白色斑を持つ個体が多い。)
♀は♂よりやや大きく、前翅の外縁が若干丸みを帯びる程度。
発生は局地的だが、生息場所は各地に広がる。
やや薄暗いササ類の周辺に見られる。
昼行性で、曇天時や夕方に活発。
♂は夕方になるとなわばりを作り、交尾例も夕方が多い。
訪花性は基本的に認められないが、ソバの記録があるという。
吸水性はない。
成虫・幼虫ともにササ・タケ類に寄生するアブラムシという不安定なエサに依存するため、個体数の増減が激しい。
成虫の個体差が大きいのは、幼虫はエサがある程度少なくても生殖可能な成虫まで成長することによるらしい。
また、成虫は高い移動能力で新たな発生地を確保したりして、生存を図っていると考えられる。
産卵はアブラムシ類のコロニー内に1個ずつ行われる。
幼虫は肉食性で、1年中見られる。
若齢幼虫は糸を張り、簡単なテントを作る。
老齢幼虫は全身にアブラムシの白粉をつける。
終齢幼虫の体長は約12mm。
地色は白色、側面に黄色斑がある。
背面の各節に一対の黒斑をもち、長毛が生える。
老齢幼虫で越冬し、エサを摂らずに葉裏で蛹化する。
蛹は陸棲巻貝を思わせるような、独特の質感と形。
参考:
茨城の昆虫生態図鑑(メイツ出版)
ポケット図鑑日本の昆虫1400①(文一総合出版)
学研の図鑑LIVEPOCKET幼虫(学研プラス)
原色日本昆虫生態図鑑Ⅲチョウ編(保育社)
検索入門チョウ②(保育社)
かたつむりの自然観撮記
虫ナビ
昆虫エクスプローラ
大阪市とその周辺の蝶
森林総合研究所 多摩森林科学園
芋活.com
日本生態学会全国大会ESJ54講演要旨
J-STAGE
CiNii
Tulips®

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