米国、食品医薬品局(FDA)は、一部の菓子類やマーガリンなどに含まれ心臓疾患のリスクを高めるとされる
「トランス脂肪酸」の原因となる油の使用を禁じるとして、2018年6月以降は食品への添加を原則認めていません。
「食用として一般的に安全とは認められない」との判断です。
FDAは06年に食品への含有量表示を義務づけ、
13年にトランス脂肪酸の使用を段階的に禁止する方針を表明しました。
03年から12年の間にトランス脂肪酸の消費量は78%減ったのですが、
この決定で「冠動脈疾患を減らし、致命的な心臓病を年数千件減らせる」としています。
以前のドクターコラムでこの問題を乳製品とともに指摘したことがあります。 https://oguriganka.or.jp/index.php?mnu=0211&IDX=210
トランス脂肪酸 は液体の植物油などを固める加工過程などで生成され、
一部のマーガリンやパン、ケーキ、クッキー、ドーナツなどの洋菓子や揚げ物に含まれることがあります。
トランス脂肪酸を摂り過ぎると、血液中の悪玉コレステロールが増え、心臓病のリスクを高めるとの研究結果があります。
世界保健機関(WHO)はトランス脂肪酸の摂取を総エネルギー摂取量の1%未満に抑えるよう目標値を設定。
日本では食品安全委員会が12年の評価書で、日本人の大多数はWHOの目標を下回っているとして
「通常の食生活では健康への影響は小さい」と結論づけたため、米国のような規制はされていないのです。
食品・飲食業界はトランス脂肪酸からの切り替えを急いでいます。
FDAは移行コストを最大140億ドル(約1兆7千億円)と推定している。
一方、切り替え先の飽和脂肪酸についても摂り過ぎの危険が指摘されています。
デンマーク、スイス、オーストリアでは百グラム当たり二グラム以上のトランス脂肪酸を含んだ油脂の国内流通を相次いで禁止し、
米国、カナダ、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル、韓国、香港、台湾、中国では
トランス脂肪酸の食品含有量表示を義務付けています。
食に対しては自分で自分を守るための知識を持っておくことが重要ですね!
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