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地域おこし協力隊4人が日高川町に着任 〈2015年8月20日〉

2015年08月20日 08時30分00秒 | 記事

産品販売などで、町農林産物の流通や
販売促進支援に携わる隊員の小山さん


 総務省が財政支援して、都市など地域外の人材を自治体が雇用し、地域の活性化に取り組む「地域おこし協力隊」の4人が、日高地方では唯一、日高川町で活動を始めた。今週には4人目となる20代の女性隊員が着任。3年以内の間、町に定住し、町の臨時職員として移住や都市交流、観光資源を活用した活動などに取り組む。町おこしに新しい風を吹き込むとともに、活動後も町に定住して就業や起業できるよう町も期待を寄せている。

「地域おこし協力隊」は、都会を離れて地方で生活することを希望する40歳以下の若者を、地方自治体が隊員として委嘱。地域産業や生活支援などの活動に従事しながら、定住を図る取り組み。日高川町では1年以上3年以下の間、町の臨時職員として町長が任用。給与は月額17万円で、給与や活動旅費などほぼ全額を国が負担している。
 日高川町では、3年間の活動後も定住する意思のある隊員4人を募集。全国から15人の応募などがあり、今年1月から滋賀県の20代男性隊員が寒川に移住して、活動をスタートした。4月には同地内に静岡県の20代男性隊員、6月には兵庫県の30歳代女性隊員、今月17日からは大阪府出身の吉田彩乃さん(26)が着任。隊員4人がそろい、それぞれの分野で活動している。
 寒川地区で活動の男性隊員2人は、役場寒川出張所に在籍し、特産シイタケの産地化やホタル祭りの復活、間伐材の有効利用などに従事。女性隊員2人は役場本庁企画政策課に在籍し、移住や交流、定住推進の支援はじめ、観光イベントや産品販売所の運営などの観光と地域資源活用の支援にあたる。
 兵庫県三田市出身で、福島県の観光PR活動などに携わった経験のある小山美由紀さん(36)は、6月に着任。町内に親せきがおり、小さい頃から特産のミカンを食べていたのがきっかけで日高川町の隊員に応募した。着任後、友好都市の大阪泉大津市で産品販売などに同行したり、産品所の振興協議会などにも参加し、町の観光や特産品の販路拡大に向けた活動を続けている。2カ月が経ち、小山さんは「地名なども覚えて、仕事にも慣れてきました。町の皆さんが優しく、多くの人に助けてもらっています。来る前は町のことをあまり知らなかったが、自然が豊かで元気のある人が多い。町の人に喜んでもらえるような役にたつ仕事を一緒にやっていきたい」と話す。活動予定の3年間で「町に来るきっかけにもなった大好きなミカンを使った新しい加工品を開発するのが目標。町の生活研究グループの皆さんと一緒に頑張りたい」と意欲を見せている。


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