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市制70周年記念 子ども議会で6年生12人質問 〈2024年8月6日〉

2024年08月06日 08時30分00秒 | 記事


閉会後、みーやちゃんも参加して記念撮影


 御坊市議会は3日、市制施行70周年記念事業で小学生対象の子ども議会を開き、市内6小学校代表の6年生12人が登壇し、少子高齢化、教育、観光、防災など多岐にわたるテーマを質問。国内外事例を調べた議員顔負けの提案もあり、ふるさと御坊をより良くしたいとのそれぞれの熱い思いをぶつけた。答弁した三浦源吾市長や弓倉正啓教育長、傍聴した議員らも「素晴らしい」と感心しきりだった。

 次代を担う子どもたちが市政へのさまざまな夢やアイデアを提案し、子どもの視点で自分たちのまちの将来を考えるきっかけにしてもらおうと、平成12年8月以来24年ぶり2回目の開催。山本清司議長、三浦市長あいさつのあと、子ども議会議員の委嘱状を受けた12人がそれぞれ1~3項目を質問し、三浦市長、弓倉教育長が答弁した。
 福岡冬羽議員(湯川)は少子高齢化対策で海外の先進的な取り組みを参考に仕事と子育ての両立支援や多子加算、給食費無償化等を提案。三浦市長は市の施策を説明し「小さい子どもがいても働きやすい環境づくり、子どもがたくさんいる家庭への支援は大変重要。より良い取り組みを行いたい」と答え、給食無償化は「検討中」とした。
 村上元太議員(藤田)は誘客促進に向け「行ってみたい、見てみたい、楽しそうと思えるイベントを実施するのがポイント」と述べ、フルーツを使った食べ物や花を使った商品がずらりと並ぶ夢のようなお祭りイベントを提案。三浦市長は「とてもインパクトがある。今後開催するイベントに取り入れられるよう考えたい」と答弁した。
 今井希岳議員(湯川)は「湯川小にはプールがなく水泳の時間が少ない。楽しく遊べるプール、大きな大会を開催できるプールをつくってほしい」と要望。三浦市長は「高額な費用が必要で、市営プールをつくる計画はないが、どのような施設なら便利で使いやすいか、市外から多くの人が来てくれるか、みんなと一緒に考えたい」と答弁。
 片山都翔議員(塩屋)は市立図書館から遠い地域で移動図書館の実施、市歴史民俗資料館PRの一環で新庁舎での資料展を提案。弓倉教育長は「移動図書館は県内5市で行われています。多くの皆さんが図書に触れられる機会をつくることは素晴らしいアイデアで参考にしたい」「新庁舎でどのようなことができるか考えてみたい」と答弁。
 このほか、清水纏依議員(御坊)は市立図書館の自転車置き場に線を入れれば置きやすくなると提案。川崎陽斗議員(御坊)は高齢者の交通問題で免許証返納後の対応を質問。阪本優月議員(藤田)は環境に優しい街づくりに向けて「ゴミ拾いレース」を提案。楠本ひかり議員(野口)は安心して歩ける町に向けて町の点検を増やし、街灯や歩道の整備を要望。
 〆崎裕紀議員(野口)はゴミのポイ捨て防止のポスターをつくり、学校など公共施設への掲示を提案。井原叶登議員(塩屋)は地域住民も利用している塩屋小学校体育館前のトイレ改修を要望。北山海斗議員(名田)はすべての特別教室へのエアコン設置、身近な場所への公園整備を要望。廣原陽大議員(名田)は人口減少対策で子育てしやすい環境づくり、積極的な魅力発信を提案した。


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御坊市営住宅すみれ棟周辺、近く地盤調査を開始 〈2024年8月4日〉

2024年08月05日 08時30分00秒 | 記事


地盤調査を始めるグリーンハイツすみれ棟周辺


 御坊市は、建物(駆体)に付帯する外構部等で地盤沈下が疑われる市営住宅グリーンハイツすみれ棟周辺で今月末をメドに地盤調査を開始する。約30カ所のポイントで約半年間にわたり複数回測量し、建設当時の地盤の高さと比較するなどして地盤沈下の有無などを検証する。今年度末に結果が判明し、何らかの対策が必要と判断されれば長寿命化事業で対応する考え。

 すみれ棟は平成9年度に完成、鉄筋コンクリート造3~4階建ての建物が10棟ある。建設後20年を経過した30年度、令和元年度に約5000万円かけて外壁改修等の長寿命化工事を行った。グリーンハイツは大洋化学(株)東側の堤防道路(都市計画道路・道成寺天田橋線)そばにあり、すみれ棟やコスモス棟、カトレア棟などが建設されている。
 3年前に地中に埋設していたガス管供給元のガス庫からの供給量と各家庭での使用量に差が生じ、ガス漏れが発生している恐れがあったため、応急対策でガス管を地上に出して対応。地震対策で地中埋設に戻すことを考えているが、ガス漏れの原因が分かっていないため、昨年度で簡易調査したところ、すみれ棟の建物に付帯する外構部や排水桝周りの一部に沈みがあることが確認された。
 市住宅対策課によると建物は、杭を打って建てたのではなく、地下5メートル付近にある支持層の上に基礎を乗せる形で建設されているという。これまでに壁に亀裂が入ったり、部屋の扉が開閉しにくくなったなどの事例がないことから「建物自体への影響は出ていない」としているが、周辺の地盤沈下が疑われるため、今年度当初予算に地盤調査費350万円を計上。
 このほど委託業務入札を行い、(株)ウエスコ和歌山営業所=和歌山市=が346万5000円(税込み)で落札し、今月末をメドに地盤調査を始める。調査対象は、すみれ棟だけでなく、コスモス棟、カトレア棟の広い範囲に広げる考え。
 約30カ所のポイントごとに約半年間、複数回測量を続け、建設当時の地盤の高さと比較して地盤沈下の有無を検証するほか、半年間程度、地盤変化の観測も行い、沈下しているなら現在も進行しているかなども検証する。今年度末に結果がまとまり、対策が必要なら長寿命化事業で対応する方針だが、事業費を要する大掛かりな工事になる可能性もあり、同課は「今はなんとも言えない。結果を待つしかない」としている。


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道成寺(日高川町)が念仏堂の納骨棚を拡張 〈2024年8月3日〉

2024年08月03日 08時30分00秒 | 記事


拡張が完了した納骨棚


 地元を出て県外で暮らすなど、墓守りをするのが難しい時代になりつつある中、日高川町鐘巻、道成寺(小野俊成住職)では、念仏堂の納骨棚を全330棚に拡張した。現念仏堂が完成した平成17年当初は72棚だったが、時代背景を受けて増設してこれまで予約を含む契約者は約150棚に。今回の拡張でさらに倍以上に増棚し、宗派を超えて安心して供養できる拠り所となりそう。
 道成寺の初代常念佛堂は約300年前の宝永6年、御坊市湯川町小松原出身の商人、岩崎治郎右衛門夫妻が建立。岩崎氏は、大阪難波で「日高屋」という回船問屋で大成功を収めた人物。夫妻の位牌は今も残されているという。
 お堂内の御本尊は、県指定文化財で、日本で3番目に古い五劫思惟阿弥陀如来が収められており、その台座には珍しいつがいの鳥や松や梅の花が表現され、岩崎夫婦がとても仲が良かったことも伺える。扁額は千日回峰行を二度も満行した酒井雄哉大阿闍梨が揮毫したもの。実物は納骨室に、ケヤキ製の扁額がお堂の正面に掛けられている。
 大正14年に台風で傾き解体。75年後の平成17年、現在の鉄筋コンクリート造りの念仏堂が建てられ、正式名を「二代目常念佛堂」に。拡張した納骨棚はアルミ製で縦1列に6段ある。第1期では72棚(完売)、第2期も72棚(残り19棚)。今回は第3、4期分(いずれも87棚)分を拡張。小野住職は「仕事や子どもらが県外で暮らすなど、一定のところで墓守りをするのが難しくなってきている中、安心して供養できる拠り所になれば」と話す。
 契約希望者は宗派不問。2期分の十数棚は、1棚60万円だが、アルミの高騰などの影響で今回拡張した3期分は75万円となる。棚の位置は、これまで列の位置は中央から外側へ順番に、段の高さは先着順で決めていたが、1日から列の位置は同じまま、棚の位置は住職立ち会いの元、厳正な抽選で決める。
 詳しくは、道成寺(電話22・0543)へ。


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近畿高校総文福井大会美術・工芸部門県代表に中野さん、村上さん 〈2024年8月2日〉

2024年08月02日 08時30分00秒 | 記事


中野さんの作品「見据える瞳」


村上さんの作品「欠けるジブン」


 11月15~17日まで福井県立美術館で開催される第44回近畿高校総合文化祭福井大会美術・工芸部門に出品する県代表作品が決まった。管内から選ばれたのは、平面で中野美咲さん(日高3年)と、立体で村上愛來さん(同)の作品。
 中野さんの作品はF50号の油彩「見据える瞳」。飼い猫たちが居並ぶ様子を、じっと正面を見据える猫を中心に描いた。制作に9カ月かけた力作。中心の猫の瞳に透明感をもたせ、前後に並ぶ猫たちとの遠近感にもこだわった。猫のふわふわの毛の質感は、細い筆で何度も色を塗り重ねて表現した。
 村上さんの作品は「欠けるジブン」。「ジブン」には自分自身と時間の2つの意味を含ませ、時間とともに腕が欠けていくイメージを表現。彫刻粘土で大きな手をつくり、腕の部分をえぐって針金を何本も差し込んだ。絆創膏は腕の下のほうをきっちり重ね、上にいくほどバラバラに崩して貼って、時間の経過を表した。
 近畿総文では「他の子の作品を見て、自分が知らなかった描き方など勉強したい」と、中野さん。村上さんは「いろんな作品を見て、自分との感性の違いを感じたい」と話している。


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インターハイ陸上 永江翔太朗選手が砲丸投で全国3位 〈2024年8月1日〉

2024年08月01日 08時30分00秒 | 記事


永江翔太朗選手


 令和6年度全国高校総合体育大会陸上競技大会、秩父宮賜杯第77回全国高校陸上競技対抗選手権大会は27日から福岡県で開いており、男子砲丸投に出場した紀央館3年の永江翔太朗選手が3位入賞を果たした。
 男子砲丸投には66人が出場し、2組33人ずつで予選が行われ、永江選手は15メートル23を記録し、全体の8位で予選を通過した。決勝には16人が進出。上位には、2024全国高校リモート陸上競技ポイントランキングで3位の永江選手はじめ、1位の田村凪選手(新潟・開志国際)、同2位で近畿大会でも永江選手と争ったアツオビン・アンドリュウ選手(京都・花園)、野中豊仁選手(徳島・生光学園)、永江選手が日本一になった中学全国大会で凌ぎを削った菅野颯輝選手(東京・東京)が上位争いを展開。
 決勝で永江選手は、インターハイ出場を決めた時に目標に掲げた17メートルに迫る16メートル78を叩き出した。近畿大会で記録した自己ベスト16メートル73を更新する渾身の一投となったが、アンドリュウ選手が17メートルの大台にのせる17メートル21を投げ、田村選手も16メートル91をマークするなど日本屈指の選手に阻まれ、日本一に一歩及ばなかった。
 永江選手は、大会最終日の1日に行われる円盤投にも出場。5月に行われた県大会では、男子高校生県記録を30センチ更新する49メートル90をマークし、9年ぶりに県新記録を叩き出した。この記録は、昨年のインターハイ1位の記録48メートル1を上回っており金メダルが十分に狙える。大会前には「全国で52メートルを目標に優勝したい」と語っており、円盤投げ高校日本一に期待だ。


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