夜通し強い風が吹き抜け、朝方にしとしとと雨も降りだす。
6時半頃一旦止み間があったのでテントを畳んで撤収準備をする。
京都の人は少し早めに撤収していてしばらくして発って行かれた。
この日の予定は標高1071mの果無峠を越え、後は下り一辺倒で八木尾バス停まで下り、熊野本宮大社に辿る予定だ。
朝御飯のラーメンを食べて又降り出した雨の下、7時20分に観音堂を出発する。
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西国三十三観音の第二十番観音はすぐに見守ってくれている。
登るに連れて数字が減って行くのと、観音さんの表情がそれぞれ違うので立札を確認しながら通過する。
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15分ほど登った所で雨が一旦止み眺望が拓け、眼下の集落が望めた。
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しばらく登ると第十八番観音のそば、木段から可愛い花が一株咲いていた。
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そして観音堂から40分、8時に1000m越えの果無峠に到着する。
小辺路は高野山からだと伯母子岳、三浦峠、そしてこの果無峠、3つの1000m越えがある。
三浦峠が未だ歩けていないのでいつか巡ろうと思う。
古の頃、蟻の熊野詣といわれるほど沢山の武士や町人が日程の少なく参詣できる小辺路を歩いた同じ道を歩くことに時の流れを感じる。
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もう登りが無いことに安堵してジュースを飲んで一服する。
保冷BOXにペットボトル2本を凍らせて食材やジュース、ジェル飲料を入れて来たが、2日目の朝でも充分冷たい。
この保冷BOXが重たい一因をなしているので、後は町に下れば冷たいものが入手出来るので積極的に消費することにする。
峠からブナ林への案内が出ているが、もう登るのがしんどくて行く元気は無い。
又、この頃から雨も降りだしてきたので下りに備えストックを出す。しばらく石畳に足を滑らさないようにして下って行く。
下り基調になって右前太腿の違和感が出て来たので膝サポーターを着ける。
雨が強くなりだしてきたのでストックを一本仕舞い片手に傘を差す。
しばらく下って浮石に足をとられ尻餅をついて転倒するが怪我は無し。
果無峠から1時間ほど下り、二十丁石に着く。
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そこから30分下った所で眼下に熊野川の流れが見える場所に下り着く。
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集落もはっきり見てとれる。
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そこから5分ほどで七色集落への分岐に着く。
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先程眼下に見えたのが七色集落か。
それにしても何ともロマンのある地名やなあと思う。
10時30分、第三番観音に到着、あと3つ、もう少しやなあ。
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安心したのか雨上がりの苔生した石に足をのせてしまい、スッテンと横に転倒。
こけ方が激しかったのでヒヤッとしたがこれもどうもなくてやれやれ。
やがて高度も下がり民家脇を抜けて行く。
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この民家脇からも石畳になっていて、何と続けて2度尻餅をつく。
この日、計4回転倒したが怪我が無くて何よりだった。
そしてようやくのこと観音堂を出て3時間20分かかった10時40分、雨も上がって太陽が照りつける八木尾バス停に下り着いた。
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とにかく、バスの通る道まで来れたのがやれやれだったのだが、ここからも暑さが増している中、まだまだ先がある。
当然都合よくバス便は無くて午後からの便しか無い。
とにかく先の道の駅ほんぐう目指して熊野川の飛び込みたくなるような青い流れを見ながら目指す。
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途中、隧道の陰になっている所で冷たい飲み物を飲んで休憩を摂り、違和感が無くなった膝サポーターを外したりする。
そこからしばらく歩くと、思っていたより早く道の駅ほんぐうに11時20分到着。
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御飯ものやうどんもあったが、そんなにお腹は空いていなかったのでソフトクリームを食べて過ごす。
2Lの冷たい水を購入してポットに詰めたりする。
休憩する内に先程まで照り付けていた太陽が雨雲に隠れて時折強く降りだしてきた。
多少のお湿りは歩くのにちょうどいいので本宮大社に向けて先へと歩く。
道の駅から本来の小辺路のルートを外してしまい川沿いの舗装路をつき進んで行く。
途中、間違ったことに気付いて地図でも確認すると、大回りだがこの道で本宮大社に行けそうなのでそのまま歩く。
結局距離は歩いたが、高低差がほとんどないのでその点は良かったように思う。
途中で振り返ると中央に下って来た八木尾バス停辺りが確認出来た。
その上部が果無峠から下って来たルートになるのか。
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やがてバス道の国道に出て雨の中傘を差して往来の多い道を巡って行くと、1時過ぎ、突如大斎原(オオユノハラ)の大鳥居が右手に見えて来て「やっと着いたあ!」と声が漏れて感激する。
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ここまでジオグラフィカの記録によると12.9kmでテン泊装備ではかなりキツカッタように思うが日本一の大鳥居を見ると少し報われた思いだった。
熊野本宮大社に参詣したい所だが、今夜の宿のことがあるので目新しい観光案内所でテン泊出来る所を確認する。
テン泊は川湯温泉と渡瀬温泉の2ヶ所があり、係りの方にお勧めはと聞くと「今夜多分雨が降るだろうから川湯でなく渡瀬の方が良いのでは?」とのこと。
ええっ、今晩雨降るんか~とテンション下がりながらバスの時間や現地の行き方を教えて頂く。
バスの時間まで1時間ほどあるが、本宮大社と大斎原を両方ゆっくり見ることが出来ない。
本宮大社への登りの階段を見上げて上がる元気はもう残っていなかったので翌朝に詣でることにして、この日は大斎原に行くことにする。
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大鳥居の中は聖地につき撮影禁止の場所でお詣りをする。
ここは明治の災害を受けた時も影響が無かった地なのかなどと思いながら参る。
そうこうする内、バスの時間も迫って来たのでバス停まで戻り、新宮行きの車両に乗り込む。
途中、大日越え登山口やつぼ湯のある湯の峰温泉など気になるバス停を通過して渡瀬温泉で下車。
国道から下り、わたらせ橋を渡って左手にいった所が温泉施設のある管理事務所になっていて、入湯料込みの1200円テン泊代を支払う。
テン泊地はオートキャンプ場で家族連れや若い人達が川遊びをして賑やかに過ごしていた。
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テントは河原近くの端にひっそりと張る。
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設営後、温泉に入りに管理事務所に行き、ゆっくりと疲れを落とした。
ビールを2本買って晩御飯と共にのんびり過ごす。
この時点では雨は降って来なかった。
この場所は標高が低いこともあり、とてもシュラフに入る気にならず、周りの音楽や車の音もさほど気にならず、知らない内に寝入る。
夜更けて雨が降りだし、その雨も時々激しく降ってテントに叩きつける音で何度も眼が覚める。
ほんぐうの観光案内所の人の予報が当ってたなあなどと思いながら一夜を過ごし二日目を終えた。
6時半頃一旦止み間があったのでテントを畳んで撤収準備をする。
京都の人は少し早めに撤収していてしばらくして発って行かれた。
この日の予定は標高1071mの果無峠を越え、後は下り一辺倒で八木尾バス停まで下り、熊野本宮大社に辿る予定だ。
朝御飯のラーメンを食べて又降り出した雨の下、7時20分に観音堂を出発する。
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西国三十三観音の第二十番観音はすぐに見守ってくれている。
登るに連れて数字が減って行くのと、観音さんの表情がそれぞれ違うので立札を確認しながら通過する。
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15分ほど登った所で雨が一旦止み眺望が拓け、眼下の集落が望めた。
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しばらく登ると第十八番観音のそば、木段から可愛い花が一株咲いていた。
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そして観音堂から40分、8時に1000m越えの果無峠に到着する。
小辺路は高野山からだと伯母子岳、三浦峠、そしてこの果無峠、3つの1000m越えがある。
三浦峠が未だ歩けていないのでいつか巡ろうと思う。
古の頃、蟻の熊野詣といわれるほど沢山の武士や町人が日程の少なく参詣できる小辺路を歩いた同じ道を歩くことに時の流れを感じる。
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もう登りが無いことに安堵してジュースを飲んで一服する。
保冷BOXにペットボトル2本を凍らせて食材やジュース、ジェル飲料を入れて来たが、2日目の朝でも充分冷たい。
この保冷BOXが重たい一因をなしているので、後は町に下れば冷たいものが入手出来るので積極的に消費することにする。
峠からブナ林への案内が出ているが、もう登るのがしんどくて行く元気は無い。
又、この頃から雨も降りだしてきたので下りに備えストックを出す。しばらく石畳に足を滑らさないようにして下って行く。
下り基調になって右前太腿の違和感が出て来たので膝サポーターを着ける。
雨が強くなりだしてきたのでストックを一本仕舞い片手に傘を差す。
しばらく下って浮石に足をとられ尻餅をついて転倒するが怪我は無し。
果無峠から1時間ほど下り、二十丁石に着く。
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そこから30分下った所で眼下に熊野川の流れが見える場所に下り着く。
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集落もはっきり見てとれる。
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そこから5分ほどで七色集落への分岐に着く。
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先程眼下に見えたのが七色集落か。
それにしても何ともロマンのある地名やなあと思う。
10時30分、第三番観音に到着、あと3つ、もう少しやなあ。
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安心したのか雨上がりの苔生した石に足をのせてしまい、スッテンと横に転倒。
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やがて高度も下がり民家脇を抜けて行く。
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この民家脇からも石畳になっていて、何と続けて2度尻餅をつく。
この日、計4回転倒したが怪我が無くて何よりだった。
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とにかく、バスの通る道まで来れたのがやれやれだったのだが、ここからも暑さが増している中、まだまだ先がある。
当然都合よくバス便は無くて午後からの便しか無い。
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そこからしばらく歩くと、思っていたより早く道の駅ほんぐうに11時20分到着。
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御飯ものやうどんもあったが、そんなにお腹は空いていなかったのでソフトクリームを食べて過ごす。
2Lの冷たい水を購入してポットに詰めたりする。
休憩する内に先程まで照り付けていた太陽が雨雲に隠れて時折強く降りだしてきた。
多少のお湿りは歩くのにちょうどいいので本宮大社に向けて先へと歩く。
道の駅から本来の小辺路のルートを外してしまい川沿いの舗装路をつき進んで行く。
途中、間違ったことに気付いて地図でも確認すると、大回りだがこの道で本宮大社に行けそうなのでそのまま歩く。
結局距離は歩いたが、高低差がほとんどないのでその点は良かったように思う。
途中で振り返ると中央に下って来た八木尾バス停辺りが確認出来た。
その上部が果無峠から下って来たルートになるのか。
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熊野本宮大社に参詣したい所だが、今夜の宿のことがあるので目新しい観光案内所でテン泊出来る所を確認する。
テン泊は川湯温泉と渡瀬温泉の2ヶ所があり、係りの方にお勧めはと聞くと「今夜多分雨が降るだろうから川湯でなく渡瀬の方が良いのでは?」とのこと。
ええっ、今晩雨降るんか~とテンション下がりながらバスの時間や現地の行き方を教えて頂く。
バスの時間まで1時間ほどあるが、本宮大社と大斎原を両方ゆっくり見ることが出来ない。
本宮大社への登りの階段を見上げて上がる元気はもう残っていなかったので翌朝に詣でることにして、この日は大斎原に行くことにする。
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大鳥居の中は聖地につき撮影禁止の場所でお詣りをする。
ここは明治の災害を受けた時も影響が無かった地なのかなどと思いながら参る。
そうこうする内、バスの時間も迫って来たのでバス停まで戻り、新宮行きの車両に乗り込む。
途中、大日越え登山口やつぼ湯のある湯の峰温泉など気になるバス停を通過して渡瀬温泉で下車。
国道から下り、わたらせ橋を渡って左手にいった所が温泉施設のある管理事務所になっていて、入湯料込みの1200円テン泊代を支払う。
テン泊地はオートキャンプ場で家族連れや若い人達が川遊びをして賑やかに過ごしていた。
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設営後、温泉に入りに管理事務所に行き、ゆっくりと疲れを落とした。
ビールを2本買って晩御飯と共にのんびり過ごす。
この時点では雨は降って来なかった。
この場所は標高が低いこともあり、とてもシュラフに入る気にならず、周りの音楽や車の音もさほど気にならず、知らない内に寝入る。
夜更けて雨が降りだし、その雨も時々激しく降ってテントに叩きつける音で何度も眼が覚める。
ほんぐうの観光案内所の人の予報が当ってたなあなどと思いながら一夜を過ごし二日目を終えた。
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