KONASUKEの部屋

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ツマグロトビケラ20201012

2021年02月13日 | トビケラ目
ツマグロトビケラ。
昨日掲載したエグリトビケラと並んで大型のトビケラです。

普通は、前翅の中央(水色で示した辺り)に、縦の黒条があるもんなんですけど、この個体のように、不明瞭な場合もあるようです。

実は、不用意にエグリトビケラとして掲載しそうになり(笑)
昨日の写真と見比べて、全く別種であると気づいた始末(笑)

ただ、ネット上では、全く逆の間違いが多数見受けられます。
すなわち、エグリトビケラの画像を、ツマグロトビケラとして掲載しているサイトが多いのです。
中には大学のサイトもあり、あるいはこれに右へ倣えしてしまったのかも。

また、原因はもしかして、エグリトビケラの前翅外縁部が黒っぽい個体が多いことにあるのかも。
これを「ツマグロ」と解釈した?
実はツマグロトビケラの「ツマグロ」は、前翅ではなくて、後翅の特徴です。
黄色は地色で、先端が黒色なので「ツマグロ」。

今度見つけたら、後翅の写真を撮りたいねぇ。

とにかく、ツマグロトビケラをエグリトビケラとして掲載している人は、流石に居ない様です。
危ないところだったぜ、ふぅ。(笑)

①前翅外縁は、エグリトビケラほどえぐれない
②前翅中央付近を縦断する黒条があることが多いが、不明瞭な個体もある
③頭部に黒色状紋がある
④触角は根元が黒く、先端付近は淡色
⑤前・中脚の脛節は斑状(後脛節不明)

分類:トビケラ目エグリトビケラ亜目トビケラ科トビケラ亜科ツマグロトビケラ属
体長:20mm
前翅の長さ:30mm内外
翅を広げた長さ:60mm内外
分布:北海道、本州、四国、九州(本州以西での最近の採集例は少ない)
   平地~山地
成虫の見られる時期:夏~秋
          越冬形態?
エサ:成虫・・・水や蜜を摂取している可能性がある
   幼虫・・・肉食性
その他:後翅の地色は黄色で、先端が黒色。
    前翅は淡褐色の地色に、濃褐色の網目模様を持つ。
    前翅の中央を縦断する黒色紋があるが、不明瞭な個体もある。
    頭部に黒色条紋がある。
    灯火に飛来する。
    飼育下では、薄めた蜂蜜を摂取する様子が観察されており、野外でも水や蜜を摂取している可能性がある。
    幼虫は池沼、ダム湖などの止水に生息する。
    落ち葉を短冊状に切り取り、螺旋状に巻き、円筒形の筒巣を作る。
    水質悪化や夜間照明による誘引などにより激減した。
参考:原色川虫図鑑成虫編(全国農村教育協会)
   愛媛県レッドデータブック2014
   Wildlife Research Society
   琵琶湖生物多様性画像データベース
   トビケラ専科
   神奈川県レッドデータブック
   トビケラ成虫の摂食
ほか


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