コン・モート

九十九里平野からよしなしごとを。

日本沈没

2021-08-26 09:30:23 | 日記

1973年公開の「日本沈没」。小松左京原作のベストセラーの映画化です。

BSを録画し、ブルーレイに焼きました。

時代が時代なので、特撮技術も幼稚だし画質も悪いです。

でも、とっても面白い!

特撮が幼稚と言いましたが、一部リアルで凄かったです。

地震でビルが崩壊、落ちてきたガラス等から逃れる人々の姿。

エキストラの方の演技力の賜物だと思います。

意外な人も出演していました。

原作者の小松左京、これはホンのちょい役で、チラッと出た感じです。

東大教授で物理学者の竹内均さん。

政府の要人たちにレクチャーする場面では、なかなかの長尺をこなしていました。

本職の俳優の中では、首相役の丹波哲郎が良かった。

重大な場面で、決断力のあるリーダーを重厚に演じていました。

今の首相とは比較にもならない。

都内での大火災に焼け出された都民、皇居に押し寄せて機動隊ともみ合いになります。

丹波首相が宮内庁に電話する時のセリフです。「対策本部長命令です。宮城の門を開けて下さい!」

皇居を開放する。とても重い決断です。

また、官邸でのセリフ。

都内の消火にヘリしか使えないという状況に、「地震火災には使えないに等しいとは、国民の生命・財産を守るとは一体何なんだ!偵察機・戦闘機は何の為にあるんだ・・・・」

現在の首相に聞かせてやりたい。

2006年版「日本沈没」では、結局日本全体が沈没することはありません。

草なぎ剛扮する主人公の潜水艇操縦士が、自らの命を擲ち海底に爆薬を仕掛け爆発させたからです。

画質・特撮共にこちらの方が、レベルは高いと思います。

ただ、私としては1973に軍配を上げたい。

中心人物である田所博士、日本沈没を明言した方です。

1973では小林桂樹が演じていましたが、彼は沈みゆく日本に残りました。

その他の配役でも、1973の方の俳優が魅力的に映りました。

現在のコロナ禍の中、国のリーダーのあるべき姿、考えさせられます。

多分、いや間違いなく現リーダーたちは沈没となったら、国民はそっちのけで真っ先に逃げ出すだろうと思います。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。