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湯川中学校落成式、念願の改築完成祝う 〈2016年3月20日〉

2016年03月22日 08時30分00秒 | 記事

生徒、関係者が出席して盛大に落成式

お礼の言葉を述べる生徒会長の木下陸君


 約17億円を投じた御坊市立湯川中学校の新しい校舎と屋内運動場が完成し、19日に湯川小中学校校舎改築推進委員会(山下敏彦委員長)主催の落成式が行われ、市や議会、地元、生徒が出席し、式典や餅まきで盛大に竣工を祝った。内装はぬくもりのあるスギやヒノキの紀州材をふんだんに使い、最高の学習環境の下で4月の新学期から授業を始める。改築事業は総事業費約27億円を投じ、平成23年度に着手。28年度から旧施設の解体撤去や周辺整備などを行い、29年度末に事業が完了する。
 
 1~2年生111人や教職員をはじめ改築推進委員会、市、議会、地元関係者らあわせて約200人が出席。国歌、校歌斉唱のあと、山下委員長が「長年の念願がかない、喜びの極み。すべての皆さんに感謝申し上げたい。湯川中の生徒であることを誇りに勉学、スポーツに励み、高校、大学、社会人と、これからの人生を切り開いていって下さい」、柴田耕治校長が「30数余年の悲願が実現できた。地域一番の素晴らしい学舎にふさわしい教育を家庭、地域とともに推進していきたい」とあいさつ。
 山下委員長が設計・施工業者、協力者6人に感謝状を贈り、来賓の柏木征夫市長が「素晴らしい木質環境で今後、改築する際のモデルになる」、西本和明市議会議長が「将来御坊市、県、日本を引っ張っていく人に成長して下さい」と祝辞。生徒会長の木下陸君(2年)が「気持ちを新たに勉学、クラブ活動に励み、クラスメートと楽しい中学校生活を過ごす大切な場所にしたい。新しい校舎との出会いが私たちの将来に誇りとなるよう今しかない中学校生活を充実させたい」とお礼の言葉を述べた。
 閉式後、屋内運動場で餅まき(480キロ)があり、地域住民が詰めかけ、にぎわったほか、校舎の見学会も行われた。20日から生徒も参加して引っ越し作業を行い、4月の新学期から授業を始める。
 校舎、屋内運動場はグラウンド南側に建築。校舎は鉄筋コンクリート造り3階建て、延べ床面積4116平方メートルで今の校舎より1・5倍弱広い。普通教室15室やコンピューター室など特別教室23室すべてに空調設備を設置し、バリアフリー対応でエレベーターも設置。防災対策で外付け階段を設け、屋上に350人程度が避難できるスペースを設けたほか、備蓄倉庫も整備して大規模災害時の防災機能を強化している。
 屋内運動場は鉄筋コンクリート造り平屋で、延べ床面積1200平方メートル。今の屋体(570平方メートル)より2倍以上広くなり、文科省の施設基準1138平方メートルを満たす。屋上には市内学校で初の太陽光発電設備(20キロワット)を設置し、発電した電力はすべて売電する。
 28年度~29年度は今の校舎、屋内運動場の解体撤去、グラウンド整備など周辺整備工事を行い、29年度末に完了する。改築工事の施工は谷口・玉井・巧細川特定建設工事共同企業体=代表・谷口光(株)谷口組代表取締役=。設計監理は(株)岡本設計=坂本暁史代表取締役社長=。太陽光発電設備の施工は紀南電設(株)=林惠一代表取締役=。


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