Ken坊の趣味と日常と仲間のページ

平凡なことを非凡に、非凡なことを平凡に書き綴る、
乱入大歓迎のブログ。

2028. 男になる

2016-06-25 | 格技

3月に黒帯取得に挑戦した中学生くん。
ブログには書かなかったが、
結果は3ヶ月間の保留。

残念ながら合格できなかったのだ。

3ヶ月間練習の様子を見てから判断するという、いわば執行猶予?笑


それから3ヶ月間、彼は頑張った。
練習にちゃんと来て、毎週金曜日には大人を相手に苦しい組手をこなした。

そして今日が執行猶予の最終日。
仕切り直しの10人組手だ。


師範とKen坊と後輩君、3人の強力な大人が相手だ。
5分を過ぎた頃から息が上がり始める。
打撃をバンバンもらい、投げを喰らう。

それでも3ケ月前と比べると、明らかに気迫が向上している。
腹に蹴り入れられて、苦しくて呻きながらでも向かってくる。


最後の10本目、師範との組手。辛さもピーク、やられ放題。 
よほど苦しくて、痛くて、悔しかったのだろう。

「ガァー!」という怒声をあげながら、必死の形相でかかっていく。
技も何もない。 ただむちゃくちゃに向かっていく。

必死である、そして板の間に転がされる度に唸り声を上げる。
10本目を終えた後にはしばらく立ち上がる事もできなかった。


稽古が終わり、整列して黙想をした後、師範が話をする。


「この3か月間、そして今日。よく頑張りました。
 少年部の黒帯として認められるよう、本部に話をしようと思います。
 今日の気持ちがあれば、大抵のコトは大丈夫です。
 うちの黒帯を巻くのです。 プライドと責任をもって、
 これからがスタートだと思って頑張って下さい。」


中学生くん、ニキビ面をくしゃくしゃにして、真っ赤な顔で泣く。
泪を止める事ができない。


男は男に生まれるのではない、男になるのだ・・
という話を聞いたことがある。

Ken坊は今日、彼が男になる瞬間のひとコマに立ち会った。
良いものを見せて頂いた。 おめでとう!

彼の泣顔は、オヤジ3人と彼との秘密である。

コメント (2)
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