4/18「協議」の報告とお礼
当応援団が、初めて行なった「大阪市教育委員会との協議」は、私たちの要望すなわち久保元校長の「文書訓告」取り消しが受け入れられたわけではありませんが、教育委員会とその事務局の構造上の問題が多々明らかになった点で、今後の協議に向けて、また大阪の公教育を考えていく上で大いに得るところがありました。詳細は後日改めて報告します。
また、zoomによる視聴が実現できたことも評価すべき点だと考えます。会場には23名、豊中や寝屋川、交野から参加された方もおられました。zoom参加希望者は12名おられましたが、東京からの参加もありました。参加された皆さんに深く感謝します。久保元校長の提言と「文書訓告」問題は、大阪ばかりではなく、この国の公教育のあり方を考えるうえで重要な問題であることを私たちも再認識しました。参加者の感想・意見はおってブログに掲載しますので、どうぞご覧ください。
さて、ここでは、大阪公立大学辻野けんま先生の下記感想をもって報告に代えさせていただきます。
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教育委員会のご説明からは、残念ながら新たな情報や納得のいく根拠説明などが得られませんでした。
それでも、担当された職員の方々は、応答に窮しながらも一生懸命に頑張られたと思います。こうした方々が内容のある応答をすることができないのは、教育委員会事務局の組織としての検証がなされていないからだと確信しました。
職員さん個人の責任ではなく、とくに最終的な権限をもって決定された方(今回の話で言えば訓告は教育長、撤回拒否は教育次長との説明でした)が、真摯に向き合わなければ、対応にあたる職員さんは疲弊してしまうと案じます。「適正に審議した結果なので訓告を撤回するつもりはありません」ではなく、どのように審議したから適正なのかを説明していただかなければ、異議申し立てのできない訓告措置は無法地帯となります。
行政権が濫用されているのに、行政が「適正」と言えば根拠を示さなくてもそうなってしまうのであれば、権力の濫用の歯止めを誰がどうやってかけることができるでしょうか。
行政職員の方々も疲弊されておられると承知していますが、異議申し立ての機会も与えられない教職員の疲弊はさらに深刻にならざるをえません。
会場で発言くださった保護者の方も、「コロナ禍で先生方は懸命に頑張られたと思う。大阪市教育行政への信頼を失墜させているのは久保氏ではなく、教育委員会なのだと感じる」といったご趣旨の発言をされていました。各家庭も混乱をきわめる中でこのような表明をされたことの意義は、教育行政としてまずもって向き合うべきことではないでしょうか。
また、様々な市民団体が抗議している状況にも本日ふれさせていただきました。本日参加できた私たちだけではなく、これらすべての市民に対しても、根拠を示していただくまでは訓告撤回を求め続けなければなりません。ただし、教育委員会を敵視したいのではないのです。ガッツせんべい応援団の共同代表・増田氏が結びに話されていたように、市民と教育行政との意味ある対話をしたいのです。
ですから、仮に根拠が示せないのであれば、過去の誤りを素直に認めて撤回する君子豹変の姿勢を示していただければ、それ自体が英断だと考える姿勢でいるわけです。意地で自論の誤りを改められないことが、いま世界を見渡せば殺し合いに繋がる恐るべき現実を、われわれの誰もが現に目の当たりにしています。権限(権力)をもつ組織が民主的であり続けることができるのか、極めて重要な岐路にさしかかっていると感じます。
本日はご参加くださった皆様、ご対応くださった皆様に深く御礼申し上げます。
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私たちはこれからも教育行政と「対話」を続けながら、大阪の公教育について考えていきたいと思いますので、どうか今後とも応援よろしくお願いします。